片頭痛

定義

片頭痛は、頭の片側もしくは両側が痛み、日常生活に支障が出る頭痛です。吐き気や嘔吐を伴ったり、においや光、音に敏感になったりする場合もあります。

偏頭痛という表記がよく見られますが、医学的に正式な表記は片頭痛です。また、この漢字は頭の片側が痛むという場合に由来しますが、実際には頭の両側が痛む場合も片頭痛とされます。

片頭痛の症状がある場合、うつ病や不安障害(パニック障害等)などのこころの病気を合併することがわかっています。

症状

★心の症状(精神状態)
・イライラする
・気分が良くない

★体の症状(身体的な症状)
・脈打つような頭痛
・吐き気や嘔吐
・においや光、音への敏感な反応

◆前兆
・目の前で光がチカチカ、ギラギラする
・視野の一部に歯車のようなギザギザしたものがあらわれる
・視野の一部が欠ける

※あくまでも、ここで示してる症状は、一般的に言われている症状です。
症状は個人差が大きい為、ここに記載されてる症状は、参考程度に見て自己判断は、しないようにしてください。

原因

体質など遺伝的な要素やストレス、睡眠不足や寝すぎ、飲酒、光、音、においなどの刺激、月経周期、天候など様々です。
完全主義や努力家、神経質な性格などの人は、なりやすいと言われています。

また、片頭痛のメカニズムは解明されていませんが、上記のような原因によって三叉神経が刺激され、痛みを引き起こす物質が分泌されることで、血管の拡張が生じて頭痛になるという説が有力です。

診断方法

診断方法は様々ですが、問診、頭部MRI検査、試験的な投薬が有効です。問診の内容は、頭痛が起こる頻度、頭痛が起きている最中の症状、前兆の有無などです。

治療

薬物療法が中心となります。薬物療法には、急性期治療と予防治療の2種類があります。

・急性期治療
痛みを抑える治療です。鎮痛薬や制吐薬、痛みが長時間続く場合には鎮静麻酔薬や副腎皮質ステロイドが用いられます。

・予防治療
痛みが起こる頻度を減らす治療です。抗てんかん薬やβ遮断薬、カルシウムや抗うつ薬が用いられます。

また、生活習慣の見直し、脳の特定部位に磁気刺激を与えるTMS治療が有効です。

 

※治療方法は、個々によって異なります。自己判断で、中止したりしないようにしてください。
治療中の方は、担当医師の指示に従ってください。

接し方

まずは、日常生活に支障をきたす症状であることを理解することが大切です。

・「気のせい」や「甘え」など、否定的なことを言わない
・強いにおいや光、騒音を発するものを近づけない
・頭を冷やす、または温めるものを持っていく
・スマホやパソコンの画面を見させない
・可能な限り、寝させるか座って安静にさせる

頭痛による支障度の正しい理解、片頭痛を受け入れられる環境改善をすることが、私たちにできる第一歩です。人によって片頭痛を誘発させることは異なるため、当人にどうするのがいいか聞きましょう。

相談先

片頭痛で悩んでいる場合は、頭痛外来、脳神経内科(神経内科)、脳神経外科を受診しましょう。

それでも症状が良くならない場合は、精神疾患によって片頭痛が起きている可能性も考えられます。ストレスや不安感が強い人やうつ病などの疾患の可能性がある、過去に患ったことがある人は、精神科や心療内科への受診も検討しましょう。

ココトモのメンタルクリニックで、お近くの病院を探す事も可能です。

keyboard_arrow_up