ピアサポーターとは?資格や活動内容からなり方まで徹底解説!

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ピアサポートという言葉を聞いたことはあるでしょうか。ピアサポートとは、精神疾患や依存症やうつ病など、障害のある人自身が、同じ障害のある人を助ける活動をいい、ピアサポートを行っている人をピアサポーターと言います。本記事では、ピアサポーターの起源から資格の取り方、活動内容など、ピアサポートにまつわる全てを解説します。

ピアサポーターについて

ピアサポーターのピアとは、英語のPeer(仲間)という言葉が語源になっています。ピアの語源は、等しい・似たという意味をもつラテン語(par)に由来し、日本語では、仲間、または同輩といった意味を持ちます。ピアサポートが通常の支援と異なる点は、同じ仲間という立場から支援を行う点です。

ただ、ピアサポートには明確な定義があるわけではありません。同じ障害を持つ人をサポートしているのであれば、それはピアサポートという活動であり、活動している人はピアサポーターといえるでしょう。

ピアサポートの起源

ピアサポート、つまり障害のある人達がお互いを助け合うという文化は、福祉先進国である北米で発展してきたと言われています。1970年代、重度障害者による自立生活運動だったり、ピアカウンセリング、セルフヘルプ運動など、障害者運動が活発化したことで、それまで、医師や看護師など、福祉の専門職による支援という概念になっていたものとは違った福祉の観点がでてきました。アメリカでは、2000年代にピアサポーターの認定スペシャリスト制度化が進み、2004年には、全米ピアスペシャリスト協会が設立されました。

日本においても、1978年には当事者が中心になって運営する、アルコール依存症のリハビリテーション施設「三ノ輪マック」が誕生し、1998年にはピアサポートセンターが立ち上げられています。また、最近では、2021年より、福祉サービスにおいて、ピアサポーターの活動に対して報酬を支払うピアサポート加算が開始され、再び注目を集めています。

参考資料:ピアサポートの活用を促進するための事業者向けガイドライン

ピアサポーターの役割

ピアサポーターは、福祉の専門職とは違い、同じ体験をもつ仲間としての立場から、アドバイスを行ったり、経験を話すことができます。例えばがんのピアサポートでは、医師のように病気を治すことはできないですが、病気とどう向き合っていけばいいのかといった自らの体験だったり、気持ちへの共感といった、当事者にしかできない役割を果たすことができるでしょう。

ピアサポーターとして活動するには

ピアサポーターについては、決まった募集窓口があるわけではなく、各団体が独自に設けています。そのため、自分が活動したい団体をまず探すといいでしょう。いくつか、ピアサポーターとして活動できる団体を上げておきます。

また、ピアサポーターを仕事にしたいという声も聞かれますが、多くの場合は無償となっていることが多いようです。現状では、仕事にできるというより、お金を貰えたらラッキーくらいに考えておくといいでしょう。精神障害の当事者が、通っていた就労支援施設の職員になったりということもあるようです。

全国ピアグループ一覧

NPO法人 ピアサポートネットしぶや

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ピアサポーターの資格とは

ピアサポーターについては、明確な定義があるわけではありません。そのため、決まった資格などがあるわけではないのです。

依存症や精神疾患、難病や身体障害まで、様々なところで、ピアサポーターは活躍しており、それぞれの活動領域によって、独自の資格を設けていたりといった状況です。そのため、もしピアサポーターになって活動したいという場合は、自分が活動したい団体や領域で、資格についての情報を集めているといいでしょう。

ピアサポーターの資格を発行している団体

ピアサポーターについて、研修だったり、資格を発行している団体や自治体もあります。いきなり活動を始めるのが不安という方は、受講を考えてみてもいいでしょう。

日本ピア・サポート学会

NPO法人三―ネット

一般社団法人 日本メンタルヘルス ピアサポート専門員研修機構

まとめ

同じ経験だったり、体験を持ったピアサポーターは、障害の当事者にとってはとても心強い存在です。心からの共感や、体験の共有は、障害と闘う上で素晴らしいパワーになってくれることでしょう。


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