
【コラム】闇を感じるニュース、に対する心の処置【うつ病】
visibility19 edit2025.09.30
昨今ネットメディアが発達してきて、テレビを見なくともそのようなニュースを目にする機会が増えてきた。
そのようなニュースは、うつなどを患っている我々にとって不安の病の種でしかなく、キツい。
そこで、このようなニュースにどのように向き合っていけばいいかを考える。
性質
まず、人間という動物の性質を知る必要がある。
人間は真実を求める性質がある。なぜか。それは生存に必要だったから。
茂みに何が隠れているか。今日食べた食事の、どの食材がまずかったか。この病気は何が原因か。これら全てにおいて真実を解き明かす力は、我々の生存にそのまま直結してきた。そしてその性質は遺伝子に今なお深く刻み込まれている。
して、それはまた、未知を怖がるということでもある。我々が闇を感じるニュースを怖がり、真実を知ろうとすることは、以上が原因である。
私たちが行動の一端として「陰謀論」などを繰ってしまうのは、それをある程度強引に「真実」と結びつけることで、この未知を怖がるという状況を多少無理矢理にでも解決し、消化するためと考えられる。
解決策1
まずは、上記の仕組みを理解した上で、自分の感情を認めることにある。
そのようなニュースを見ている時によくあること。それはそのニュースに関連する情報をひたすらに追ってしまうことだ。
一度そのニュースを見ただけなのに、気づけばYoutubeのアルゴリズムが不穏なニュースで埋まっているなんてのはよく体験した。
そんな時、一旦なぜそうなっているかを客観視する必要がある。
まず、先も言ったように人間は未知を無意識に解消しようとしてしまう性質があるということ。
そして、この未知を解消しようと様々な情報を追い続けてしまうのは、このわからないという状態を解消するための、人間の本能的な動きによるものであるということ。
これをまず「認めて」あげる。そうすることで、制御不能でどこに向かっているかもわからない船が、何の原動力で動いていて、どこに向かっているのか、が分かるようになる。
これは自分の動機という未知を解消することでもある。ここで一つの不安は解消される。
向き合い方
単純な不安、というのはなかなかどうすることもできない。
自分はそもそもニュースを見ないというのを実行しているが、それでも目に入ったり、ふとした瞬間に耳にするニュースというのは存在してしまうだろう。
ニュースは確かに大事だ。
しかし、たったほんの少しでもニュースを見ることで心的不安が増えるくらいなら、一切見なくていい。
うつになりやすい人は特に、社会的責務を最低限果たさなくてはならない、一国民として恥じない生活を送らねばと考えがちな方も多い。しかし、貴方が、特にうつになり始めで自分に合った生活の振る舞いが見つけられていないのなら、見なくていい。
意外と脳は単純なもので、目にしていないだけで、まあ世界では何かが起こっているんだろうなと考えても、不安にならなくなる。そして、ニュースを見ようが見まいが、どんなに世知辛い時代だろうが、日常は進んでいく。結局、見ても見なくても、世界は変わらない。変わるのは自分から見た世界の見え方だけ。
勿論、個々の小さな意識によって世界は変わると言いたいのは分かる。だがそういうのは日常に余裕がある人がやっていくものであり、うつである貴方は心の余裕がないので自分の人生に集中してください。
解決策2
これは今すぐに実践できるものでもないかもしれないが、考え方自体はすぐに適用できるものもあるかもしれない。
それに、人によってはあまり会わない考え方の可能性もあるので、無理な実践はお勧めしない。
それは、人間の単純な愚かさを、歴史や、確実性のあるニュースから認めるということ。
私は、人間の愚かさを信じている。
しかし、それも含めて人間らしさ、なのだ。
人は嫌なことがあったら怒る。罪を犯したら、隠そうとしたりする。勿論、正直に言ったりもする。それも含めて人間である。
結局どんな事件もニュースも、それの延長線なのである。なぜ不安に感じるか、それは詳しいことがよくわからないからだ。
なにか大いなる存在による渦巻く陰謀ではなく、普通に人間の事件の一つであるということは頭に入れておく必要がある。
そして、前述の人間の性質を思い出して、詳しいことを探ろうとしている自分を認め、また世界のどこかで人間の愚かな側面がボヤを起こしているのだと嘆いてみよう。
まとめ
これらは自分に宛てた言葉のメモでもあるので、理解できない、納得いかないということも往々にしてあると思う。だがこの課題については悩まされてる人も多いと思うので書きました。少しでも思考の一助になれば幸いです。