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20代後半 女性

現実という名の没作品

閲覧数716 コメント数1 personhika0720 edit2022.08.30

現実は、私にとって興味のない作品のひとつだ。
例えば、面白くもない推理小説を見ているかのように。
例えば、矛盾しかない漫画を見ているかのように。
心底どうでもいい世界でしかない。
私が生きるも、死ぬも、幸せになるのも、不幸になるのも、結末も、心底どうでもいい。主人公であろうが、脇役であろうが、どうでもいいのだ。

そんな物語を、わざわざ面白くしようなんて思わない。楽しもうなんて思わない。
そうだろう?
誰だって面白くないストーリーは見ないし、作家だって書いている作品より、ボツになった作品の方が多いはずだ。つまり、この物語はそのボツになった作品のひとつでしかないわけで。
面白くならないことは身をもって知っているし、楽しもうとして楽しめるほどこの物語に期待も絶望もない。
そもそも、それを“見ること“は好きだけれど、だからといって自分もなりたいかと言えば、そうでは無いのだから当然だろう。

つまらない人間だと、心底思う。
つまらない人生だと、心底思う。
誰かに不満をぶつければ、解決するのか?──否。
誰かを貶めれば、楽しめるのか?──否。
誰かに縋れば、何か変わるのか?──否。
怒りも、悲しみも、絶望も。
全てどうでもいい。生きるのに不要なものだ。死にたいと思うのも、時間の無駄でしかない。……なんて言って。
結局ただ終わらせるのすら面倒で、だるくて、気がつけばズルズルとここまで来てしまっただけなんだ。

でも、もう歳も歳だから。
周りから見れば、私はしっかりとした大人なのだろう。
好奇心旺盛で、明るくて、社交的で、ちょっと変わってるように見える、一般人だ。そうなるようにしているのだから、当然だ。
もちろん、真面目な場面では、物知りで、話をまとめるのが上手い、できる人。でも教えることには向いていない、そんな人間。
家族の前では寂しがり屋で、ムードメーカー。ちょっと面倒で、欠点なんて沢山ある、コレクションが趣味な変人だろうか。

それが不満なわけでも、嫌な訳でもない。実際、それも私の一部なのだから。
本当の私を見て、なんて思わない。そもそも私自身、本当の自分ってものを知らないのだ。
結局私も人間で、つまらなくて面白い生物の端くれだったわけだ。だってそうだろう。ものを忘れることもあるし、出来ないことも不得手なことも多くある。昔に私を“天才“だと言った彼らは、間違っていたのだ。でも、それが悪いなんてことはない。それが、“人間“という生物なのだから。

それでも、満たされない心はいったいどうして、人間を辞めようとするのか。
もちろん、私の意思ではない。私の願いではない。
私はただ、満たされたい。
様々な人間の生き様を見て、理解して、頑張る姿を見て、悦に浸りたいのだ。
知っていると。
全て、私は分かっているのだと。

でもそれは“人間“である私にとって、高望みでしかないのだ。
人を理解するなんて、烏滸がましい。
言葉に出来ない感情を理解し、わざと発生させ、コントロールすることなんて、できる訳が無い。
自分の有利に事を進めることも、自分の望み通りに人を動かすのも、できる訳が無い。
だって私は“人間“なのだから。

どこまで行っても、出来損ないの人間なのだ。
とうの昔に現実を捨てた私は、街ゆく人々の苦悩も、喜びも、知識すら敵わない。
世間知らずで失い続けるだけの私には、世の中は大きすぎて、果てしない。それでも興味を持てないのだから、救いようがないな、なんて言い訳をして無駄に時間を消費していく。

だってそうだろう。
生きるための知識なんぞ、捨てた人間にどう興味を持てというのか。
それならミジンコの生態について知った方が楽しいし、興味もある。

総じて言えば、私はつまらない人間だということを言いたい。
つまらなくて、どうしようもない怠惰な人間。
知ろうと思えば知れるのに、私の脳は変な方向にしか働かないらしい。それが悪いとは言わないが、歳を重ねるごとに世の中はそれらを要求してくるようになるのだろう。
複雑で、深淵のような人生のカラクリを、私はいつか知らなければいけない。

それは……なんか嫌だなぁ…
逃げて逃げて、できるだけ自分のテリトリーを侵されないように生きていきたい
そして逃げられなくなった日には、私は大人しくこの身を手放すとしようか。
嫌なことをしてまで、守るような価値は、私にはないのだから。

私というストーリーは、逃げて逃げて、誰かの善意の上で成り立つ、馬鹿で愚かな人間の物語。
滑稽だ! 素晴らしい! とても人間とは思えない残虐さだ!
素晴らしき友情も、恋愛も、家族も、天才も! 私なんぞには荷が重すぎたんだ!
ならば、全て他の人間が綴る物語に任せようではないか! それが一番効率がいいし、無駄にならない!
なんて合理的で、なんて実用的な計画なんだ!
……なんて。
どうでもいいことを考えて一日を終える私は、もう夢と現実の境すら分からなくなっているんだろう。
世の中、そう上手くいかないことは、知っているのに。
くだらない。心底くだらない。

こんなこと書いてる暇があるなら、もっと有効に時間を使うべきだ。
そうだろう?
……わかっては、いるんだけどなぁ
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コメント一覧

  • refresh約2年前
    メンバー
    ねるそん 20代前半 男性
    お久しぶりです、覚えてらっしゃいますか。

    ちょっとここでやらかしてしまった事があったので1ヶ月くらい離れて考え事してました…。
    ご返事ができなくなってすみません(´д`;)

    つまらない人生、つまらない人間、ですか…。
    自分はhikaさんのことそうは思わないけど自分は自分のことを時々そう思うことはあります。

    人間が信用できなくなって大学には友達はいないし作る気力も湧かない。モドキは居ても結局友達とも思えないしwin-winでしかない。
    同じような苦しみを感じている人のためにここに来たけど、それでも中途半端に理解したつもりになって人を傷つけてしまった事も最近ありました。
    (ここに関してはhikaさんとちょっと似てますね笑)

    けど、自分は同じかそれ以上の苦境の中で頑張って生きている人に勇気をもらっています。大学行きたくねぇだとか辛いとか思う時、大切な家族もそうなんですけど、そう言う人が頭に浮かぶんです。
    今までやり取りした人は全員覚えています。もちろんあなたのことも浮かびます。

    この人たちが生きてるなら俺も頑張ろうとか、こう言う人たちを見ていたいから頑張ろうとか、この人たちと会うために頑張ろうとか…。そう思うんです。そうやっていつも自分は生きてきています。

    だから要するに何が言いたいかと言うと、hikaさんはこの”つまらない”大学生に生きてく気力や意味を与えられるくらいには価値ある人なんだって事です。
    hikaさんは自分の人生をつまらない作品と例えていますね。めっちゃ文豪っぽくて表現が好き(笑笑)なんですけれど、その作品がつまらないかどうかは見る人によって決まります。
    大ヒットして超泣ける映画でも、見る人によってはつまらないし、けどその他の多くの人の心には響くんです。
    hikaさんの人生や心の声も似たような感じ。

    だから自分はhikaさんにいて欲しいし、価値ある人と思っています。

    長々と書いてこんなことくらいしか言えなくてすみません。今具体的にhikaさんがどんな状況の中にいるのかがあんまりよくわからない(汗)のでこれくらいしかなくて…。
    自分はリアルにhikaさんの隣に居て一緒に苦しむことはできないけど、またこうやってhikaさんの話を聞くくらいなら遠くからでもできます。またきてくれたら嬉しいです フリフリ((ヾ(・д・。)マタキテネー
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