だいなそーの日記『人間扱いされる喜び』

今日の仕事帰りマッチングアプリの待ち合わせ風の同年代男女を見かけてなんとなく昔のことを思い出した。

当時の私は大学の入学式直前だった。いい思い出のない故郷を離れて楽しみな反面「高校でぼっちな奴に友達なんてできるのだろうか。」と悩んでいた。入学式の日に誰とも会話できずサークルの勧誘も受けないというネットでよく見る書き込みのようにならないか震えていた。

そんな時一つの考えが浮かんだ。「そうだ、オフ会に行ってみよう」今考えたら突き抜ける阿呆である。私はネット掲示板の突発OFF(事前に予定を立てずに「今日の夜食事行きませんか?」的な奴である。)に参加を決めた。

どうやら参加者は私と幹事のみのようだ。慣れない街を迷いながら集合場所に着くとそれらしき人が一人だけいた。清楚系の美人がいた。当時ギャル好きだった私でもひれ伏すレベルだった。

勇気を出して声を掛けるとにこやかに幹事だと言ってくる。同年代の女性から汚物扱いされるのが日常だった私は人間扱いされて嬉し泣きしそうだった。

その後話しながら店に向かう時に向こうは2つ上のJDだとわかった。私は自分でも驚くほど普通ににこやかに会話しつつ「そういえば俺って中学までは明るかったな」と過去の自分を取り戻す感覚がした。

向かった店はわりとオシャレなイタリアンだった。別々の物を食べながら話していると向こうが「これも食べる?」と聞いてきたので肯定するとあーんされた。
数週間前まで同級生男子からはストレス発散やその場の笑いを生むため暴言のフリー素材として女子からは同じ空気を吸いたくない汚物として扱われていた私はあまりの落差に自分の置かれている状況を理解できず数割増しで阿呆になった。

店を連絡先を交換して別れた。その後もしばらく縁が切れず合コンをしたりお互いの友達同士で遊んだりした素敵な出会いになった。

当時の私にとっては数年ぶりに同年代に人間扱いされて自分でも生きてていいんだと思えた体験だった。

ただ今考えると見知らぬ土地で危険な行動だったと思う。無駄に好奇心の強い阿呆なのは今も変わらない。

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弁当を作った

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