就労支援事業所とは?5サービスの特徴・対象者・費用・選び方を完全解説【2026年最新】

就労支援事業所とは?5サービスの特徴・対象者・費用・選び方を完全解説【2026年最新】

📌 この記事でわかること

  • 就労支援事業所の5種類のサービスの違いと、自分に合うサービスの見つけ方
  • 障害者手帳がなくても使える条件・無料で使える仕組み・収入との関係
  • 相談から通所開始までの全5ステップ(書類・期間・窓口の詳細)
  • 2024年のA型事業所大量閉鎖問題と、安全な事業所の見分け方
  • 2025年10月に新設された「就労選択支援」を使うべき人・使わなくていい人
  • 精神障害・発達障害・身体障害など、障害別に押さえておきたい注意点

「働きたいけど、普通の就職はまだ怖い」
「就労支援っていろんな種類があるみたいだけど、違いがわからない」
「そもそも自分が使える対象なのか知りたい」

就労支援事業所について調べ始めると、A型・B型・就労移行支援・就労定着支援……似たような名前のサービスがたくさん出てきて、どれが自分に合うのかわかりにくいですよね。

この記事では、就労支援事業所の5種類すべてを一度に比較しながら、対象者・仕事内容・給与・費用・利用の流れ・事業所の選び方まで、利用前に知っておきたいことをまとめて解説します。
行政資料や公式サイトには書かれていない「本音のリアル」や2024年の業界問題まで、現場視点で正直に伝えます。

就労支援事業所とは?一言で言うと「働くことをサポートする福祉サービス」

就労支援事業所とは、障害や難病・精神疾患などがある方が「働くこと」を目指して通える、障害者総合支援法に基づく福祉サービスを提供している事業所のことです。 「就労系障害福祉サービス」とも呼ばれ、一般企業への就職が難しい方や、働く前段階で生活リズムを整えたい方など、一人ひとりの状況に合わせて選べる複数のサービスが用意されています。

厚生労働省の公表資料によると、就労系障害福祉サービスの事業所は全国に約2万か所以上存在し、 約45万人が利用しています。うつ病・統合失調症・双極性障害などの精神障害、ASD・ADHDなどの発達障害、知的障害、身体障害、難病など、 背景はさまざまな方が自分のペースで通っています。

出典:厚生労働省「社会保障審議会(障害者部会)」公開資料(mhlw.go.jp)/厚生労働省「障害福祉サービス等の最近の動向について」を基に作成

💡 「就労支援」と「就労支援事業所」は同じ?

厳密には、「就労支援」はハローワーク・障害者職業センター・障害者就業・生活支援センター(通称ナカポツ)など、行政・公的機関が行う支援も含む広い言葉です。 一方で「就労支援事業所」は、障害者総合支援法に基づく民間・法人の事業所を指すのが一般的。 この記事では、主に後者(事業所型サービス)を中心に解説します。

利用者はどんな人?属性データで見る実態

「自分みたいな人でも使えるのかな?」という疑問は多くの方が抱きます。実際の利用者属性を見てみましょう。

属性傾向
障害種別精神障害(発達障害含む)が約4〜5割で最多/知的障害 約3割/身体障害 約1〜2割/難病等 数%
年齢層20代〜40代が中心。10代後半〜60代まで幅広く利用
障害者手帳の有無手帳あり・なしどちらも利用可(診断書で利用するケースも多い)
通所前の状況休職中・退職後・一般就労経験ありの方、学校卒業直後、ひきこもり経験者など多様

出典:厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」(mhlw.go.jp)/厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」(mhlw.go.jp)を基に作成

【結論】就労支援の5サービスを一覧比較

就労支援事業所が提供するサービスは、2026年現在5種類あります。 「4種類」と紹介している記事も多いですが、2025年10月から新たに「就労選択支援」が運用開始されたため、現在は5種類として整理するのが正しい形です。

就労移行
支援
就労継続
支援A型
就労継続
支援B型
就労定着
支援
就労選択
支援
2025.10開始
目的 一般就職のための訓練 雇用契約で
働き続ける
工賃を得ながら
自分のペースで働く
就職後の
職場定着支援
自分に合った
サービス選び支援
雇用契約 なし あり なし なし なし
報酬 なし(訓練) 給与
月約8〜10万円
工賃
月約2.3万円
なし なし
利用期間 原則2年
(最長3年)
制限なし 制限なし 最長3年 原則1〜2か月
対象年齢 18〜65歳未満 18〜65歳未満 18歳以上
(上限なし)
就職後
6か月以内の方
就労系サービス
利用検討者
費用 いずれも原則無料〜月9,300円(世帯収入による/多くの方は0円)

出典:厚生労働省「平均工賃(賃金)月額の実績について」(令和5年度実績)(mhlw.go.jp)/就労選択支援は2025年10月施行で運用蓄積中のため、今後実績データが整備される見込みです。なお令和5年度のB型工賃は計算方法変更(令和6年度報酬改定)により旧来比で大幅増となっています。

自分に合うサービスはどれ?3問で分かる簡易診断

上の表を見ても「結局どれが自分に合うのかわからない」という方も多いはずです。 以下の3つの質問に答えると、向いているサービスがおおよそ見えてきます。

  1. Q1

    いずれは一般企業(障害者雇用・オープン就労含む)で働きたいですか?

    YES → 就労移行支援 or 就労選択支援(Q2へ)
    NO・今は考えていない → A型 or B型(Q3へ)

  2. Q2

    体調はおおむね安定していて、2年以内に就職を目指せそうですか?

    YES就労移行支援が最有力。スキル・資格・模擬就労を通して就職を目指せます
    まだ不安/どれがいいか迷う就労選択支援でアセスメントを受けてから決めるのが安心

  3. Q3

    雇用契約・最低賃金・社会保険のある働き方を望みますか?

    YES就労継続支援A型。月8〜10万円の給与をもらいながら働けます
    NO(まずは週1〜2日、短時間から慣らしたい)就労継続支援B型。体調優先で無理なく通えます

🙋 すでに就職している/近々就職予定の方へ

一般就労の職場で定着に不安がある方は、就労定着支援が使えます。 「職場に障害特性を伝えるのが難しい」「上司との関係調整を支援員に間に入ってもらいたい」という場合、就職から6か月以内であれば相談可能です。

5サービスの詳細を1つずつ解説

① 就労移行支援|2年間で一般就職を目指す訓練サービス

就労移行支援は、2年間を上限に、一般企業への就職を目指して訓練を受けられるサービスです。 雇用契約はなく、給与は出ませんが、PCスキル・ビジネスマナー・コミュニケーション・模擬職場実習・企業インターンなどを通して、 就職活動の伴走を受けられます。事業所によっては簿記・MOS・Webデザインなど資格取得をサポートするところも増えています。

🎯

向いている人

体調が安定してきて、2年以内に就職を目指したい方。スキルアップを明確に望む方

⏱️

利用期間

原則2年(必要に応じて最長3年まで延長可能)

💼

就職率

全国平均は年間50%前後。事業所によって10〜80%と大差あり

出典:厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」(mhlw.go.jp)/同ページ掲載の障害福祉サービスからの就職者数等の集計を参照

② 就労継続支援A型|雇用契約ありで給与をもらいながら働く

就労継続支援A型は、事業所と雇用契約を結び、最低賃金以上の給与を受け取りながら働けるサービスです。 労働基準法が適用されるので、有給休暇・社会保険・雇用保険の対象になります(週20時間以上などの条件あり)。 一般就労は難しいけれど、「働いて収入を得る」ことを続けたい方に向いています。

A型 給与の全国平均(令和5年度)

月額 86,752円

出典:厚生労働省「平均工賃(賃金)月額の実績について」(令和5年度実績)

出典:厚生労働省「平均工賃(賃金)月額の実績について」(令和5年度実績)(mhlw.go.jp

ただしA型は、2024年の報酬改定と大量閉鎖問題で「選ぶときに慎重さが必要なサービス」にもなっています(詳細は後述)。

③ 就労継続支援B型|雇用契約なしで自分のペースで働く

就労継続支援B型は、雇用契約を結ばず、作業の対価として「工賃」を受け取りながら通えるサービスです。 A型より体力・体調面で負担が少ない働き方ができるのが最大の特徴で、週1日・1日2時間から通える事業所もあります。 工賃は全国平均で月約22,649円(令和5年度・修正後)と給与水準は低めですが、「まずは通う習慣を作りたい」「体調の波に合わせて無理なく働きたい」という方には最適です。

出典:厚生労働省「平均工賃(賃金)月額の実績について」(令和5年度実績)(mhlw.go.jp

④ 就労定着支援|就職後の「続けられない」を防ぐサポート

就労定着支援は、一般企業に就職した後、職場に定着できるようサポートするサービスです。 就労移行支援・A型・B型を利用して一般就労した方が対象で、就職から6か月を超えた時点から使えます(最長3年)。 支援員が月1回以上、本人・企業と面談し、仕事の悩みや職場との調整をサポートしてくれます。

⑤ 就労選択支援|2025年10月に新設された「サービス選びのサービス」

就労選択支援は、2025年(令和7年)10月から運用が始まった新サービスです。就労移行・A型・B型のどれが自分に合うかを専門家と一緒にアセスメントし、 その結果を基に最適なサービスを選べるようにサポートします。2026年4月時点では対応事業所が徐々に拡大している段階です。

💡 就労選択支援を使うべき人・使わなくていい人

  • 使うべき:特別支援学校の卒業予定者、どのサービスが合うか自分で判断しづらい方、就労経験が乏しい方
  • 使わなくてもいい:「A型で働きたい」「就労移行支援で就職活動したい」とすでに目的が明確な方
  • 2025年10月の制度開始から半年が経ち、対応事業所は徐々に増加中です(2026年4月時点)

出典:厚生労働省「就労選択支援について」(mhlw.go.jp)/障害者総合支援法 改正(令和4年法律第104号)に基づき令和7年10月施行

誰が使える?対象者・利用条件を整理

項目内容
対象となる障害・疾患 身体障害・知的障害・精神障害・発達障害(ASD・ADHD・LDなど)・難病等
障害者手帳 必須ではない(医師の診断書で利用できるケース多数)
年齢 サービスにより異なる(B型は上限なし、A型・就労移行は原則65歳未満)
収入・資産条件 なし(所得による自己負担額の違いはあり)
在職中の利用 原則は就労困難な方が対象だが、休職中・復職準備などで利用できるケースも

🙋 障害者手帳がなくても利用できる?

結論:多くの自治体で利用可能です。 精神科・心療内科の医師の診断書(「障害福祉サービス利用のため」と明記依頼)があれば、障害者手帳なしでもサービスを受けられます。 うつ病・適応障害・双極性障害・ASD・ADHDなどで、手帳を取得していない方も実際に多く利用しています。 ただし自治体によって判断が異なるため、最初の相談先はお住まいの市区町村の障害福祉窓口が確実です。

相談から通所開始までの5ステップ

就労支援事業所を利用するには、役所での手続き(受給者証の申請)が必要です。流れを押さえておくと、スムーズに通所開始までたどり着けます。

  1. 1

    相談・情報収集(所要:即日〜数日)

    まずは市区町村の障害福祉窓口または相談支援事業所に連絡します。 「就労支援を使いたい」と伝えれば、地域の事業所情報や手続きの案内をもらえます。 インターネットで「就労移行支援 ○○市」のように地域名をつけて検索する方法も有効です。

  2. 2

    見学・体験利用(所要:1〜4週間)

    気になる事業所を複数(最低2〜3か所)見学・体験します。 体験は無料でできる事業所がほとんど。見学だけで決めず、実際に数時間〜数日過ごしてみて雰囲気を確かめましょう。 「合わないかも」と思ったら遠慮なく別の事業所を探して大丈夫です。

  3. 3

    受給者証の申請(所要:1〜2か月)

    市区町村の窓口で「障害福祉サービス受給者証」を申請します。 必要書類は自治体によりますが、一般的には申請書・診断書または手帳・マイナンバー・身分証など。 審査期間は1〜2か月ほどかかります。

  4. 4

    サービス等利用計画の作成

    相談支援専門員が「サービス等利用計画」を作成します。 自分で作成する「セルフプラン」も可能ですが、初めての方は専門員に依頼するのがおすすめ。 どのサービスをどのくらいの頻度で利用するかを計画書にまとめます。

  5. 5

    契約・通所スタート

    事業所と利用契約(A型は雇用契約も)を結び、通所開始です。 最初から週5日フルタイムで通う必要はありません。週2〜3日・短時間から慣らしていくのが一般的です。 体調に合わせて徐々に日数・時間を増やしましょう。

費用はかかる?給与・工賃・公的支援との関係

利用料は原則無料〜月9,300円

就労支援事業所の利用料は、世帯の所得区分によって月額負担上限が決まる仕組みです。 実際には利用者の約9割以上が無料で利用しています。

所得区分月額負担上限
生活保護受給世帯0円
住民税非課税世帯0円
住民税課税世帯(所得割16万円未満)9,300円
上記以外37,200円

出典:厚生労働省「障害者の利用者負担」(mhlw.go.jp)/所得割28万円未満の基準は20歳以上の場合。通所系サービスは住民税課税世帯でも9,300円上限。

利用中・利用後の収入はどうなる?

✅ 収入源・併用できる制度

  • A型:給与(月平均約86,752円)
  • B型:工賃(月平均約22,649円)
  • 障害年金:多くの場合、就労支援と併用可能
  • 生活保護:世帯状況により併用可
  • 自立支援医療:精神通院の医療費1割負担に
  • グループホーム:住居費を抑える併用手段

⚠️ 収入増加で注意したい点

  • 障害年金の等級更新時に、収入が判断材料となるケースあり
  • 健康保険の扶養ライン(年130万円)を超えると扶養外れの可能性
  • A型の給与は確定申告が必要になる場合あり
  • 生活保護受給中は収入申告が必須

💡 「ほぼ無料で通える」のが就労支援の強み

一般的なスクールや職業訓練と違い、就労支援事業所はスキルアップ・就職活動・働く場所の提供がすべて無料〜低額で受けられます。 2年間の就労移行支援を無料で利用し、ITスキルと資格を取得して就職する方も少なくありません。 「使える制度は使う」が、経済面でも賢い選択です。

失敗しない事業所選び|10のチェックポイント

同じ「就労移行支援」「A型」「B型」でも、事業所ごとに仕事内容・支援の質・雰囲気・経営の安定性は大きく異なります。 特に2024年以降、事業所選びの重要性は一層増しています。

  1. 1

    必ず複数の事業所を見学・体験する

    1か所だけで決めると、比較対象がないため判断を誤りやすいです。最低2〜3か所は回りましょう。

  2. 2

    WAMNETでスコア・評価を確認する

    WAMNET(独立行政法人福祉医療機構)で、事業所の情報公表データを誰でも確認できます。 A型は特に「スコア105点以上」かどうかが経営安定性の目安です。

  3. 3

    運営法人の母体・実績を調べる

    医療法人・大手福祉法人・上場企業などが運営する事業所は比較的安定しています。

  4. 4

    体調不良時の対応を必ず質問する

    「体調が悪いときは休めますか?」「週の出席率が低くなったら契約はどうなりますか?」と具体的に聞きましょう。 回答の具体性で事業所の運営方針が見えます。

  5. 5

    利用者の表情・スタッフとの関係性を観察

    見学時に、利用者が笑顔で会話しているか、スタッフとの関係性が自然かをよく見てください。 資料やHPでは絶対にわからない情報です。

  6. 6

    就職率・定着率の実数を聞く(移行・A型)

    「過去1年で何人が就職し、そのうち何人が継続していますか?」と具体的な数字で聞きましょう。 「高い就職率」「みなさん活躍」という抽象表現だけの事業所は避けるのが無難です。

  7. 7

    仕事内容・カリキュラムが自分に合うか

    PC作業・軽作業・農業・カフェ・IT・デザインなど、事業所で用意されている仕事内容はさまざま。 自分の特性・体力・興味に合うか確認しましょう。

  8. 8

    通所方法・所要時間の現実性

    毎日通う場所です。通勤手段・所要時間・満員電車の回避可能性をチェック。送迎のある事業所もあります。

  9. 9

    HP・SNSの更新状況を確認

    定期的に情報発信している事業所は、活動が活発で経営が安定している傾向があります。 最終更新が1年以上前の事業所には慎重になりましょう。

  10. 10

    相談支援専門員に第三者目線で聞く

    地域の事業所を熟知している相談支援専門員に「〇〇事業所についてどう思いますか?」と率直に聞いてみましょう。 営業トークではないリアルな評価が得られることがあります。

2024年問題|A型事業所の大量閉鎖とは

⚠️ 2024年に起きたこと

2024年3〜9月の間に、全国で329か所のA型事業所が閉鎖し、約5,000人の利用者が解雇・退職を余儀なくされました(うち約4割はB型事業所へ転換)。 背景には2024年4月の報酬改定(スコア方式の見直し)があり、生産活動収益が賃金総額を下回る事業所の経営が立ち行かなくなったことが主因です。

出典:閉鎖事業所数・解雇者数は厚生労働省 国会答弁・各種報道(共同通信2024年10月/福祉新聞 等)/報酬改定の詳細は厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」(mhlw.go.jp)を参照

利用者にとって何が変わった?

  • A型事業所の選び方に「経営の安定性」という新しい視点が加わった
  • スコア開示(WAMNET)を事前に見る習慣が重要に
  • 一方で、筋の良いA型事業所は今後も安定して運営されるため、過度な警戒は不要
  • 万が一、通所先が閉鎖になっても、相談支援専門員が別事業所への移行をサポートしてくれる

安定しているA型事業所の特徴

  • 病院・医療法人・上場企業・大手福祉法人が運営している
  • 外部企業からの安定した受注がある(仕事を自前で確保している)
  • WAMNETのスコアが105点以上(理想は120点以上)
  • HP・SNSを定期的に更新し、活動が活発
  • 利用者の在籍期間が長く、定着率が高い

障害・疾患別:利用前に知っておきたいポイント

精神障害(うつ病・統合失調症・双極性障害)

利用者の最多層です。体調の波があることを前提に、週2〜3日・短時間から始められる事業所を選びましょう。 「週5日フルで通えないと受け入れられない」と言う事業所には慎重に。雇用契約のプレッシャーが重くなる場合は、 A型ではなくB型や就労移行支援から始める選択肢もあります。

発達障害(ASD・ADHD・LD)

自分の特性(感覚過敏・コミュニケーションの苦手さ・集中のしかたなど)を事業所に伝え、 合理的配慮を実践しているかを確認しましょう。 黙々と取り組めるPC作業・清掃・農業などで力を発揮する方も、 IT・クリエイティブ分野で高いパフォーマンスを出す方もいます。

知的障害

軽度・中度・重度で利用しやすいサービスが異なります。 軽度の方はA型・就労移行支援、中度〜重度の方はB型を選ぶことが多く、 特別支援学校卒業後の進路としてB型・A型に入る方も少なくありません。 2025年10月以降は、就労選択支援でアセスメントを受けてからサービスを選ぶルートが広がりつつあります。

身体障害

バリアフリー環境・通勤手段・休憩スペースなど物理的な環境の確認が欠かせません。 在宅(テレワーク)対応の事業所は、通勤負担がある方にとって有力な選択肢です。

難病・高次脳機能障害など

障害者手帳がなくても、指定難病受給者証や医師の診断書で利用できるケースが多いです。 症状の変動が大きい疾患は、体調に合わせた柔軟な勤務ができる事業所を選びましょう。

就労支援事業所と他の機関との違いは?

「就労支援」は事業所だけでなく、ハローワーク・障害者職業センター・ナカポツなど複数の機関で提供されています。 混同しやすいので、役割の違いを整理しておきましょう。

機関役割事業所との違い
ハローワーク(専門援助部門) 障害者向けの求人紹介・就職相談 求人紹介が中心で訓練は行わない
地域障害者職業センター 職業評価・ジョブコーチ派遣・リワーク 専門的アセスメントと企業派遣が強み
障害者就業・生活支援センター(ナカポツ) 就業と生活を一体的に相談できる窓口 広域の相談窓口で、通所型サービスではない
地域活動支援センター 居場所・創作活動の提供 「働く」手前の段階の選択肢
就労支援事業所(本記事) 実際に通所して働く・訓練を受ける 毎日通う「場所」としての役割

これらは併用できるのが特徴です。たとえば「ナカポツで相談→就労移行支援に通所→ハローワークで求人紹介→就労定着支援」のように、 目的に応じて複数の機関を組み合わせて使うのが一般的です。

よくある質問

就労支援事業所は誰でも使えますか?

障害・難病・精神疾患などがあり、働くことに関して何らかの困難を抱えている方が対象です。障害者手帳がなくても、医師の診断書があれば利用できるケースが多いので、まずはお住まいの市区町村の障害福祉窓口にご相談ください。

費用はかかりますか?

原則として世帯収入に応じて月額0〜37,200円の自己負担ですが、住民税非課税世帯・生活保護世帯は0円です。実際には利用者の9割以上が無料で利用しています。

週何日・何時間から通えますか?

事業所とサービス種別によります。B型は週1日・1日2時間から可能な事業所もあり、A型・就労移行支援も週2〜3日・短時間からスタートできます。最初からフルタイムで通う必要はありません。

就労移行支援とA型、どちらを選べばいいですか?

2年以内に一般就職を目指せる状態なら就労移行支援、給与をもらいながら安定して働きたいならA型、という基準で考えるのが基本です。どちらが正解という話ではなく、現在の状態・今後の目標で決めるのが自然です。迷う場合は、2025年10月から運用開始された就労選択支援でアセスメントを受ける選択肢もあります。

障害年金や生活保護と併用できますか?

多くの場合、併用可能です。ただし収入の扱いや年金等級の判断に影響する可能性があるため、具体的な金額ラインは年金事務所・市区町村の生活保護担当窓口に確認するのが安全です。

途中で事業所を変えることはできますか?

できます。「事業所が合わない」「別の仕事をやってみたい」と感じたら、相談支援専門員や市区町村窓口に相談すれば、転所の手続きをサポートしてもらえます。合わない事業所に無理に通い続ける必要はありません。

2024年のA型大量閉鎖を見て不安です。今からA型を使うのは危険?

経営体力のない事業所は淘汰が進みましたが、安定した事業所は変わらず運営を続けています。WAMNETでスコアを確認し、運営母体が信頼できる事業所を選べば、過度に恐れる必要はありません。むしろ報酬改定により「質の低い事業所」がふるいにかけられたとも言えます。

在宅(テレワーク)で利用できる事業所はありますか?

近年、テレワーク対応の事業所が増えています。完全在宅対応は少なく、週1〜2日は通所する「ハイブリッド型」が主流です。「就労移行支援 在宅 ○○県」などで検索すると見つかります。

まとめ:就労支援事業所は「自分のペースで働く」を叶える場所

就労支援事業所は、障害や病気があっても働きたい気持ちを現実に変えられる、選択肢の豊富な福祉サービスです。 5種類のサービスはそれぞれ目的が違うので、自分の状態・希望に合わせて選ぶことが何より大切です。

📋 選ぶ前に押さえておきたい5つのこと

  • 5種類のサービスがある(就労移行・A型・B型・就労定着・就労選択支援)
  • 障害者手帳がなくても、診断書で利用できるケースが多い
  • 利用料はほとんどの人が無料(世帯収入による)
  • 2024年のA型問題以降は、WAMNETのスコア確認が事業所選びの必須ステップ
  • 合わないと感じたら途中で変えることも、辞めることもできる

「話を聞いてみたいけど、いきなり役所に行くのは気が重い」「自分に合うサービスがまだわからない」 そんな方は、無理をせず少しずつ情報収集から始めれば大丈夫です。

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