就労支援は無料?自己負担額の計算方法と「0円になる」条件を完全解説

就労支援は無料?自己負担額の計算方法と「0円になる」条件を完全解説

📌 この記事でわかること

  • 就労支援の利用料は月0円〜37,200円。実は約9割の利用者が「0円」で通っている事実
  • 所得区分4区分(生活保護/低所得/一般1/一般2)の月額上限早見表
  • 「世帯」の定義は年齢で変わる──18歳以上は本人+配偶者、未成年は親世帯
  • 自己負担0円になる条件チェックリスト(誰でも判定可能)
  • 食費・交通費・教材費など給付対象外の実費と相場感
  • A型給与・B型工賃・障害年金が所得区分にどう影響するか(しない)
  • 市町村への申請から上限月額決定までの5ステップ

「就労支援って、お金がかかるんじゃないの?」
「無料って聞くけど、本当にそうなの?」
「親と同居だと自己負担額が高くなるのでは?」

就労支援(就労移行支援・就労継続支援A型・B型・就労定着支援・就労選択支援)の利用を考えるとき、費用面の不安はほぼすべての方が抱えるテーマです。

結論からお伝えすると、就労支援の利用料は世帯の所得区分によって月額0〜37,200円の範囲で決まる仕組みで、実際には約9割の利用者が「月0円」で通っています。本記事では、厚生労働省の公式資料を元に、所得区分・世帯の定義・自己負担0円になる条件・実費負担・申請方法まで、「いくら払うか」を自分で正確に計算できる状態になるよう、丁寧に解説します。

結論:自己負担額の全体像と「約9割が0円」の理由

まず、就労支援サービス(障害福祉サービス)の利用料の仕組みを一言で整理します。
費用は「サービス費の1割(応益負担)」が原則ですが、世帯所得に応じた月額上限が設定されており、上限を超えた分は自治体が負担します。 つまり、どれだけ事業所を利用してもその月の自己負担はあらかじめ決まった上限額までしかかかりません。

就労支援の月額自己負担(全体像)

0〜37,200円

生活保護世帯・住民税非課税世帯は0円。一般世帯(市町村民税課税)でも月額9,300円〜37,200円が上限。
実態として約9割の利用者が月0円で利用しています。

出典:厚生労働省「障害者の利用者負担」(mhlw.go.jp

なぜ「約9割が0円」なのか?

厚労省統計でも、就労支援サービスの利用者の大半は市町村民税非課税世帯に該当します。理由は明快で、就労支援の利用者の多くは「現時点で十分な収入がない」状態だからです。 A型で月8〜10万円、B型で月2万円程度の収入があったとしても、これらは住民税の課税基準を下回ることがほとんど。 また、後述するとおり「世帯」の判定は本人+配偶者の所得のみで行われるため(18歳以上の場合)、親と同居していても親の所得は判定に含まれません。 結果として、多くの方が「住民税非課税世帯=月額上限0円」に該当する仕組みになっています。

💡 「無料」と言い切れない理由

多くの解説サイトが「就労支援は無料」と書いていますが、正確には「世帯所得により0〜37,200円。実際には9割が0円」です。 一般1区分(9,300円上限)・一般2区分(37,200円上限)に該当する方も一定数いるため、本記事では「自分はどの区分に該当するか」を正しく判定する方法を中心に解説します。

なお、就労支援の制度全体(5サービスの違い・対象者・申請方法など)については、就労支援事業所とは?5サービスの特徴・対象者・費用・選び方を完全解説で詳しくまとめています。あわせてご覧ください。

所得区分4区分の早見表|月額上限はいくら?

就労支援を含む障害福祉サービスの月額自己負担上限は、世帯所得に応じて4つの区分に分かれます。
まずは早見表で、自分がどの区分に該当しそうかを確認してみてください。

所得区分 世帯の状況 月額負担上限
生活保護 生活保護受給世帯 0円
低所得 市町村民税非課税世帯 0円
一般1 市町村民税課税世帯
(所得割16万円未満/通所利用)
9,300円
一般2 上記以外(所得割16万円以上) 37,200円

出典:厚生労働省「障害者の利用者負担」(mhlw.go.jp)/通所サービス(就労移行・A型・B型等)の場合の所得区分。施設入所サービス・20歳未満の入所施設利用は別基準。

区分ごとの目安年収

「市町村民税非課税世帯」「所得割16万円未満」と言われても、ピンと来ない方がほとんどでしょう。あくまで目安ですが、年収換算の参考値を整理します。

区分 目安年収(単身) 備考
生活保護 生活保護受給中
低所得(住民税非課税) おおよそ100万円前後以下 自治体・控除状況により変動
一般1(所得割16万円未満) おおよそ年収300〜600万円程度(夫婦+子1人想定の世帯) 通所利用の場合のみ「一般1」枠あり
一般2 上記を超える かなり所得の高い世帯

⚠️ 目安年収はあくまで参考値

上記の年収はあくまで目安です。控除(扶養・社会保険・障害者控除など)や住んでいる自治体の課税方式により、同じ年収でも区分が変わることがあります。 正確な区分判定は、必ずお住まいの市区町村の障害福祉窓口で確認してください。受給者証の申請時に窓口が住民税情報を確認のうえ判定してくれます。

「世帯」の定義(重要)|年齢で扱いが変わる

自己負担額を判定するうえで、もっとも誤解されやすいのが「世帯の範囲」です。 住民票上の同居家族すべてが「世帯」に含まれるわけではありません。
障害福祉サービスでは、本人の年齢によって「世帯」の範囲が異なるのが大きな特徴です。

本人の年齢 「世帯」に含まれる人 含まれない人
18歳以上
(成人)
本人+配偶者 親・きょうだい・成人した子
18歳未満
(未成年)
住民基本台帳での世帯(保護者を含む) 住民票が別の親族

出典:厚生労働省「障害者の利用者負担」(mhlw.go.jp

💡 ここが「親と同居でも0円」のカギ

18歳以上の方は、たとえ親と住民票が同じでも、判定に親の所得は含まれません。 本人と配偶者の所得だけで判定されるため、独身で本人の収入がほぼない方は、親が高所得でも「住民税非課税世帯(=月額上限0円)」になります。 この仕組みが「約9割が0円」の最大の理由です。

具体例で理解する「世帯」

  • 例1:22歳・独身・親と同居・本人収入なし → 世帯=本人のみ → 住民税非課税(=0円)
  • 例2:30歳・既婚・配偶者は会社員(年収500万円) → 世帯=本人+配偶者 → 一般1または一般2に該当する可能性
  • 例3:17歳・特別支援学校在学中・親世帯と同居 → 世帯=親も含む → 親の所得で判定
  • 例4:19歳・大学生・親と同居・本人収入なし → 世帯=本人のみ → 住民税非課税(=0円)

18歳になった時点で「世帯」の扱いが変わるため、未成年で利用していた方は18歳到達後に区分が変わる可能性があります。市区町村窓口に再判定を依頼しましょう。

自己負担0円になる条件チェックリスト

自分が「月0円」で利用できるかを、以下のチェックリストで判定してみてください。
1つでも該当すれば、月額自己負担は0円になる可能性が高いです。

0円判定チェックリスト(いずれかに該当すればOK)

  • ① 世帯が生活保護を受給している
  • ② 世帯が市町村民税非課税である
  • ③ 本人が18歳以上で、本人+配偶者の所得が住民税非課税基準以下
  • ④ 18歳以上独身で、本人の収入が一定額以下(A型・B型の収入のみで他の所得がない方は多くがここに該当)
  • ⑤ 本人が18歳未満で、親世帯が住民税非課税

🙋 障害者控除の活用も忘れずに

住民税の判定では、障害者控除(障害者手帳所持者は1人につき27万円、特別障害者は40万円)が適用されます。 この控除を加味することで非課税枠に収まるケースもあるので、確定申告・年末調整での控除申告は必ず行いましょう。
また、住民税の課税状況は毎年6月に更新されるため、所得が変わった年は翌年7月以降に区分が変わる可能性があります。

0円にならない(自己負担が発生する)ケース

逆に、以下のような状況では月額9,300円または37,200円の自己負担が発生する可能性があります。

  • 配偶者が会社員・公務員などで、世帯(本人+配偶者)の所得が課税ライン超え
  • 本人がフリーランス・自営業などで、住民税課税対象の収入がある
  • 18歳未満で、親世帯の所得が課税ライン超え

ただし上限は最大でも月37,200円であり、それ以上の請求は発生しません(応益負担の1割でこの額を超える場合、自治体が超過分を負担します)。

食費・交通費等の実費負担|給付対象外の費用一覧

上記の「月額上限0〜37,200円」はサービス費(給付対象部分)の1割負担のことであって、実費部分は別途かかる場合があります。 特に通所する事業所では、食費・交通費・教材費などが実費で発生することが多いので、見学時に必ず確認しましょう。

費用項目 相場 備考
昼食代 1食300〜500円 事業所提供の場合。お弁当持参で無料も可
交通費 実費 自治体によって助成あり(後述)
教材費 無料〜数千円 就労移行支援で資格取得を目指す場合など
送迎費 無料〜1回100円程度 多くの事業所は無料
イベント・行事費 実費 外出レク等の際の入場料など

💡 食費の軽減措置あり

就労移行支援・就労継続支援A型・B型などの通所サービスでは、低所得の方を対象に食費の人件費分(約3分の2)が補助される軽減措置があります。 この場合、利用者が負担するのは食材費+光熱費分(実費)のみとなり、月22日通所で食費負担は5,100円前後に抑えられるケースが多いです。 適用条件は事業所・自治体により異なるため、見学時に「食費の軽減措置は使えますか?」と確認してください。

交通費の自治体助成

通所にかかる交通費は、自治体によって独自の助成制度があります。例えば、定期券代の一部補助、タクシーチケット支給、福祉乗車券の交付など、自治体ごとに内容はさまざまです。 特に首都圏や政令指定都市では助成が充実している傾向にあるので、お住まいの市区町村の障害福祉課・障害者総合相談支援センターで確認してみましょう。

A型 給与との関係|給与が出ても所得区分は変わらない

「A型で働いて給与をもらうと、自己負担額が上がるのでは?」という質問は非常に多く寄せられます。
結論からお伝えすると、A型で給与を得ても、住民税の課税基準を超えなければ所得区分(=月額上限)は変わりません

A型の全国平均給与は月額86,752円(令和5年度実績)。年収換算でおよそ100万円程度です。 この水準は給与所得控除前の金額で、給与所得控除(最低55万円)と基礎控除(住民税で43万円)を差し引くと、住民税の課税対象所得はほぼ0円になります。 つまり、A型で平均的な給与を得ている独身の方は、住民税非課税世帯のまま月額上限0円を維持できる仕組みです。

A型 平均給与(令和5年度・全国)

月額 86,752円

出典:厚生労働省「平均工賃(賃金)月額の実績について」(令和5年度実績)

出典:厚生労働省「平均工賃(賃金)月額の実績について」令和5年度実績(mhlw.go.jp

注意:扶養や年金等級への影響

自己負担額(区分判定)は変わらなくても、別の制度に影響が出る可能性はあります。

  • 健康保険の扶養:年収130万円を超えると親や配偶者の健康保険の扶養から外れる可能性
  • 障害年金の等級更新:就労状況・収入は等級判定の参考材料になることがある
  • 確定申告:年収103万円を超えると所得税の確定申告が必要になるケース

A型サービスの詳細(仕事内容・給与・利用条件)は、就労継続支援A型とはでまとめて解説しています。

B型 工賃との関係|工賃は所得認定外

B型(就労継続支援B型)でもらえる工賃は、A型の「給与」とは法律上の扱いが異なります。 B型は雇用契約を結ばないため、工賃は労働の対価ではなく、「作業の成果に応じた福祉的な対価」として支払われます。

そのため、税法上の取扱いも給与所得とは異なり、多くの場合「雑所得」として扱われます。 全国平均工賃は月額22,649円(令和5年度実績・修正後)で、年間でも30万円弱の水準。基礎控除の範囲内に収まるため、住民税の課税対象になることはまずありません
つまり、B型に通っても所得区分は変わらず、月額上限は0円のままです。

💡 工賃と給与の違い(簡単比較)

  • A型給与:労働基準法適用、最低賃金以上、社会保険対象、給与所得
  • B型工賃:労働基準法非適用、最低賃金未満OK、社会保険対象外、雑所得扱い
  • どちらも:障害福祉サービスの所得区分判定には住民税課税状況のみで見るため、額面の影響は限定的

B型サービスの詳細(仕事内容・工賃・利用条件)は、就労継続支援B型とはを参照してください。

障害年金との併給時の所得判定

障害年金と就労支援サービスは併用可能です。
では、障害年金は所得区分の判定に影響するのでしょうか?

結論:障害年金は非課税所得のため、住民税の課税状況には影響しません。 つまり、障害基礎年金(年額約81万円〜102万円)や障害厚生年金を受給していても、所得区分は「住民税非課税世帯」=月額上限0円のままです。

収入の種類 住民税の課税対象? 所得区分への影響
障害年金(基礎・厚生) 非課税 影響なし
遺族年金 非課税 影響なし
A型給与 課税対象(給与所得控除あり) 控除内なら影響なし
B型工賃 雑所得(基礎控除内が大半) ほぼ影響なし
生活保護 区分=「生活保護」(0円)

⚠️ 障害年金は所得区分に影響しないが、別制度には影響あり

障害年金は所得区分の判定に影響しませんが、障害年金の等級更新(再認定)では、就労状況・収入が判断材料の一つになるケースがあります。 特に2級から3級・支給停止に変更されると、生活への影響は大きくなります。 A型で安定して働き始めた場合などは、年金事務所や社労士に等級への影響を相談しておくと安心です。

市町村への申請方法|受給者証申請時に上限月額が決定

自己負担の上限月額は、「障害福祉サービス受給者証」の申請時に市区町村が決定します。 別途「上限額の申請」が必要なわけではなく、受給者証の申請=上限額の決定と覚えておけばOKです。
申請の流れは以下の5ステップです。

  1. 1

    市区町村の障害福祉窓口に相談

    まずは市区町村役場の障害福祉課(障害福祉窓口)に相談に行きます。 「就労支援を利用したい」と伝えれば、申請に必要な書類を案内してくれます。

  2. 2

    必要書類の準備

    一般的に必要な書類:申請書/障害者手帳または医師の診断書/マイナンバーカード/本人確認書類/印鑑/世帯の所得確認書類(住民税課税証明書または非課税証明書)など。 自治体により若干異なるため、事前に窓口で確認しましょう。

  3. 3

    申請書の提出・所得区分の判定

    書類を窓口に提出すると、市区町村が住民税情報を確認のうえ所得区分を判定します。 申請者本人が所得計算をする必要はありません。多くの自治体ではマイナンバーで住民税情報を取得できるため、課税証明書の添付が不要なケースもあります。

  4. 4

    サービス等利用計画の作成

    相談支援専門員が「サービス等利用計画」を作成します(自分で作成する「セルフプラン」も可)。 どのサービスをどのくらいの頻度で利用するかを計画書にまとめます。

  5. 5

    受給者証の交付(上限額決定)

    審査を経て、所得区分・月額負担上限が記載された受給者証が交付されます(申請から1〜2か月)。 この上限額が、その年度の自己負担額の上限となります。

🙋 申請時に持っていくと安心なもの

自治体によって細部は異なりますが、過去2年分の住民税課税証明書(または非課税証明書)を念のため持参すると手続きがスムーズになります。 また、本人と配偶者(配偶者がいる場合)両方の所得確認が必要となるケースが多いので、配偶者の課税証明書も用意しておくと安心です。

減額申請・所得変更時の対応

受給者証の上限額は、毎年7月に住民税情報の更新に合わせて見直しされるのが原則です。 ただし、年度途中で所得が大きく変わった場合や、生活状況が急変した場合には、区分の見直しを申請できます。

所得が大きく変動した場合の対応

  • 失業・退職して収入が激減した → 直近の状況に基づき再判定を依頼可(自治体により対応が異なる)
  • 結婚・離婚で世帯構成が変わった → 配偶者の追加・削除を市区町村に届出。区分も再判定
  • 18歳に到達した → 「世帯」の範囲が親世帯から本人+配偶者に変わるため、再判定で区分が下がる(=自己負担が減る)ケースあり
  • 生活保護を受給開始した → 速やかに窓口に届出。区分は「生活保護」(0円)に変更

減額・免除制度

上限額の負担が大きい場合、個別の減額・免除制度が用意されているケースがあります。代表的なものを紹介します。

制度 内容
高額障害福祉サービス等給付費 世帯で同月内に複数の障害福祉サービス・介護保険サービス等を利用し、自己負担合計が基準額を超えた場合、超過分が後日支給される制度
食費の軽減措置 低所得者を対象に、通所事業所での食費のうち人件費分が軽減される
自治体独自の減免 市区町村独自の助成(交通費補助・上限額の独自軽減など)。自治体ごとに大きく異なる

⚠️ 自治体・世帯状況により対応は異なります

減額・免除・救済制度の運用は、市区町村ごとに細部が異なります。 また、世帯状況・障害種別・利用するサービスの組み合わせによっても適用範囲が変わるため、「自分のケースで使える制度はあるか」を窓口で個別に確認することが何より確実です。 本記事の内容はあくまで2026年4月時点の一般的な制度の説明です。最新かつ個別の状況については、必ずお住まいの自治体にご相談ください。

なお、就労支援の入口として就労移行支援を選ぶ方も多いですが、就労移行支援も同じ自己負担の仕組みが適用されます(月額0〜37,200円、約9割が0円)。

よくある質問

本当に「9割が0円」って本当ですか?

厚生労働省が公開している障害福祉サービスの利用者負担の状況を見ると、利用者の大半が「生活保護」または「市町村民税非課税世帯」に該当しています。これは、就労支援の利用者の多くが現時点で十分な収入がない方であること、また「世帯」の判定が18歳以上は本人+配偶者のみで行われ親の所得は含まれないことが主な理由です。約9割が0円という数字は、こうした制度設計の結果です。

親と同居していても本当に親の所得は関係ないの?

はい、本人が18歳以上の場合は、親と同じ住民票でも親の所得は所得区分の判定に含まれません。判定対象は「本人+配偶者」のみです。配偶者がいない方は本人の所得だけで判定されるため、親と同居でも住民税非課税世帯(=月額上限0円)に該当する方が多くなります。

A型で給与をもらうと自己負担額が上がりますか?

A型の全国平均給与は月額86,752円(令和5年度)で、年収換算約100万円。給与所得控除と基礎控除を差し引くと住民税の課税対象所得はほぼ0円になるため、独身の方であれば「住民税非課税世帯」のまま月額上限0円を維持できます。ただし配偶者の所得や本人の他の所得と合算して課税ラインを超える場合は、所得区分が変わることがあります。

B型の工賃は所得区分に影響しますか?

B型の工賃は雇用契約に基づくものではなく、税法上は雑所得として扱われます。全国平均工賃は月額22,649円(令和5年度・修正後)で年額でも30万円弱と基礎控除の範囲内に収まるため、住民税の課税対象になることはほぼなく、所得区分への影響はありません。

障害年金をもらっていても就労支援を無料で使えますか?

はい。障害年金は非課税所得のため、住民税の課税状況には影響せず、所得区分の判定にも含まれません。障害基礎年金や障害厚生年金を受給していても、住民税非課税世帯であれば月額上限0円のままです。なお、障害年金の等級更新時に就労状況が判断材料になることはあるので、別の留意点として認識しておきましょう。

食費・交通費は別途かかりますか?

はい、食費・交通費・教材費などは給付対象外で、実費負担となります。ただし食費については低所得者を対象とした人件費分の軽減措置があり、月22日通所で5,100円前後に抑えられるケースが多いです。交通費は自治体独自の助成制度がある地域も多いため、市区町村窓口で確認してみてください。

所得区分はいつ決まり、いつ見直されますか?

所得区分は受給者証の申請時に決定し、その後は毎年7月に住民税情報の更新に合わせて見直されます。年度途中で失業や退職、結婚・離婚など大きな変動があった場合は、市区町村窓口に申し出ることで再判定してもらえます。生活保護受給開始など緊急性が高い変更は速やかに届出しましょう。

事業所を変更すると、また費用の手続きをやり直す必要がありますか?

受給者証は事業所ではなく利用者本人に発行されているため、事業所を変えても所得区分や月額上限はそのまま引き継がれます。手続きとしては、新しい事業所と利用契約を結び、相談支援専門員にサービス等利用計画の更新を依頼するだけで済みます。

まとめ:費用面の不安を解消して、まずは相談から始めよう

就労支援の利用料は、世帯所得に応じて月額0〜37,200円の範囲で決まる仕組みです。 実態としては約9割の利用者が月0円で利用しており、「就労支援はお金がかかるから無理」という不安はほとんどのケースで杞憂に終わります。

📋 費用について押さえておきたい7つのポイント

  • 所得区分は4区分(生活保護/低所得/一般1/一般2)。最大上限は月37,200円
  • 「世帯」の範囲は18歳以上は本人+配偶者のみ。親の所得は含まれない
  • 住民税非課税世帯・生活保護世帯は月額0円。約9割の利用者が該当
  • A型給与・B型工賃は所得区分への影響はほぼなし(控除内に収まるため)
  • 障害年金は非課税所得のため所得区分に影響しない
  • 食費・交通費・教材費は実費だが、軽減措置・自治体助成あり
  • 区分判定・上限額決定は受給者証申請時に市区町村が実施

費用の仕組みは複雑に見えますが、「自分が住民税非課税かどうか」の1点を確認すれば、ほとんどの方が0円で利用できることがわかります。 判定に不安がある方は、お住まいの市区町村の障害福祉窓口で「就労支援を使いたいのですが、自己負担はいくらになりますか?」と聞くだけで、その場で目安を教えてもらえます。

なお、自治体・世帯状況・サービス内容により細部の取り扱いは異なります。本記事の内容は2026年4月時点の一般的な制度の説明であり、個別の状況については必ずお住まいの自治体にご確認ください

費用の不安が解消されたら、次は「自分に合ったサービス選び」です。
5サービスの違いと選び方は就労支援事業所とは?5サービスの特徴・対象者・費用・選び方を完全解説へ、各サービスの詳細は就労移行支援就労継続支援A型就労継続支援B型の各記事もあわせてご覧ください。

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