大学辞めてからフリーターになってもっかい大学に入るまでの一年間の話:後編

はじめに

こんばんは、なおです。

この記事は前編の続きとなっておりますので、そちらから読んでいただけたら嬉しいです。

ではではさっそく続きを。わずか2週間で職を自らポイした19歳の私はどこへ向かい何をしたのか!?どうぞお楽しみ、そしてよかったら笑ってください。笑

また職探しの7~8月

もうハッキリとは覚えていないんですが、確か会社を去ったのが7月の下旬だったんじゃないかな……。採用をもらったのが6月で、その翌月から働きだしたから。

で、身分の不安定さを主な理由として(それ以外の理由もありました)仕事を辞めた私は、その反省を踏まえ

「今度は、勤務時間がハッキリと決まっていて、福利厚生がしっかりしてる、安定した仕事を選んでやるぞ!!!!」

と、かたーく心に決め(笑)、ふたたび職探しに奔走するのでした。

この時のターゲット求人は主に、比較的上記の条件を満たしやすく、また無資格未経験にもそれなりに門戸を開いている医療系の事務や助手などでした。

季節は夏。面接のために着たスーツの中で、ワイシャツに汗がじっとり染み込んで体に張り付く、あのイヤ~な感触を覚えております。だからかな?今でもスーツはあまり好きじゃないし、後に大学4年になってからも「二度と夏には就活してやらん……」って思ってました。笑

諦めかけたら見つけた求人

で再開した医療系の職探しですが、まぁ~、これが笑えるほど箸にも棒にも引っ掛からなかった。当時は必死だったから到底笑えはしなかったけど。笑

以前の就活の時とは違い、手応えやハングリーな気持ちもほとんどありませんでした。集団面接の時は、周りの人を見て「ああ、受かるのはどうやらあの人っぽいな……」って勝手に予想して、必死に組み立ててきた志望動機もほとんど忘れちゃったりして。それだって、本音じゃないのに一生懸命それっぽく考えた動機だから忘れちゃうだけなんだけど。

今ならわかります。少なくともあの頃の私には適性無かったもん(笑) どんなに良い子風にしてうわべだけ取り繕ったって、本心は、人の面倒を見るよりも自分の承認欲求を満たしたい焦りでいっぱいのギラギラした19歳だもの。

今の私がその時の面接官なら、思わずあったかい目になって

「本当にやりたいことを肩肘張らずに探しなさい?大丈夫、まだ若いんだから、そんなに生き急ぎなさんな……」

って、優しく声をかけて頭でも撫でたんじゃなかろうか。

もっとも、そんなことしても当時の私は「同情するなら内定寄越せよこのクソが!!!」って振り払って、頭を撫でるその手に噛み痕のひとつやふたつも残しただろうけど(笑)

 

で、もうカッスカスな気持ちになった時、また妥協をすることにしました。

「もういい……福利厚生さえしっかりしていて、フルタイムで働けさえすれば、アルバイトやパートでもいいかな……」と。

そうして検索で見つけたのが、自宅最寄り駅の商業ビルの中にある音楽教室のパートスタッフの求人でした。

そして音楽教室へ、8月

歩いて通える距離、馴染みのありまくりすぎる立地。雇用主は有名な会社。私の趣味で特技でもある音楽というキーワード。時給はちょっとお安めに感じたけれど(笑)待遇や勤務時間も申し分なし、希望バッチリ。

何より、「楽しそう」と素直に思えた。これ、とても大事……。

という訳で、特に葛藤も無くすんなりと電話を掛けていました。

オペレーターさんの「現在のご職業は?」という問いに対し「無職です!」と答えた時、あーそっか、今の私って無職なんだなーとしみじみあらためて実感した覚えがあります。笑

面接を受けると、今までの受け答えとは明らかに異なった手応えがあったことに気付きました。自然なんです。りきんでいない。好きなこと、今まで自分のやって来たことがすんなり志望動機と繋がるから、考えなくても喋れちゃう。だからあちらも私の話に興味を持ってくれているのがわかる。

つまり、今まで自分をこじつけて無理していたからどんなに頑張ってても受からなかったんだな、ってことが腑に落ちたのでした。まぁもちろん、正社員じゃなくてパートだったからと気が抜けてたってこともありましょうけど!!笑

でも、この時の経験はその後の人生にも通じています。つまり、きっと本当に必要なものって相応しいタイミングで自然にトントンと入ってくるんじゃないかしら。無理して頑張って苦しんでいる時は、本音を潰しているサインなんじゃないかしら、と。

そして面接の数日後。私が20歳の誕生日を迎えてから少し経ったある日、採用を告げる連絡が来ました。

その日は夕方から夜にかけて、辞めた大学の先輩に、新宿の横丁の飲み屋へ連れてってもらっていました。ちょうどトイレかなんかで席を外したらその電話が来て。「一緒に働いてみませんか?(なんて素敵な言葉!!」という店長の問いかけに、私は「はぁ~い、こちらこそぜひ~」とほろ酔い状態でヘラヘラと応答したのでありました……。笑

そしてまた大学に行きたくなった。

音楽教室スタッフの主な仕事内容は、接客と事務作業。体験レッスンの申し込みを受け付けたり、生徒さんを勧誘したり。登録の書類処理をしたり、宣伝ポスターを作ったり、それを配ったり、レッスンの時間割りを管理したり。

楽しかったです。さまざまな年齢層の人がやってきて、音楽をやりたい動機も十人十色。私自身も好きでやっていたことだから自ずと会話は膨らんで、いろんな人とお喋りをする機会に恵まれました。

扱う楽器の種類も多く、その分先生の人数も多く、先生ごとにそれぞれキャラクターや経歴が濃く異なっていて面白かった。時間と部屋が空いていれば、こっそり楽器を弾くこともできたし。笑

けれど……。

スタッフの同僚には、・音大卒の人や、・音大を出た後更に研究科等でキャリアを積み、講師採用も検討したけど「もういいや」という気になってここの社員を目指し始めた人、・「海外で公演するという目標を叶えるまでは続けるつもり」と言って長年バンド活動をしている人、がいました。

そしてそんな同僚や先生達を見て、私は思いました。「私は確かに音楽を続けてきたけど、自分なりに納得いくまでやりきったと自信持って言える満足感がまだ無いな……」

「私は、自分はこれをやってきた!と誇れる何かがあるだろうか?いや……無い、気がする(本人の気持ち次第だけどね)。不完全燃焼感がある……」

「もう一度、今度はやり残しの無いよう全力を注いで、ひとつの専門分野でがっつり勉強し尽くしてみたい。土台を作りたい、これで良い!と納得して社会に出たい!

という欲望が、むくむくと頭をもたげてきたのです。いや~~~自分のことながらつくづく、めげない頑張り屋さんですこと、負けん気が強いですこと……そんなにキリキリ張り詰めなくても大丈夫なのに……笑

でも、この時の勉強したい!という決心には、一度目の大学受験のようなモヤモヤフワフワした曇りは無くまっすぐに澄んでいたのでした。ハッキリとした未練、後悔が地盤にあった分、その上に立つ決意も固かったのです。

おわりに

なんか思ったより長くなっちゃったので、再受験に際してどうやって大学を探し、何を基準に志望を決断したのか?そして受験対策に何をしたのか?の記事はまた別に書きます。

都合三部作となりますが、お付き合いくださりありがとうございます(* ̄∇ ̄*)笑

私が自分のこの回り道を記録に残し、公開することで、道に迷って自分を責めている同年代の若人の気持ちが少しでも楽になってくれたら嬉しいなと、願ってやみません。

レールを外れること、周りと違うのをするのは怖いかもしれません。でも私からすれば、寄り道がなんぼのもんじゃい、気の済むまで好きなようにせい、って気持ちです。だって私自身が予想外のワインディングロードを辿りまくってきて、それでもまだ生きてるんだもん。笑

大学浪人も、留年も、休学も、不登校も、引きこもりも、ニートも無職も、成績評価も、就職浪人も、フリーターも、退職も、不採用も、全部そう。それらはすべて単なる過程、単なる事実というだけで、そこに善悪は全く無い。その人自身の価値を揺るがす要素も全く無い。

それなのに、周りの評価に傷付き、自殺を考えるほど苦しいなら……死ぬのも本人の権利ではあるけれど私はやっぱりちょっと待ってほしいと思う。そんなに自分を過小評価しないでもいいじゃん、と。

履歴書の上では空白のように見えるだけ、それだけであって本人は本人なりに考えて工夫して精一杯過ごしてきた。そんな時間が、単なる無駄な寄り道としか解釈されない社会があるとしたら、私はそんなのごめんです。どっかの誰かが誤解しても、どっかの誰かは理解する、って私は思っています。

「遠回りしても  良かったと言える  大人になりたい」ってのは吉井和哉さんの「WEEKENDER」の歌詞ですが、私はいっつもいっつもこの言葉を心の中で反芻しています。それこそ牛の胃袋のようにな……。笑

ではでは。今日も読んでくれてありがとうございました~。

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コメント一覧

全2件
  1. schedule2016.07.24

    なお

    葉音さんこんにちは(* ̄∇ ̄*)
    いやん、焦らすだなんてそんな……自分でも、ここまでボリュームが多くなるなんて、書いてみるまでわかりませんでした(笑)

    過小評価しすぎは私自身にも当てはまる、って、ものすごく痛いところを突いてくださいました。人にこう言っておきながら、自分自身にまだイジケる癖とか斜に構える癖とか、誉め言葉を受け取るのに躊躇する癖があるんですよね。だからこうして文章を書き出すことで、自分に言い聞かすことも同時にしている感じです。ありがとうございます(  ̄▽ ̄)

  2. schedule2016.07.22

    葉音

    後編、楽しみにしておりました。
    …と思ったら、まさかの三部作!焦らすのが上手だなぁと思いました(笑)

    一冊の本が書けそうな内容ですね、本当に。
    就活ってみんな楽しくないものですが、なんとなーく生きて、なんとなーく仕事に就く人は多いと思いますし、何かをやりたい!満足感を得たい!というエネルギーってなかなか得られないと思うんです。
    それでも、なおさんは諦めなかった。

    パートでも、好きな仕事に就けた。けれど、やっぱり自分の道をちゃんと確立したい、やりたいことをやりたい、という原動力がなければ、なかなか進めないもの。

    でも、なおさんは違ったんですね。
    なおさんのその原動力、そして行動力、考え方…すべては経験、と言ってしまえばそれまでだけれども、なおさん自身の魅力であり、才能だと思います。

    そして、こう書き残す能力も、なおさん自身の力があってこそ、です。

    自分を過小評価しすぎなんじゃない?という一文は、なおさん自身にも言えるものだと思います。
    これからのブログも、楽しみにしています。

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