のあの日記『ヤニカスさんの日記』

コンビニのベンチで熱々の弁当を頬張った。
バイト終わり、ぬるい空気の漂う深夜のことだ。
大して減ってない腹にチキンや米がボトボト詰め込まれていく。終いにはおにぎり二つも食べた。わんぱくボーイか。
無駄に重くなった体のせいでその場から動きたくなくなったので、食後の一服を決めた。火種をフィルターまで近づける度に、「どうせ既読なんかつかん」とか「なんで待たなきゃいけないんだ」とか己の恋路をグズグズ考えた。煙が目に入りかけた。
普段なら2本吸うところを1本にして帰宅。早々に布団の上へ体育座り。目を瞑ると、胸の辺りがジュワジュワとして、「愛されたかった」「愛されたい」「この先も愛してくれるかな」そんな気持ちが湧いてきた。押し倒されるように横になった。地球の真ん中で、途方もない虚しさが私を引っ張っているような感じがした。
しばらくしたらタバコが吸いたくなったので、頑張って起き上がって、必死に手を伸ばして1本手に取った。
火をつけたら煙が目にしみた。痛かった。

favorite読んでくれた人へのメッセージ

丸めた紙を拾ったようなものです。
気軽な解釈をしてください。
お読み頂きありがとうございます。

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