【レポ】強迫性障がい・パニック症【中学・高校編】

前回の続き

小学6年生の時に飼育小屋の施錠をきっかけに強迫性障がいを発症してしまいました。その後の症状はどうなっていたのか綴ります。

中学校

12歳で強迫性障がいを発症した私ですが、中学生になり、しばらく症状は出ていませんでした。中学生にもなると自分で鍵を閉めて外出することも多くなりましたが、不思議と自分の家のカギの施錠は心配にならないです。恐らく自分の居場所である「学校」ではないので、施錠し忘れた所で親に注意される程度ですし、迷惑をかけるのはせいぜい親だけです。友人や学校の先生は関係なかったからだと思います。


さて、中学校で楽しく過ごしていた私ですが、運動系の部活に入っていました。体育館を使用するのですが、中学2年の時にソレは訪れます

中3の先輩方が最後の夏の大会後、引退すると自分たちが最高学年になり、私は出席日数の多さだけで部長になりました(女子部員3人しかいない部長です)すると体育館内で使用している自分たちのテリトリーの戸締りを私がすることになるのです。ある日の部活練習の放課後、窓の戸締りをして家に帰り、ふと思ってしまったのです。

「鍵しめたっけ」

恐怖の「鍵閉めたっけ」です。過去の飼育小屋が脳裏をよぎります。学校に戻ろうにも、門は閉まっている時間です。居てもたってもいられなくなってしまい、一緒に帰った部活仲間にメールをします「私、あそこの窓カギ閉めてたっけ?」という内容です。幸い部活仲間からすぐ返信が返ってきて「閉めてたよ~」という明るい文面をみてホッとしました。翌日仲間にはお礼を言い、気にしないでと優しく声をかけてもらいました。しかしもう部活仲間には連絡しないようと心に決めました。自分のこの、異常なまでの確認癖は公にしてはいけないような気がして、友人や同級生にも気づかれないようにすごしていました。

もちろん、その後も鍵を閉めるシーンはたくさんありましたが、この時の作戦は指さし確認です。飼育小屋のように人目につかない場所だったらメモ帳に書くことも出来たのですが、なんせ部活が終わったあとは早く帰らなければいけないし、部活仲間もいます。悟られないように「よしカギ閉めた~」と指で指して、自分の耳でも確認して帰っていました。幸い中学時代はこの方法で乗り越えられました。

高校時代

高校は女子高へ進学し、男子がいない環境が快適すぎて毎日友達とアホみたいに騒いで過ごしていました。(男性が嫌いな訳ではないのですが、男女のいざこざや、妬み嫉みが無いので比較的穏やかでした)高校では鍵を閉めるような作業はほとんど無く、小中のようなことにはなりませんでした。しかし高校は高校で別の症状が現れ始めました。

高2の時、部活内でノロウイルスが流行し、私も感染してしまいました。自宅で過ごしていた時に発症し、下痢や嘔吐に悩まされました。実は物心ついてから1度も嘔吐したことがなく、初めて自我がある中での嘔吐です。もうこの感覚が訳が分からず、大変恐怖だったのを覚えています。「は?なんか、え?なんか口から出てるんですけどナニコレ」みたいな感覚です。ノロウイルス自体は数日で治まったのですが、それ以降、嘔吐した時の感覚が怖くて、かなり自分的にショッキングな出来事でした。

そして授業中に「何か教室の暖房、蒸し暑いな~…ちょっと気分悪いな~」と気だるげに過ごしてたのですが「もしここで嘔吐してしまったらどうしよう」という考えが浮かんできました。すると不思議なもので、呼吸がどんどん苦しくなって、頭から血の気が引いていくのが分かりました。呼吸がうまくできず、外の音が聞こえなくなります。隣の友達から「え?どうしたの?大丈夫?顔色悪いよ」と言われ、保健室にGO。

保健室で熱を測るも熱無し。特に問題なし。保健室にいると心臓のバクバクが無くなり、頭に血が戻り、冷や汗も引き、呼吸が楽になりました。自分でも何でこんなことになるのか分かりません。「このまま死んじゃうんじゃないか」と思うくらい苦しかったのに、いったいなぜ…と疑問です。

それからというもの、音楽ホールや電車、映画館など、唐突にこの症状が出てしまい、学校へいくための電車も途中で降りて家に戻ってしまったり、友達との外出も控えることがでてきました。今思えばこれはパニック症候群だと思います。過呼吸のようなものもあり、本当に苦しかったです。この時受験もありましたから、親も心配していました。そんな中、通っていた塾の先生が大変親身にこの話を聞いてくれて、こんなことを話してくれました。

「鼻から息を吸って、ゆっくり口から吐き出すの。そうすると心が落ち着くのよ。ちゃんと息を吐かないと息も吸えないよ」

パニック、過呼吸になった時はこれを続けるようにしたところ、症状が落ち着いて行動することが出来ました。大人になっても時々この症状が出る時があり、先生に教えてもらったことを思い出して実践しています。春には無事進路が決まり、実家から電車で大学へ通うことになりました。大学時代では不思議と強迫性障がいやパニック症候群、過呼吸などの症状が出た記憶はなく、毎日平和に過ごしていました。

症状が出るきっかけやタイミング

大学でもサークルやアルバイトなどあり、鍵をかけるタイミングもありますし、ましてや私はサークルの会計もやっていました。そこそこ大事な役割だったので、数字の確認や部室のカギ閉めなど気になるはずなのですが、この時はなぜか強迫観念にかられることもなく、「やべ、計算ミスってた」とか「あ!部室のカギ閉め忘れてたわ!閉めてくる」などミスも起こしていたと思います。ですがなぜか恐怖や不安をそこまで感じておらず、心は穏やかでした。なぜなのか。

これは自分の推測になりますが、恐らく「ストレスの原因」が無かったからだと思います。私にストレスとなりうるものはズバリ「他人からの叱責」です。クラスや委員会の先生だったり部活の顧問だったり。これは小中学校で該当します。また、高校時代は一応進学校と言われてたこともあり、勉強へのストレスがパニック症に繋がってしまったのではないかと感じます。友人関係は大変良好だったのですが、通っていた学習システムは私には合わなかったようです。

大学の自分の都合で勉強して、自分の都合でサークルを楽しみ、自分の都合でアルバイトをする。そういうスタイルはとても私に合っていました。誰かに何かを強要されることが苦手なので、大学生のように、自分でカリキュラムを組んで、自分が興味のある学科に進学して勉強するのは楽しかったです。そのため今までのような精神的な症状が出ることは無かったです。

 

次回【社会人・結婚編】に続く

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