憎むこと、ゆるすこと。

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こんにちは、ぽちころです。最近体調がすぐれなかったりして、なかなかメール相談に乗れていませんが、なるべく掲示板にはお答えできたらなって思っている今日この頃です。

今回は皆さんにお伝えしたいなと思うメッセージのような、体験談のようなことを書かせていただこうかと思います。

私の母は、精神的な病気を持っています。それもかなり珍しい、人格が分かれてしまうという病気です。わかりやすく言うと、多重人格、というものですね。

母の、お母さん、私の祖母は、母が12歳の時に、自ら命を絶ちました。それがショックになり、大人になっていく人格と、まだ頼りたい子供の12歳の人格が出来てしまったようです。

普段の母は本当に優しくて、ユーモアのある人です。私が幼稚園の頃は、妹と一緒にお散歩に来て、妹が「お姉ちゃん!」とよく外から呼んでいたのを思い出します。

妹が幼稚園に入ったころ、病状が悪化しました。今までずっと誰かがいたのが、母一人になってしまう。もう発狂しそうになるくらい、心配で心細いようで、それから病院に通うようになりました。

その頃、精神的な病気というものはほとんど認知されていなくて、精神科に通っているなんていうことが分かってしまったら、村八分になってしまう、ということで、わざわざ1時間半かかる大きな病院に行きました。

夏休みなどは私と妹も一緒に行って、まぁ、大きな病院というのは、混むんですね・・・4時間くらい妹を待たせるのが大変で、病院の中をうろうろさせてみたり、お絵かきをさせてみたり・・・帰りに銀座に寄って、絵本屋さんを見に行くのが楽しみでした。

母の症状というのは、二極化していて、周りの私達をとにかく手放したくないという人格と、周りの全てがいらなくなるという人格とに分かれていました。

変わるときは、急に変わります。食事のとき、お箸を床に落としてしまった、それだけでコロッと変わってしまって、もう、殴るは蹴るは、いつも最終的には家の外に出されて、食事をまともに食べたという記憶があまりありません。

私は家の前にいても仕方がないので、いつも歩いて10分くらいの公園でブランコに乗っていました。父は仕事が忙しかったので、大体10時くらいになると、帰ってきて、毎回その公園に迎えに来てくれました。母はその時にはもう元に戻っていて、何があったの?なんで外にいるの?と心配していました。

そんなわけで、私の学生時代というものは、ちびでやせっぽちで、あとストレスで声が出ず、一年中マスクをしていて、アザを隠すために年中長そでのシャツを着ていて、学校が終わると、今日も叩かれるのかな・・・なんて思いながら電車に揺られていました。

高校3年生の秋だったと思いますが、もう耐えられなくなってしまって、こんなままなら、いなくなってしまいたい、と思って、学校へ行く電車を待つ間に、みんなへの感謝の手紙を書きました。そしてそれをベンチに置いて、何か重しを置こうと思った時に、母の作ってくれたお弁当が目に入りました。

母は中学高校と6年間、一日も欠かさずお弁当を作ってくれていたんです。とても小さいお弁当箱でしたけれど、私はこのお弁当は、この世に残したいなって思いました。

結局ずっとホームで考え続けていたら、なぜか息が止まってしまって、駅員さんが見つけて家と父の会社に連絡をして、救急車で運ばれていきました。それから何があったのかは記憶にありません。

たぶん、父は手紙を読んだのだと思います。父は本当は牧師さんになりたかった、というほど本当に温和で、母の病気にも理解のある人です。

父が私に言った言葉、それを皆さんにも伝えたいと思います。

「人のことを、いくら嫌いになってもいい。絶縁したっていい。一生会わないでいてもいい。でも、憎むことだけはやめてほしい。憎しみという、気持ちを持って欲しくない。」

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コメント一覧

全17件
  1. schedule2015.01.24

    ぽちころ

    まいんさん

    コメントありがとうございます(*^^*)
    広い世界に出て行くたびに、それだけ多くの憎しみとも出会って、その度に悲しくなって。
    出て行くことが怖くなりますが、その渦に飲み込まれないように、自分をしっかり持たなくてはと思う、今日この頃です。
    少しづつでも、誰かの力になれたらいいなと思っています。

  2. schedule2015.01.24

    ぽちころ

    にじさん

    コメントありがとうございます。
    お返事遅くなってごめんなさい。
    私の家も、江戸時代からのキリスト教の家系で、もう遺伝子に組み込まれている気もします。
    ブログは、多くの方が見てくださるので、あまり宗教的なことは書けませんが、ゆるす、は聖書では赦すと記されていますね。
    私も、学生時代は悩みました。
    自分はなんと悪い人なんだろうって。
    にじさんの夢、とても素敵だと思います。
    自分の体験が活かせて、きっと心から優しい先生になれることでしょう!
    夢が叶いますように!!

  3. schedule2015.01.24

    ぽちころ

    タルさん、ゾノさん

    お返事したい内容が同じようなことで、ご一緒に書かせていただきました。すみません。
    死にたい、って言っている人に、生きなさいと、普通に言ってしまいますけれど、それって、今の状況に耐えなさいっていうことと同じで、辛いんですよね。
    私の周りの人は、死にたいとさえ言わず、ふっと、突然いなくなってしまいました。
    ココトモにも死にたいというご相談が来ますが、それはある意味、どうにかして生きたいという裏返しでもあると思うんです。
    きっと、皆さん、自分の気持ちを話せる人を求めているのだと思います。
    生きなさい、というより、何があったのかな?と聞いてあげること、
    すごく救いになりますね。

  4. schedule2015.01.24

    ぽちころ

    あつさん
    お返事遅くなりました。
    父は最近、うさぎの遊び道具作りにはまっているようですよ(*^_^*)
    実家に行くと、ダンボールの謎の建造物があります(笑)中をくぐって、うさぎが遊ぶのですって。
    祖父も同じような人で、儲けるっていうことができなくて。
    …夜逃げしたそうです。
    父は、何でうちの引越しは夜なんだろう?って思っていたそうです…
    そんな父です(笑)

  5. schedule2015.01.21

    まいん

    こんばんは。
    ラストのお父様の言葉がすごく心に染みました。
    一度お会いして、お話を聴いてみたいなあと
    思いました。

  6. schedule2015.01.21

    ゾノ

    ぽちころさん☆
    改めてですが、このブログを書いてくれてありがとうございました。とても響くものがありました。こうしてぽちころさんが発信してくれていること、求めている人がたくさんいると思うんですよね。だから、もっと広げられるように頑張らんとな!と良い意味でパワーをもらいました。いつもありがとうございます^^

  7. schedule2015.01.20

    にじ

    私の家はキリスト教会です。お父さんの言葉がわかります。今は。私は母や父のすがたをずーっと生まれた頃から見てきたので、良心的に人と接することが大切だと思ってました。悔しいことや悲しいことをされても相手を憎まず、許すことが大切だと思ってました。小学校はそれでよかったけど、中学や高校と物心がつき、自我がはっきりしだしてから、良心的に優しく相手に愛情をもることに無意識に抵抗を覚え、荒れました。ものすごく私を苦しめた人を憎みました。何度もそれはダメだと思い改めました。けど、その人を思い出すたびに憎しみがこみ上げ、何度泣いたか。何度一人で泣いたか。本当に苦しかった。自分の心の醜さもうらんだ。自分が信じてるものも恨んだ。苦しい、苦い思いを背負って大学生に入ると、自分のしたいことが学べて大変だけど嬉しい気持ちもありました。教育のみちを進み、先生になろうと思うとき、どうしてなりたいか全然答えがでてこなくて、焦って言葉を並べても、きれいな言葉できかざってるだけ。いろいろ考えると過去のことを思い出す。苦いことばかり。自分ってひねくれてしまったのかな?なんて悲しくなってしまったり(笑)。ただ、紙に自分のきもちを書き出したら、苦しいときに大好きな先生でも助けてくれる人は私にはいなかったけど、私は悩んでいる子どもの気持ちに寄り添いたいって、そんな先生になりたいって思いました。単純な理由で暗いかもしんないけど。そうやって自分の経験からこの思いにたどり着けたのは、私を苦しめた人がいたからで、その人たちがいたから少なからず人の痛みはわかるようになったと思います。そう思うとその人たちを憎む気持ちよりも、その人から受けた傷がこうやって私を成長させたって思ったら、気持ちも軽くなったし、自分の気持ちも認めれるようになりました。ぽちころさんの感謝の手紙ってわけじゃないけど、21年間の私に関わった人にどーもって言いたいです。長文失礼しました。

  8. schedule2015.01.19

    タル

    そんな経験をされてきたぽちころさんの言葉だからこそ、
    心に響くのだと思います。
    今、もし、生きているのが辛いと感じている人がいたら、
    ぽちころさんに会って欲しいなって思いました。
    私も、一度お会いしたいです!

  9. schedule2015.01.19

    あつ

    …私は『ぽちころさんのお父上の様な方になりたい』と思いました。格好良い言葉も綺麗な言葉も、僕にしては、珍しく出てこないんです。ただただ、圧倒されてます。。

  10. schedule2015.01.19

    ぽちころ

    ライスさん

    コメントありがとうございます!!
    学生時代って、他の家の事情とかわからなくて、なんだか意外と自分の家が普通なのかな?って思っていたりして。
    主人が叩かれたこと無いと言っていて、え!って初めて気づいたくらいで…
    学校のお友達や先生には本当に良くして頂きました。
    みんな、何となく、わかっていたのかなぁ?とにかく、妹は守らなきゃなって、それは伝えたかった記憶があります(*^^*)

  11. schedule2015.01.19

    ライス

    こんな人生送って来て、
    なんで最後に
    みんなに感謝の言葉を残せんだよ…
    それすげーよ。

  12. schedule2015.01.19

    ぽちころ

    弘恵さん

    そうですね!ゆるせていない、とかではなく、憎まないこと、大事です!
    それに、弘恵さんはゆるせたのだと思いますよ(*^_^*)
    どうしても、気の合わない人っていますもんね。
    あまり、過去は引きずらないように、私も心がけてます!

  13. schedule2015.01.19

    ぽちころ

    organさん

    コメントありがとうございます!
    この言葉は私の中でもとっても大事にしているので、嬉しいです。
    私も、organさんやココトモの方々に出会えて良かったです!
    みんなが居心地の良い場所になるといいなーって。
    またお茶しましょ!!

  14. schedule2015.01.19

    弘恵

    私は許せたのかな〜?
    許せている、もう気にならないつもりではいるんですが、本当のところは実は今でもよく分かりません(^_^;)
    でも、最近周りから言われる言葉は、「許す許さないではなくて、貴方は、何も悪くない。」です。
    許せないなら、許さなくたっていいんや〜\(^o^)/です。笑
    許さない、許せない=憎む、じゃないもんね〜♪
    連投ごめんなさーい(^◇^;)

  15. schedule2015.01.19

    organ

    ぽちころさん(^^)
    ぽちころさんが今生きていてくれて、出会えて、
    お茶ができて、お話ができて、嬉しいです
    またお茶しましょうね
    暖かくなったら、ピクニックもしましょう
    夏になったら、花火もしましょう
    秋をこえて、冬をこえて、また一緒に春をむかえましょう
    大事なお言葉をわけてくださって、ありがとうございます

  16. schedule2015.01.19

    ぽちころ

    弘恵さん

    はじめまして!コメントありがとうございます(*^_^*)
    私の体調まで気遣ってくださって、本当に感謝です。
    弘恵さんは相手を許すことができたんですね!
    憎しみが心の中にあるだけで、そうそう、自分の心が蝕まれますね。
    本当に、そう思います。
    この世から憎しみが無くなればなって。

  17. schedule2015.01.19

    弘恵

    ぽちころさん、初めまして!
    最後のお父さんの言葉が、私が昔、握り締めていた言葉と似ていたので、コメントしたくなりました。
    私も小学校の頃、忘れられない嫌なことがあって、中学生の時に、自分に、「相手を憎んで生きるのか、それとも、相手を許して、明るく生きていくのか。私は許して、明るく生きていきたい。」って思ったのを今でも覚えています。
    憎しみは誰より自分の心を蝕みますよね。
    体調が不安定なようですが、ゆっくり気長にお身体を整えてくださいね(^^*)

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