障害福祉サービス受給者証の取得方法|申請から交付までの流れと期間

障害福祉サービス受給者証の取得方法|申請から交付までの流れと期間

📌 この記事でわかること

  • 障害福祉サービス受給者証とは何かと、なぜ取得が必要なのか(取らないと使えないサービス一覧)
  • 申請から交付までの7ステップの全体フローと、各ステップで準備すべきこと
  • 必要書類のチェックリスト(申請書/医師意見書/マイナンバー/印鑑など)
  • 「最短2週間〜最長3か月」と差が出る支給決定までの期間の目安と短縮のコツ
  • 受給者証に書かれている支給量・有効期間・サービス種別の読み方
  • 更新・引っ越し・紛失・複数サービス併用などのFAQ8選と注意点

「就労移行支援を使いたいけれど、受給者証って何?」
「申請にどれくらい時間がかかるの?」
「必要な書類は?医師意見書って誰に書いてもらうの?」

就労継続支援A型・B型、就労移行支援、グループホームなど、障害福祉サービスを利用するときに必ず取得が必要になるのが「障害福祉サービス受給者証」です。 ところが、その取得手続きは自治体ごとに細かい運用が異なり、初めての方には少し分かりづらいのが正直なところ。

この記事では、申請から交付までの全体像と期間の目安、必要書類、認定調査の内容、計画案づくりまで、初めて申請する方が迷わず手続きを進められるよう、現場視点で順を追って解説します。
なお、運用や提出書類の詳細は市町村ごとに異なる場合があるため、最終的な確認は必ずお住まいの市区町村障害福祉窓口で行ってください。

障害福祉サービス受給者証とは?正式名称と「介護給付」「訓練等給付」の違い

障害福祉サービス受給者証(以下「受給者証」)は、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスを利用する権利があることを公的に証明するカード型・冊子型の書類です。 正式には「障害福祉サービス受給者証」と呼ばれ、市区町村長が交付します。 保険証のように事業所と契約するときに提示し、利用記録(実績)を毎月記入してもらう運用になっています。

💡 「障害者手帳」とは別物です

混同されがちですが、障害者手帳(身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳)受給者証はまったく別の書類です。
手帳は障害の種別・等級を証明するもので、税控除や交通機関の割引などに使います。一方、受給者証は「障害福祉サービスを使うための利用券」のような位置づけです。
手帳がなくても、医師の診断書があれば受給者証の申請は可能なケースが多くあります(自治体により取扱いが異なります)。

受給者証は2つに大別される(介護給付/訓練等給付)

受給者証で利用できる障害福祉サービスは、大きく「介護給付」と「訓練等給付」の2系統に分けられます。 どちらに該当するかでその後の認定調査の内容や審査会の有無が変わるため、申請前に押さえておきましょう。

介護給付 訓練等給付
主なサービス 居宅介護(ホームヘルプ)/重度訪問介護/生活介護/短期入所/施設入所支援 など 就労移行支援/就労継続支援A型・B型/就労定着支援/自立訓練/共同生活援助(グループホーム)/就労選択支援 など
障害支援区分の認定 必要(区分1〜6) 原則不要(共同生活援助の一部・施設入所支援は必要)
認定調査の項目数 80項目+医師意見書 概況調査+暫定支給決定(試行利用)になることも
支給決定までの期間目安 1〜3か月程度 2週間〜2か月程度

本記事を読んでいる多くの方は、就労移行支援・A型・B型の利用を検討している=訓練等給付の手続きをするケースだと思います。 そのため以下では、訓練等給付の流れを中心に、必要に応じて介護給付の差分を補足する形で解説します。

出典:厚生労働省「障害者の利用者負担」(mhlw.go.jp)/厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」(mhlw.go.jp)を基に整理。区分認定の要否・調査項目数は各自治体の運用準拠

受給者証がないと「できないこと」

受給者証は障害福祉サービスを使うための前提です。事業所と契約する前に、必ず手元にある状態を作らないと、原則としてサービスを利用開始できません。

  • 就労移行支援・A型・B型の正式な通所契約ができない
  • 居宅介護(ヘルパー)・重度訪問介護を依頼できない
  • 共同生活援助(グループホーム)に入居できない
  • 短期入所(ショートステイ)が使えない
  • 就労定着支援・就労選択支援も対象外

一方で、事業所の見学・体験利用は受給者証なしでも可能な場合がほとんどです。 むしろ「申請と並行して見学を進める」のが、最短で通所開始するための定石です。事業所選びの全体像は 就労支援事業所とは?5サービスの特徴・対象者・費用・選び方を完全解説も参考にしてください。

申請から交付までの全体フロー|7ステップで把握する

受給者証の取得は、ざっくり以下の7ステップで進みます。地域や自治体規模によって順序や呼び方は多少違いますが、流れの骨格はほぼ共通です。 まずは全体像を頭に入れてから、各ステップの詳細を見ていきましょう。

  1. 1

    相談(市町村窓口・相談支援事業所・利用したい事業所)

    まずは市区町村の障害福祉課、または相談支援事業所に相談します。 利用したい事業所がすでに決まっている場合は、その事業所が窓口同行や書類準備をサポートしてくれることも多いです。
    所要:即日〜1週間

  2. 2

    申請書の提出(市区町村窓口)

    「障害福祉サービス支給申請書」を市区町村の障害福祉窓口に提出します。 同時にマイナンバー確認・身元確認・医師意見書または手帳のコピーなどを添える形が一般的です。
    所要:当日〜数日

  3. 3

    認定調査(聞き取り調査)

    市区町村の調査員(または委託された相談支援専門員)が、自宅や面談室を訪問して本人・家族から心身の状況や生活状況を聞き取ります。 訓練等給付では概況調査が中心、介護給付では80項目調査+医師意見書を踏まえた区分認定が行われます。
    所要:1〜3週間で日程調整、調査自体は1〜2時間

  4. 4

    サービス等利用計画案の作成(相談支援事業所 or セルフプラン)

    どのサービスを、どの事業所で、週何日・何時間利用するかをまとめた「サービス等利用計画案」を作成します。 相談支援事業所に依頼するルートと、自分で作る「セルフプラン」を選べます(後述)。
    所要:1〜4週間

  5. 5

    支給決定(市区町村による審査)

    提出された申請書・調査結果・利用計画案をもとに、市区町村が「サービス種別」「支給量(月あたりの利用日数)」「支給期間」を決定します。 介護給付の場合は審査会を経て支援区分が決まります。
    所要:申請から数週間〜2か月

  6. 6

    受給者証の交付

    支給決定が下りると、自宅に受給者証が郵送で届くのが一般的です(窓口受け取りの自治体もあり)。 記載内容(支給量・有効期間・自己負担上限など)に誤りがないか必ず確認しましょう。
    所要:支給決定から1〜2週間

  7. 7

    事業所と契約・通所開始

    受給者証を持って事業所と利用契約(A型はあわせて雇用契約)を結び、晴れて通所スタートです。 契約時に受給者証のコピーを事業所が取り、「受給者証の事業所欄」に事業所名が記載されます。
    所要:契約は1〜2時間

🙋 全体の流れは「就労支援の申請フロー」記事でも解説

事業所選び・見学・体験利用との並行進行のコツや、申請当日に持っていくと便利なグッズなどは別記事で詳しく解説しています。 合わせてご覧ください。

申請窓口はどこ?市町村障害福祉課が原則

受給者証の申請窓口は、お住まいの市区町村の障害福祉担当課が原則です。 課の名称は自治体によって異なり、「障害福祉課」「福祉課障害福祉係」「健康福祉課」「保健福祉センター」など、呼び方はさまざまです。 住民票がある自治体の窓口でしか申請できないため、まずは「○○市 障害福祉 受給者証」で検索するか、市役所の代表番号に電話して案内してもらうのが確実です。

🏛️

政令指定都市・中核市

区役所の障害福祉窓口(または保健福祉センター)。区ごとに担当が分かれていることが多い

🏢

一般市・町

市役所・町役場の本庁舎にある障害福祉課。出張所では受付のみのケースも

🏠

小規模自治体・村

福祉全般を扱う「福祉係」が窓口。職員数が少ない分、丁寧に対応してくれることも多い

⚠️ 引っ越し予定がある人は注意

受給者証は住民票のある市区町村が交付するため、転居後の市区町村では使えません。 引っ越し予定がある場合は、転居先の自治体で取り直しになることを前提に動きましょう(手続きの一部は引き継げます。後述FAQ参照)。

必要書類リスト|申請時に窓口へ持っていくもの

自治体によって細かい違いはありますが、ほとんどの市区町村で共通して求められる書類を以下に整理しました。 「うちの自治体ではどう?」を確認するために、事前に窓口へ電話して必要書類リストをもらうのがもっとも確実です。

書類内容・準備のしかた必須/状況別
障害福祉サービス支給申請書 市区町村窓口で配布。HPからダウンロードできる自治体も多い 必須
サービス等利用計画案 相談支援事業所が作成 or セルフプラン(自分で作成) 必須
障害者手帳(身体/療育/精神) 原本またはコピー。手帳がなくても申請できる場合あり 状況別
医師の意見書または診断書 手帳がない場合や精神疾患・難病で利用する場合に必要。「障害福祉サービス利用のため」と用途を伝える 状況別
マイナンバー確認書類 マイナンバーカード/通知カード+本人確認書類 必須
本人確認書類 マイナンバーカード/運転免許証/健康保険証など 必須
印鑑(認印) シャチハタ不可の自治体も。朱肉を使う認印を持参 必須
世帯の所得を証明する書類 住民税課税証明書など。同一市内で完結する場合は省略可のケース多数 状況別
口座情報がわかるもの 高額障害福祉サービス費等の還付に使用。通帳・キャッシュカード 状況別

上記は自治体例(東京都内・政令指定都市の一般的な提出書類)を参考に整理。実際の必要書類は各市区町村の運用に従ってください。利用者負担の判定方法は厚生労働省「障害者の利用者負担」(mhlw.go.jp)を参照

医師意見書はどこでもらう?費用は?

医師意見書は、現在通院している主治医に依頼するのが基本です。市区町村窓口で専用の様式を受け取り、それを医療機関に持参して記入してもらいます。 記入には2〜4週間ほどかかることが多く、文書料として3,000円〜7,000円程度(医療機関ごとに自由設定)が必要です。

💡 主治医がいない場合

長らく医療機関にかかっていない方は、まず精神科・心療内科の初診予約から始める必要があります。初診は予約が取りづらく1〜2か月待ちのクリニックも珍しくないので、 「就労支援を使いたい」と思った段階で早めに動くのが鉄則です。

認定調査とは|何を聞かれる?所要時間は?

申請後しばらくして、市区町村の調査員(または委託された相談支援専門員)から「認定調査」の日程調整連絡が来ます。 認定調査は、本人の障害状況・生活状況を客観的に把握するための聞き取りで、受給者証手続きの中で唯一「対面」で行われるステップです。

調査される場所と所要時間

  • 場所:自宅訪問が基本。希望すれば市区町村窓口・相談支援事業所での面談も可能
  • 所要時間:1時間〜2時間程度
  • 同席者:本人+家族や支援者の同席OK。希望者がいれば相談支援専門員も同席可
  • 調査員:市区町村職員、または委託先の相談支援専門員(資格保有者)

聞かれる内容(介護給付の80項目調査の場合)

介護給付(居宅介護・生活介護など)を申請する場合、「障害支援区分認定調査票」に基づき80項目の聞き取りが行われます。 訓練等給付(就労移行・A型・B型など)の場合は、より簡易な概況調査が中心になりますが、項目の傾向は近いので参考になります。

領域主な質問例
移動・動作 立ち上がり/歩行/階段昇降/座位保持などができるか
身の回りの世話 食事/排泄/入浴/衣服の着脱/整容を一人でできるか
意思疎通 視力・聴力・コミュニケーション能力/意思の伝達/説明の理解
行動障害 こだわり/多動/パニック/不安・抑うつなどの頻度
特別な医療 点滴/酸素療法/透析/服薬管理など
生活全般 金銭管理/買い物/交通機関の利用/家事/緊急時の対応

🙋 「できる・できない」をどう答える?

体調が良いときの状態ではなく、平均的な状態・困っている場面を素直に伝えるのがポイントです。 「頑張ればできる」「日によってムラがある」と言いたい場面が多いと思いますが、無理に「できる」と回答すると本来必要な支援量が下りない可能性があります。
家族や支援者に同席してもらい、客観的な状況を補足してもらうのもおすすめです。

サービス等利用計画案の作成|相談支援事業所 vs セルフプラン

受給者証の申請には「サービス等利用計画案」の提出が必要です。 これは「どのサービスを」「どの事業所で」「週何日・月何日利用するか」を整理した、いわば支援の設計図です。 作成方法は2つあり、自分の状況に合わせて選べます。

✅ 相談支援事業所に依頼する

  • 専門家(相談支援専門員)が代行作成してくれる
  • 費用は無料(公費でまかなわれる)
  • 自治体・事業所との調整も担当してくれる
  • 更新時のフォローもしてもらえる
  • 「モニタリング」で定期的に状況確認してもらえる

📝 セルフプランで自分で作る

  • 所定の様式に自分で記入する
  • 相談支援事業所が空いていない地域でも進められる
  • 記入のサポートは市区町村窓口が一定程度行ってくれる
  • モニタリング(定期確認)は基本的になし
  • 更新時も自分で再作成が必要

初めて受給者証を申請する方には、相談支援事業所への依頼を強くおすすめします。 費用負担がないうえ、家族の状況・希望・体調を整理してプランを作ってくれるため、結果的に支給量も適正に出やすい傾向があります。 地域の相談支援事業所は市区町村窓口で紹介してもらえます。詳細は 相談支援事業所とは|役割・選び方・相談支援専門員の探し方もご覧ください。

⚠️ 相談支援事業所の「待ち」に注意

地域によっては相談支援専門員の人数が不足しており、計画案作成までに1〜2か月待ちになるケースがあります。 これが受給者証取得の「最大のボトルネック」です。窓口で相談する際、「すぐに対応可能な事業所はありますか?」と聞いてみるか、いったんセルフプランで先行申請するという選択肢もあります。

支給決定までの期間|自治体規模・サービス種別による違い

受給者証の交付までにかかる期間は、「最短2週間〜最長3か月」と幅があります。 主な要因は、①自治体の人口規模と申請件数、②介護給付か訓練等給付か、③利用計画案の準備状況、④認定調査の日程調整、の4つです。 自治体例として、ざっくりした目安を整理しました。

政令指定都市 中核市・一般市 町村部
訓練等給付(就労移行・A型・B型 等) 3〜6週間 2〜4週間 2〜3週間
介護給付(区分認定あり) 1.5〜3か月 1〜2か月 1〜1.5か月
計画案を相談支援事業所に依頼 +2〜6週間 +1〜4週間 +1〜2週間
セルフプランの場合 当日〜1週間で作成可 当日〜1週間で作成可 当日〜1週間で作成可

上記は自治体例(実務上の目安)を整理したものです。実際の所要期間は申請件数・職員体制・本人の状況・書類の整い方で大きく変動します。最終的な見込み期間は申請窓口でご確認ください

「最短2週間」になるケース

  • 訓練等給付(就労継続支援B型など)で、認定調査が概況調査のみ
  • すでに医師意見書・必要書類がすべて揃っている
  • セルフプランで計画案を即日作成
  • 町村部または中核市で、申請件数が比較的少ない

「3か月超」になるケース

  • 医師意見書の作成に1か月以上かかる
  • 相談支援事業所が混み合い、計画案作成までに2か月待ち
  • 介護給付で審査会の開催待ち
  • 本人が初診の段階から始める必要がある

支給決定までの期間を短縮する5つのコツ

「できるだけ早く受給者証を手にしたい」という方のために、現場で支援員が実践している時短のコツを5つご紹介します。 どれもお金はかからず、知っているか知らないかで取得期間が1か月以上変わることもあります。

  • ① 申請より先に医師意見書の依頼を入れておく
    意見書の発行には2〜4週間かかります。市区町村に行く前に主治医へ「意見書を頼みたい」と伝えるだけで、全体の期間を1か月短縮できます。
  • ② 事業所見学・体験を申請と同時並行で進める
    受給者証が来てから事業所を探し始めるとさらに時間がかかります。申請=書類審査の待ち時間に見学を済ませるのが鉄則です。
  • ③ セルフプランで先行申請する選択肢を窓口に相談する
    相談支援事業所の待ちが長い地域では、いったんセルフプランで申請を進め、計画変更時に専門員に切り替える運用も可能な場合があります。
  • ④ 必要書類を「事前に電話で確認」してから窓口に行く
    書類の不備で出戻りになると、それだけで1〜2週間ロスします。窓口に行く前日に必ず電話で確認を。
  • ⑤ 認定調査の日程調整に「すぐ対応できる日」を多く伝える
    調査員のスケジュールが詰まっていると、調査日が2〜3週間先になります。「平日の午前中ならいつでも」など柔軟に伝えると最短日程を組んでもらえます。

🙋 「急ぎたい理由」を窓口に伝えるのも有効

「失職して生活が不安」「学校卒業まであと1か月で進路を決めたい」など、急いで利用開始したい背景がある場合は、申請時に窓口担当者に率直に伝えましょう。 事情を理解してもらえれば、認定調査の優先枠を案内してもらえることもあります(自治体・職員によります)。

受給者証に書かれている情報の読み方

無事に受給者証が手元に届いたら、まず記載内容に誤りがないかを確認しましょう。 記載項目は自治体ごとにレイアウトが多少違いますが、必ず書かれている主要項目は以下の通りです。

項目意味・チェックポイント
受給者証番号 10桁の番号。事業所で利用記録に記入する重要番号。控えておくと便利
氏名・生年月日・住所 最初に必ずチェック。誤字や旧住所のままだと事業所側で困ります
支給決定したサービス名 「就労移行支援」「就労継続支援B型」など。希望と一致しているか必ず確認
支給量 月の利用日数(例:月22日)。週5日通うなら22日前後で出るのが一般的
支給期間(有効期間) 多くの場合原則1年。更新が必要な期日
利用者負担上限月額 0円/9,300円/37,200円のいずれか。世帯所得で決まる
事業所欄 契約後に事業所名・契約日・契約支給量が記入される。複数事業所も可
障害支援区分 介護給付の場合に記載(区分1〜6)。訓練等給付では空欄が一般的

⚠️ 支給量が「希望より少ない」と感じたら

週5日通いたいのに「月15日」しか出ない、というケースがあります。これは認定調査での状況把握や計画案の内容が反映された結果なので、変更申請を出せば見直してもらえる可能性があります。 利用開始してから「やはり日数を増やしたい」と思った場合も同様です。相談支援専門員または市区町村窓口に相談しましょう。

更新手続きと支給期間の延長|1年ごとの更新が基本

受給者証の有効期間(支給期間)は原則1年です。期限が切れる前に更新手続きをしないと、その時点でサービス利用ができなくなり、事業所への通所も止まってしまいます。 更新は新規申請より手続きが軽いケースが多いですが、油断は禁物です。

更新の流れ(一般的なパターン)

  1. 1

    更新通知が届く(期限の2〜3か月前)

    市区町村から「更新が近いですよ」と案内が郵送される自治体が多いです。来ない自治体もあるので自分でも有効期限を把握しておきましょう。

  2. 2

    相談支援専門員と現状を整理(1〜2か月前)

    利用状況・体調・希望の変化を整理し、計画案を更新します。サービスや事業所を変える場合はここで反映。

  3. 3

    更新申請書を提出(1か月前)

    市区町村窓口に更新申請書を提出。書類は新規より少なくて済むことが多いです。

  4. 4

    新しい受給者証が交付される

    期限切れの直前か直後に新しい証が届きます。古い証は自治体の指示に従って処分または返却を。

🙋 利用期間に上限があるサービスの「延長」

就労移行支援(原則2年・最長3年)や就労定着支援(最長3年)など、サービス自体に利用期間上限があるものは、年次更新とは別に「期間延長の申請」が必要になることがあります。 上限到達が近づいたら、相談支援専門員と早めに「延長の妥当性」を整理しましょう。詳細は 就労支援の費用と公的制度の使い方就労移行支援の対象者・利用条件もご参照ください。

よくある質問

Q1. 受給者証を紛失してしまいました。再発行できますか?

はい、再発行できます。お住まいの市区町村の障害福祉窓口で「再交付申請書」を提出すれば、通常1〜2週間で新しい受給者証が届きます。再発行手数料は無料の自治体がほとんどです。発見した場合に備えて、見つかったときの取扱いも窓口で確認しておきましょう。

Q2. 引っ越した場合、受給者証はそのまま使えますか?

同一市区町村内であれば住所変更だけで継続使用可能です。市区町村をまたぐ引っ越しの場合は、受給者証は転居元の市区町村のものとなり、転居先の市区町村で新たに申請が必要です。ただし「サービス等利用計画案」や「医師意見書」の一部は引き継げることが多いので、転居先窓口で「以前の自治体での受給状況を引き継ぎたい」と相談しましょう。

Q3. 仕事を始めたら受給者証はどうなりますか?

一般就労が決まっても、受給者証自体はすぐに失効するわけではありません。就労移行支援を卒業して就職した方は、その後「就労定着支援」を受けられるよう受給者証を切り替えるケースが一般的です。手続きは相談支援専門員または市区町村窓口へご相談ください。

Q4. 複数のサービスを併用できますか?(例:就労移行支援+居宅介護)

はい、併用可能です。受給者証には複数のサービスを記載できる欄があり、就労移行支援+居宅介護+短期入所のように組み合わせて利用している方も多くいます。ただし、サービスごとに支給量が決まるため、申請時に「どのサービスをどれくらい使いたいか」を整理して伝えましょう。同じ系統のサービス(就労移行と就労継続A型を同時など)は原則併用不可です。

Q5. 障害者手帳がなくても受給者証は取れますか?

多くの自治体で、医師の診断書があれば手帳なしでも申請可能です。うつ病・適応障害・双極性障害・ASD・ADHDなどで、手帳をまだ取得していない方も実際に多く利用しています。ただし最終的な判断は市区町村ごとに異なるため、お住まいの障害福祉窓口でご確認ください。

Q6. 申請が却下されることはありますか?

明らかに対象外(必要書類が揃わない/障害福祉サービスの対象に該当しない)でない限り、却下されることは多くありません。ただし希望した支給量より少なく決定されることはあります。その場合は変更申請や不服申立て(審査請求)の手続きで再検討してもらうことが可能です。

Q7. 事業所を変更したいときの手続きは?

受給者証自体の再申請は不要なケースが多いです。現在の事業所と契約解除→新しい事業所と契約すれば、受給者証の事業所欄を新事業所が更新してくれます。ただしサービス等利用計画案の見直しが必要になることが多いので、相談支援専門員に連絡して相談を。市区町村への変更届出が求められる自治体もあります。

Q8. 親(家族)が代理で申請できますか?

はい、家族や法定代理人による代理申請が可能です。本人の同意を前提に、委任状や本人確認書類を用意することで対応してもらえます。本人が体調的に窓口に行けない場合は、相談支援専門員が同行するケースも多いので、まずは窓口に電話で「代理で申請したい」と伝えて手順を確認しましょう。

まとめ:受給者証は「障害福祉サービスを使うための入口」

障害福祉サービス受給者証は、就労移行支援・A型・B型・グループホーム・居宅介護など、障害福祉サービスを利用するすべての方に必要な公的書類です。 取得までに2週間〜3か月かかるため、利用したいサービスの目処が立った段階でできるだけ早く動き出すのが正解です。 また、自治体によって運用や必要書類に違いがあるため、最終的な確認は必ずお住まいの市区町村の障害福祉窓口で行ってください。

📋 申請前に押さえておきたい7つのこと

  • 受給者証は「障害福祉サービスの利用券」。手帳とは別物
  • 取得しないと就労移行・A型・B型・グループホームなどは正式契約できない
  • 申請窓口は住民票のある市区町村の障害福祉課
  • 必要書類は自治体例ベースで7〜9点。事前に窓口へ電話確認が確実
  • 取得期間は最短2週間〜最長3か月。事業所見学と並行で進めるのが鉄則
  • 計画案は相談支援事業所に依頼するのが初心者には安心(無料)
  • 有効期間は原則1年。更新を忘れるとサービス利用が一時停止に

手続きが多くて気が重く感じるかもしれませんが、市区町村窓口・相談支援事業所・利用予定の事業所が三者で並走してサポートしてくれます。 一人で抱え込まず、「どこに何を聞けばいいか」が分からなくなったら、まずは市区町村の障害福祉窓口に電話するところから始めてみてください。 関連サービスの選び方は 就労継続支援B型の対象者・利用条件就労支援事業所とは(ピラー記事)もあわせて参考にどうぞ。

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