大学再受験にあたって。大学選びと受験対策の話

はじめに

こんにちは、なおです。

この記事は、前記事と前々記事「大学辞めてから~1年間の話:前編&後編」の続きにあたる内容となっています。この記事単品でも読めると思いますが、よかったら通しでお読みいただけると嬉しいです。

また、今回は私の大学再受験の時の話ですが、再の場合に限らずおそらく大学選びのヒントになるんじゃないかなと思っています。志望が決められない、って人は参考になるかもしれません。

ではでは書いて参ります。

1. 何が一番の目的なのか?

再受験にあたり、今度は何の分野へ進もうかと私は考えました。

最初は、二度目の職探しの時の未練から「手堅く、専門資格がとれて仕事のありそうな、医療系の大学または専門学校にしようかな」と思います。視能訓練士とか言語聴覚士とか義肢装具士とか、あとは介護や社会福祉系とか。

実際に赤本も買って手をつけてみますが、なんか全然……やる気が湧いてこなかった。やる気が湧かないということは何らかの理由でやりたくないということ。

何より、資格とか手堅さとかを求めて計算ずくでやる進学には一度つまずいてるじゃん私。今まで興味を持ったことのなかった資格や職業に、表面上の良い部分だけへの想像、思い込み、憧れで、時間とお金を賭けるか?

いや~~~~…………やっぱり違う気がする。だって自分の好きなことに打ち込みたいもん。けど好きなことが何なのか、大学や学科を特定できるほどにはハッキリと捉えきれていない。

2. 何なら打算抜きの楽しさで続けたいと思うのか?

もう一度心理学へトライすることも考えました。中途半端に投げ出しただけあって、未練はあったから。

前の大学では、大人数さや雑多さもめげる一因となったので、少人数の大学や学科を探して大学案内を取り寄せてみたり。

でも……一度挫折したことを専門にして、また挫折しない自信は、ない。個人的に無期限に学ぶならそれでも構わない、けど、今度は大学を辞めずに卒業、完走したい。

じゃあ……今までの人生の中で私が、専攻だからとか将来のためだからとかいう打算を抜きにして、お金や時間がかかっても気にせず自然にやってきたこと、これからも続けたいと思っていることって、何だ?

生活の中で歳をとっても続けたいと自然に思うことならば、大学の4年間だってその通り道のひとつだから、なんとかやり抜けるんじゃないか?

……音楽かな。先生につくのは中学3年で止めちゃったけど、それ以降も自分から進んで部活なりサークルなりで演奏し続けているし、歳をとっても続けたいと思っている。何より今この音楽教室にいて、仕事は楽しいけど、すごく己をもて余している、有り体に言えばムラムラする感じがある。生徒さんや先生の発表の映像を見て、あ~~~~~私も弾きたい……!私にもできるもん……!裏方だけでもお客さんだけでも物足りない……!!てやんでいべらぼうめい!!っていう気持ちになるんだよな。

3.どんな環境ならそれが叶うのか?

とは言え。今から音大に行く!という気持ちともちょっと違う。小さい頃からやっていたとはいえ、音大の超専門的な試験に堪えうる教育は受けていない。やるとしても時間がかかるし、そこまでしたくはないなぁ。

何より、音楽だけに興味がある訳じゃない。心理もまだやりたいし、4年間の中でできるだけ色んなものを見て試して、その中から選びとっていけるような環境が良い。

そんな所属や大学、あるんかいな~……はぁ~……(ため息)。

たとえば音楽と心理学が同時に、どっちも専攻同様のレベルで、学べる大学とか、ないのかな?あったらすごいなー笑

軽い気持ちで、確か「音楽 心理学 大学」とかのキーワードにて検索ポン。

→まさにそれの叶う条件の揃った大学が出てくる。

( ; ゜ω゜)!?

→大学案内に始まり、内部生向けのシラバスや学生要覧を隅々まで読み込む

→胸が高鳴りまくり「ここしかない!!!!」と断言できるレベルで惚れ込む

……いや~~~~~、インターネットって本当に便利ですねぇ(  ̄▽ ̄)

実は一度目の受験の時も、これと似たような動機で大学を探して受けたのですが、そこはAO入試で落ちて諦めました。今回見つけたのは、そことはまた別の大学。それでもこういう要望に叶うところはあったのです。つまり……諦めないで手段を選ばず探せば、本当に必要なタイミングでそのうち活路は見つかるのかもしれない、ともこの時思いました。

ちなみにここで受験を決意した大学、実は一度目の受験の時から知ってはいて、その当時の大学案内の資料も実はまだ手元に残っていた!結局その時は臨床心理士の第一種指定大学院は無いから、ってことでふるいにかけたのでした、が、まさか後々こんなところで繋がるとは、あの時請求して放置していた大学案内が役に立つとは、まったく想定しておらず……だから人生ってオモロいわー(笑)って、この時も思ったのでした。

受験勉強開始の12月

そんなわけで受験を決意します。この時12月。私の狙う所属には、基礎科目の筆記以外に個別で演奏と面接の試験があったので、センター入試は受けずに一般入試に向けて対策を開始しました。一般入試は2月の頭。

ここにはいくつかの打算もあって、それは○いわゆる音大とは若干毛色が違うので、入試では和声や初見能力等が問われず演奏と面接のみでイケること、○過去の入試倍率がめちゃくちゃ高くはなかったこと、と○たくさんの専攻と進路の可能性があるので、そこをアプローチすれば親を口説けると踏んだこと、などでした。

2ヶ月の間に受験対策として何をしたのか。

筆記は、赤本と市販の参考書を買って使いました。科目はなんと国・英のみ(ここにも私の打算がありました)、どちらも苦手意識は薄く好きな科目だったので、とにかく文章の量と数を読んでこなし慣れることに専念しました。

演奏は何を弾くか……幸いにも作曲家やジャンルに制限はありませんでした。新しい曲を用意することも考えはしたけど、やっぱり人前に出す以上、自己満の要素以外の完成度が欲しい。かと言って今から新しい先生について協力を仰ぐ気も起きない。

考えた末に私は、中学3年の時最後のピアノ発表会で弾いた曲を出すことにしたのでした。これならまだ記憶も残っているし、一度めちゃくちゃ弾き込んで先生の指導もバッチリ受けたからそれを活かせば曲想から組み立てる必要は無い。指の動きを取り戻す練習でなんとかイケそう。ちなみにシンディングの「春のささやき」という曲です。難度の割には聴き映えするし、季節的にもピッタリだし、もうこれに決まりやなー、と。笑

曲を決めた後は、家でももちろん練習はしましたがそれ以上に、音楽教室の勤務終了後や休憩時間に空き部屋を借りてジャカジャカ弾いていました。何しろ防音が万全だからストレスフリーで最高でしたね。はは(  ̄▽ ̄)笑

面接は特別の対策は無し。あらためて志望動機を見直すぐらい。職探しで得た反省から、「無理はしない」「リラックス」「暗記ばかりしようとしないで思っていることを素直に話す」スタンスで行こうと心に決めてそれ以外はほとんど考えませんでした(  ̄▽ ̄)ははは笑

そして、親を口説く……。一度大学中退について大揉めをし、罵りもした親に対して、素直な気持ちと納得の行く理由を話し、協力をお願いする行程です。とは言え、人が納得できるように筋道を立てて話をするということは、同時に自分がどこまで自分の意見に納得しているのかを確認し、不足があれば補う作業でもあるのです。

だから、その大学に対して私が思う魅力を率直に挙げ、また将来の進路にはこんなプランが想定できるという可能性の幅もいろいろ挙げ、あと学費が所謂音大よりも少し安いことを含めつつ、以上の理由から今回は辞めずにやり通したいと固く思っているのでどーかお願いします、とプレゼンテーション(見せる資料も揃えたし、話すためのメモ紙も作ったから、そう言って遜色無いぐらいの出来だった……)しました。

自分が心から納得して気持ちに揺るぎが無ければ、そしてそれを努めて冷静に工夫をして伝えれば、そんなに怖がらなくても案外相手には伝わるものなのだなぁ、とこの時私は思いました(もちろんあくまで受けとる側のことなので、例外もありますが)。

受験の2月、円満退職の3月

こうして無事に親族の支援も受けつつ、とにかく焦ってもしゃあないので出来る受験対策をしつつ、迎えた2月頭の受験当日。その日は雨だか雪だかが降っていてすこぶる寒く、父に車で受験会場まで送ってもらった覚えがあります。筆記試験中も、足の指先が冷えて、もう何度「今すぐブーツを脱ぎ捨てて足指あっためマッサージをしまくりたい……!!」という思いをこらえたことか、という思い出……。笑    演奏&面接の試験は別日でした。

合格の通知が来て、音楽教室も退職と相成りました。いろんな人がお祝いの品をくれたり、言葉や握手をくれたり、ご飯へ連れていってくれたことがとても嬉しく今でも思い出されます。よくお喋りをしていたとある年配の生徒さんから「あら残念だわ、あなた結構面白かったのに」と言われ、それになんだかとっても感動したりして。笑

それまでもいろんなバイトをやり、数ヵ月や年単位で続いて円満にさよならしたところから、数日や数週間のうちにイヤになりトンズラするがごとく辞めたもの( 笑…… ̄▽ ̄)までありましたが。こんな風に退職する日もあるんだな~、という実感をしみじみと噛み締めていたのでした。

……そして晴れて入学、その後もいろいろやったりいろいろ失敗したりしつつ、楽器弾くのイヤイヤ期に突入したりしなかったりなど想定外のことだらけの4年間を送ったのですが、それはまた別の機会にお話しさせてください。笑

おわりに

三部作、これにて終幕です。お付き合いいただきまことにありがとうございましたm(__)m笑

先日、対人援助職の燃え尽き症候群についてレクチャーを受けていた時に、教えてくれた人がこんなようなことを言っていました。

「燃え尽き状態を体験するということ、何度もいろんな壁にぶつかるということは、そうしながらだんだんと自分の輪郭が分かってくるということでもある。逆に、燃え尽きや挫折を恐れてしか行動しないのなら、それはそれでダメージは少なくいられるかもしれないけど、自分の輪郭をくっきり捉える機会がなかなかないと言えるのかもしれない」

それを聞いて私はちょっと救われた気持ちになりました。何しろ一度ならず燃えカス状態を体験し、羽虫のように当たって砕けろと言わんばかりに体当たりしては沈黙し。みたいなことをやってきては、「なんでこんなことばっかりやってんやろ……」と思っていたので。悪いことばかりじゃないという面に着目させてくれた言葉だと思っています。

確かにまぁ、体当たりしていく中で、自分の好き嫌いとか自分の物の考え方みたいなものがだんだん見えてきたと思います。

それは例えば、にんじんは好きでトマトはキライ!だから好きなものしか食べない!みたいな単純な話ではなく。

生のトマトはキライだけど、トマトソースにしてみたらすっごい美味しかった!みたいな、同じものでもやる手段や表現方法が違ってたから自分に合わないだけだった、みたいなこととか(ちなみに私は生トマトもトマト料理もどっちも好きです)。

どこそこ産の無農薬泥つきにんじんは好きだけど、どこそこ産の農薬使用にんじんはどうも口に合わないらしい……みたいな、場所や環境、やる時の姿勢や考え方、こだわり(企業ならば企業理念にあたる部分)のことが引っ掛かっていた、とか。

あるいは、本当は千疋屋のフルーツばっかり食ってたい!っていう欲望があるのに、それを抑え込んで見切り品の傷んでお値引きされたフルーツばっかり無理矢理食べて満足しようとしていたからイライラする!みたいな……条件とか待遇、賃金、自分はどんな生活をしていたいのかという像のことだったり。

そういう細かい部分をだんだんと、この要素は快適、この要素はイヤだ、じゃあどうするか、といっこいっこやってみてから噛み砕いて考えては取捨選択してきた感じはあります。

すんなり自分の道を決めちゃう、みたいな人もいるのかもしれません、それができるとしたら羨ましくて死にそうや……みたいな気持ちだったこともありますが、まぁこれはこれでいいか、この道の中で楽しかったこともいろいろあったし。と今は思っています。

ではでは、今日も読んでくれてありがとうございました!

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コメント一覧

全2件
  1. schedule2016.07.25

    なお

    3記事通しで読んでいただき、感謝感激です。本当にありがとうございますm(__)m

    選択に正解はないけれど、もしあるとしたら「自分が納得できるか」「これで良いと思えるか」ってことなんですよね。それができたら人生はもうなんでもアリなんです。

  2. schedule2016.07.24

    葉音

    前編、後編と読んできましたが…
    本当にやりたいことの決め手ってまさにそこで、手段ややり方ではない、色んな回り道をしてでも、「本当に自分が納得する答えが導き出せる」ところにあると思います。
    私もたくさんの回り道をしてきましたし、今でも迷走しているのかな?と思うときもありますが、後悔のない人生を歩めたらと思って今に至ります。

    でも、遠回りしている時って何だか訳分かんなくなるもので、これで良いの?って思う人も多いはず。
    だからこそ、このブログを沢山の方に読んでもらい、回り道でも遠回りでも良い、「自分がやりたい」ことを追及し、自分を納得させる答えを導き出すことが大切だと知ってもらいたい、そんな風に思うブログでした。

    三部作、お疲れさまでした(*^^*)

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