まるこの日記『飲み込めないから置いていく』

「ごめんね」って言われたら、許さなきゃいけないような気になる。
でもさ、あなたのために許すなら、その「ごめんね」って私のための言葉じゃないよね。
許すなんて大袈裟な事じゃないけど、ずっと心に引っかかってる「ごめんね」がある。
ここに吐き出して、忘れよう。

中学生の私には、滑り止めで私立を受けるという選択肢は無かった。
塾にも行っていないし、確実に受かる学校を選ばなくちゃと思ってレベルを下げた。
私の高校受験には、安心材料が無かった。
それを親にも先生にも友達にも、話すことが出来なかった。

大学も同じ。
「大学まで出なきゃ仕事なんか就けないよ」と母に言われたものの、学費は自分で払わなければいけない。
学費がいくらかかるのか、奨学金って何なのか、ひとりで考えなければいけなかった。
母は高卒だから大学の学費事情なんて知らないし、寄り添ってくれるような時間もなかった。
誰にも話せないことを、誰にも相談出来なかった。

奨学金は借金だから、あまり借りない方がいい。
そのために高校生の間に沢山バイトしてお金を貯めよう。
滑り止めは入学金で30万円取られるから、受けるのはやめよう。
ネットで得た知識をもとに、ひとりで決めた。

大学を辞めると決めた時も、みんなに事後報告だった。
話を聞こうとしてくれた先生もいたけど、関われないような話し方をした。
大学にちゃんと友達はいます。
授業も楽しく真面目にやってます。
ただ、学費を稼ぐためのバイトと大学の両立がしんどくて、休学ではなく一旦退学して学費を貯めようと思います。
だから大丈夫です。って

今思えば、大学って担任とかないから、わざわざ私のために時間作ってくれて、本当に優しい先生だったと思う。
あの時は、その優しさに気付けなかった。
誰にも頼らなくても大丈夫な自分でありたかったし。
みんな私に大丈夫と言ってほしいんだろうなと感じてたし。
大丈夫じゃないことを認めたくなかったし。

今高校生の弟の高校受験について、母はあの頃すごく心配していたんだと話した。
滑り止めの学校に入学しないのにお金払わなきゃいけないっておかしいよねと愚痴った。
私はそうだねと相槌を打つばかり。
どこかできっと母は「弟との扱いに差を感じてるかも?」と心配になったんだと思う。
「あなたには何もしてあげられなくてごめんね。ずっとひとりで頑張っていたよね」と私に言った。
私はどうしてもその言葉が飲み込めなかった。

star今日できたこと♪

私のために、許すか考えたこと。
私のために、ここに「ごめんね」を置いていくと決めたこと。

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