バイアスを理解してみましょう
edit2017.04.01 829
おっくんです。
「バイアス」という言葉をご存知でしょうか。
辞書やWikipediaで調べると”偏り”と書かれています。
人には、色々な”偏り”があります。
●生まれた環境、育った環境
●受けた教育
●親や教師、友人からの影響
●自身の趣味、尊敬しているもの
●生活している土地の文化、風習、風俗
●信仰しているもの、読んだもの、観たもの、聴いたもの
●過去の経験、トラウマ、思い出
自分の環境や今までの軌跡が、自身の”価値観”を形成します。
形成された”価値観”の方向性や比重が”偏り”となります。
これが、「バイアス」です。
同じニュースでも、テレビ・新聞とネットの意見が異なっていたり
同じ映画を観ても、人によって感想が異なっていたりします。
それは、意見を言う人が自身の価値観や感性で判断するからです。
いくら論理的に考えようが、論理の起点や展開はその人の価値観に依存するため、偏りが生じます。
そういった”違い”の原因が、「バイアス」です。
僕は、自分が持っている「バイアス」とは何かを知ることが大事だと思っています。
そして、自分以外の人はどのような「バイアス」があるのかを考えてみることが大切だと考えています。
「バイアス」を知ることで、価値観の”根源”と”違い”を理解することができますからね。
自分の悩みの根源に気付き、人を理解するきっかけができるわけです。
「私は、嫌われている」
「あの人とは、話が合わない(言っていることが分からない)」
「この仕事、自分に向いていないかもしれない」
「○○をやる意味はあるのか」
こういった人生における悩みも「バイアス」が原因だったります。
心理学者アドラーは、問題の原因は人間関係にあると論じています。
これは、”バイアスの違い”と置き換えられます。
十人いれば、十人の価値観があります。
十の「バイアス」があるということです。
価値観を共有しているはずの人たちや同じ組織の人たちの間でも同様です。
歴史を見ても、キリスト教や仏教でいくつもの宗派が生まれたのは、個々の「バイアス」の違いからです。
価値観は一定でも固定でもなく、時の流れや考え方の変化(進化)によって変わっていくからです。
「バイアス」を知ることで、物事の捉え方が広がります。
多様性という言葉を耳にすることが最近増えてきたと思います。
多様性を持つためには、柔軟な思考が必要不可欠です。
そのためには、自分の物事の捉え方を広げること。
視野を広げるということです。
そのための方法の一つが、「バイアス」を理解することだと思うのです。
もちろん、導き出した「バイアス」が正解かどうかは分かりません。
しかし、違いがあることを前提とし、その違いとは何かを考える行為そのものが大切だと思うのです。
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