ぐるんぱのようちえん

 

ぐるんぱは、とっても大きなゾウ。

 

ずっと一人ぼっちで暮らしてきたので

すごく汚くてくさーい臭いもします。

ひとりぼっちの ぐるんぱは、

ときどきさみしくて涙が出ます。

ジャングルのゾウの仲間達は、

「ぐるんぱは大きくなったのに、いつもぶらぶらしている」

「それに、ときどきめそめそ泣くよ」

といいました。

そこでぐるんぱを、働きに出すことにします。

みんなでぐるんぱを鼻のシャワーで洗ってあげると、

とてもキレイな立派なゾウになりました。

ぐるんぱは外の世界へ旅立ちます。

 

 

ぐるんぱは最初、ビスケット屋さんで働きます。

ぐるんぱは特別はりきって、自分の体と同じくらいの大きさの

とても大きなビスケットを作ります。

でも、残念なことに、

あまりに大きすぎて一つも売れません。

 

「もう けっこう。」

 

ぐるんぱはクビになってしまいます。

ぐるんぱは しょんぼり。

特大ビスケットをもらって、

お店を出て行きます。

 

 

次にぐるんぱがいったのは、お皿屋さんです。

ここでもぐるんぱは特別はりきって、

自分の体と同じくらいの大きさの、

とっても大きなお皿を作ります。

でも、残念なことに、

こんな大きなお皿に入れるほど、

たくさんのミルクがありません。

 

「もう けっこう。」

 

ぐるんぱはクビになってしまいます。

ぐるんぱは また しょんぼり。

特大のお皿をもらって、お店を出て行きます。

 

 

次にぐるんぱが行ったのは、靴屋さんでした。

ここでもぐるんぱは特別はりきって、

とっても大きな靴を作ります。

人がすっぽり入ってしまう、

あまりに大きな靴。

誰もその靴をはけません。

 

「もう けっこう。」

 

ぐるんぱはクビになってしまいます。

ぐるんぱは またまた しょんぼり。

大きな靴をもらって、

ぐるんぱはお店を出て行きます。

 

 

次のピアノ工場でも車屋さんでも、

ぐるんぱは特別はりきって働きます。

でも、

ぐるんぱの作ったピアノも車も、

あまりに大きすぎました。

 

「もう けっこう。」

 

ぐるんぱは、とっても大きな、

ビスケットとお皿と靴とピアノを、

とっても大きな車に乗せて、

しょんぼり…

しょんぼり…

しょんぼり…

しょんぼり…

しょんぼり…

また、昔のように一人、

なみだが出そうになりました。

 

 

ぐるんぱがしょんぼりしていると、

12人の子供のお母さんに出会います。

「ああ、忙しい忙しい!

ちょっとうちの子達と、遊んでやってくださいな」

ぐるんぱが大きなピアノを弾くと、

12人の子供達だけではなく、

ぐるんぱと同じ一人ぼっちの子供が、

たくさん集まってきました。

ぐるんぱは、幼稚園を開きます。

大きなピアノの演奏で歌い、

大きな靴でかくれんぼ。

大きなお皿は子供たちのプールになり、

大きなビスケットをみんなで食べます。

ぐるんぱは、

もう、さみしくありません。

 

 

ビスケット、
まだ たくさん残ってますね。

 

『ぐるんぱのようちえん』

 

 

 

自分には価値がない。

使えない いらない存在だ。

こんな自分に何ができるんだ。

自分はきっと社会不適合者なんだ。

 

去年の今頃は自分もこのぐるんぱのように

しょんぼり しょんぼりしてました。

 

でも最終的には

自分を必要としてくれる人が必ず出てきます。

進むことさえやめなければ。

 

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