依存って悪いこと?苦しい依存から抜け出すために必要な考え方
visibility15 edit2026.02.06
「依存は悪いこと。」
「依存せず自立しなければいけない。」
このような風潮を見るたびに、僕は悲しい気持ちになります。
なぜなら、自立とは何にも依存しないことではなく、むしろ(適度な)依存先を増やすことだと思っているからです。
僕らが運営するココトモに寄せられる相談(累計10万件以上)を見ても、「依存してはいけない」という考えが孤独を深め、依存を苦しいものにしてしまっているように感じます。
人は誰だって、何かを、誰かを、頼って生きていますよね。
依存は決して悪いことではありません。
ただ、依存には「健全な依存」と「苦しい依存」の2種類があります。
お酒、ゲーム、恋愛、依存対象はなんであれ、やめたいのにやめられず、生活よりも優先してしまうのが苦しい依存です。誰よりも自分が一番苦しんでいる。それが苦しい依存です。
依存先を増やすことは大切ですが、苦しい依存は減らし、健全な依存を増やすことが大切です。
この記事では、そのための考え方をお伝えします。
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- この記事で分かること
依存は誰にとっても必要なもの
依存とは、辞書の意味で言えば「何か・誰かに頼ることで成り立っている状態」のことです。
困ったときに誰かに助けてもらうこともそうだし、週末の推し活があるから仕事を頑張れることもそうだし、気分の落ち込みをお酒に助けてもらうこともそうです。
誰だって、多かれ少なかれ依存することで生きています。
依存は、一人でしんどい自分を守るための行為
依存とは何か・誰かを頼ることなので、一人でしんどいときほど依存行為がおこなわれやすいです。
学校にうまくなじめない、職場に居場所がない、など、さまざまなストレスや苦悩を和らげるために人はさまざまなものに依存します。
ヤケ酒・ヤケ食いをする、人に思いっきり甘える、ゲームに熱中して忘れる、などなど。誰しもこうした行為でストレス発散をしたことがあると思います。
こうした行為は実際にストレスや苦悩の緩和につながり、自分を救ってくれます。
自分を守るためにおこなう行為だからこそ、依存を悪だなんて思わないでほしいのです。
依存症は孤独の病とも呼ばれます。
依存というと人を頼りすぎている甘えているというイメージがあるかもしれません。
しかし実際には、人を頼ることができない人が、苦しさを一人で抱えきれず自分を守るために何かに依存するというほうが実態に近いんですよね。
健全な依存が苦しい依存に変わってしまうメカニズム
繰り返しますが、依存は悪いことではありません。
ストレスや苦悩を和らげる健全な依存は自分を救ってくれるものです。
しかし、人によっては、毎日毎日ストレスが続くと毎日毎日依存行為を繰り返すようになります。次第にエスカレートして、自分ではコントロールできなくなってしまうことがあります。
自分を守るために、脳が依存行為を選び続ける
この連鎖は、意思が弱いから起こるのではなく、脳が「これをすると楽になる」と学習し、つらいときほど反射的にその行為を選びやすくなるために起きます。
さらに、依存対象によっては脳が報酬を学習し、同じ行動では同じ満足を得られなくなるケースもあります。たとえば、アルコールがそうです。同じ量では満足できなくなり、次第にお酒を飲む量が増えていきます。
このようにして本来自分を守るためのものだった健全な依存が、気づいたら苦しい依存に変わってしまいます。
苦しい依存の定義
この記事でいう「苦しい依存」とは、一般に「アディクション」と呼ばれる状態を指しています。
アディクションは、医学的に依存症として診断分類があるもの(アルコール、薬物、ギャンブル、ゲームなど)だけでなく、恋愛から自傷行為までさまざまな対象への依存状態を含みます。
アディクションは、依存対象が何であれ状態で判断されます。
以下3つに当てはまる状態であるほどアディクションのサインです。
- やめたいのにやめられない(コントロール不能)
- 生活よりも優先してしまう(優先順位の逆転)
- 悪影響が出ても続けてしまう(結果より衝動が勝つ)
この3つが揃うほど、意思だけでは抜け出すことが難しい状態といえます。
依存対象の例
アディクションの依存対象は、大きく「物質」「行為」の2つに分けることができます。
物質
- アルコール
- カフェイン
- 薬物
- ニコチン
- 市販薬(鎮痛薬・咳止め・睡眠改善薬などの過量/長期)
- 処方薬(睡眠薬・抗不安薬)
行為
- ギャンブル
- ゲーム
- SNS/動画(ショート動画の無限スクロール等)
- ネット全般
- 仕事(ワーカホリック)
- 買い物(衝動買い)
- 恋愛(相手への執着、共依存的関係)
- 性行為
- 食べ物(過食、拒食)
- 運動(過剰なトレーニング)
この他にもさまざまありますが、このように多くの依存対象があります。
依存対象は違っても、自分を守るために必要だった依存であることには変わりません。
苦しい依存から抜け出すために必要な3つの考え方
ここまでに触れてきた内容を踏まえると、苦しい依存から抜け出すためには以下3つの考え方が必要だと分かります。
1. 依存している自分を責めないこと
依存は、心が傷ついた自分を守るために必要なものでした。
それが自分の意思とは別でコントロールが効かなくなってしまっているだけです。
もしあなたが(あるいはあなたの大切な人が)骨折して体が傷ついているときに、そんな自分や相手のことを責めないと思います。同じように、心が傷ついている自分のことも責めないであげてほしいです。だって、苦しい依存は、一人で苦しさに耐えてきた証拠なのだから。
自分を責めなくなることは、自分を苦しめる要素を1つ減らすことにも繋がります。
それは、苦しい依存の必要性を減らすことにも繋がります。
2. 依存をやめるよりも、依存先を増やすこと
次に大切なことは、今の依存を無理にやめようとしないことです。
やめたくても自分の意思ではやめられないのが苦しい依存なので、無理にやめようとするのではなく、自分を癒すための依存先を増やすことが大切です。
依存先を一つに集中させるのではなく、適度な依存先を複数持つようにしていく。
たとえばゲームに依存している場合。
「もうやめなきゃ」と自分を追い込むほど苦しくなりがちです。
ゲームは、現実のしんどさを一時的に忘れさせてくれる場所でもあります。それを奪ってしまうと、現実のつらさがむき出しになってしまいます。
だからこそ、ゲームを完全にやめることよりも、現実の中にも少し楽になれる時間を増やしていくことが大切です。
人に相談する、体を動かす、好きな音楽を流す、趣味を増やしてみる、など。ゲームが担っていた役割をいくつかに分けていくことで、ゲームだけに頼らなくても過ごせる時間が少しずつ増えていきます。
このように、依存先が分散されるほど苦しい依存が減り、健全な依存が増えていきます。
3. 人を頼ること
依存先を増やす中でも、いちばん大切なのは「人を頼ること」です。頼れる人を増やすことです。
苦しい依存が自分一人の意思だけでどうにもならない問題であるなら、抜け出すために必要なものは根性ではなく、繋がりを増やすことです。
理解ある人を頼り(ココトモも選択肢に入れていただけると嬉しい!)、一緒に考えてくれる人がいるという安心を少しずつ増やしていく。そうすることで、孤独も和らぎ、そもそもの依存行為の必要性も減っていきます。
なぜなら、一人でしんどいときほど依存行為は強く必要になるからです。
冒頭の繰り返しになりますが、自立とは適度な依存先を増やすことです。
適度に頼れる(あるいは頼り合える)繋がりを複数もつことが、健全な依存であり、健全な自立だと思います。
どうか依存を悪いことだと思わず、たくさんの人を頼ってほしいです。
苦しい依存に気付いたらどうすれば良い?
苦しい依存に限らず、回復の一歩目は気付くことです。
「いつでもやめられると思っていたが、本当はもうコントロールできない状態かもしれない…。」
「自分一人で何とかできると思っていたが、誰かの助けを借りる必要がある状態かもしれない…。」
このような気づきは、弱さではなく、現実の自分をきちんと受け入れて認める強さです。
逆に、強がって苦しい依存を認めることができない場合(これを否認といいます)、一人で抱え込んでしまい、一人で抱え込んだしんどさがさらなる依存行為を求めてしまいます。
そのため、気付けただけでとても凄いことです。
(もう一度書きたいぐらい、本当の本当に凄いことなんです!)
あとは、先ほど紹介した3つの考え方を取り入れていただくことで、苦しい依存を減らしていくことができます。
アンカーを把握しておこう
苦しい依存におけるアンカーとは、自分を苦しい依存から繋ぎとめておいてくれる状況や場所のことです。
たとえばアルコール依存に苦しんでいる方が、家族といるときには依存行為が発動しないのであれば「家族といるとき」がアンカーです。
アンカーが分かれば、お酒を飲んでしまいそうなときにはなるべく一緒に居てもらうようにする、などの対策を考えることができます。人を頼るうえで、どのように頼れば良いかのイメージを具体的にすることができます。
苦しい依存の先に感じること
僕の話をします。
僕は20代後半でうつ病になりました。
うつ病のときは、自分に自信を持てず、生きている価値を感じることができませんでした。
その結果、人に依存しました。恋愛依存です。
自分では自分に価値を感じられないから、人から求められることに依存しました。
人を信じることが怖かったから、恋人にだけ弱さを見せました。恋人にだけ依存しました。
1つの対象への過度な依存はエスカレートしていき、苦しい依存になりました。
恋人にどう思われるかが自分のすべてになりました。
当然、まともな生活はできなくなりました。
別れても、同じ自分のまま恋愛すれば別の相手に同じものを求めて同じ失敗を繰り返します。
なぜなら、相手に原因があるのではなく、健全に依存できない自分に原因があったからです。
(専門的にいえば「転移」のケースが多いです)
そんな苦しい依存の連鎖から僕を救ってくれたのは、友達やココトモで出会った方々をはじめとする多くの繋がりです。
苦しい依存がある世界は、本当に苦しいです。
ずっと依存対象のことばかり考え、苦しみ続ける。
ゲーム依存にしても、アルコール依存にしても、恋愛依存にしても、周りからすると快楽を求めて依存しているように見えるかもしれないけれどそうじゃない。やめたいのにやめられない。苦しいのにやってしまう。
苦しい依存を抜け出した世界とは
苦しい依存がなくなることの喜びは、その苦しさを経験した人でないと分からない気がします。
健全な依存のみできている人からすると、普通のことなのかもしれません。
毎日ご飯を食べられることが当たり前の僕には、ずっと飢餓状態だった人が毎日ご飯を食べられるようになったときの喜びの大きさはきっと分からない。そんな感じでしょうか。
当事者にとっては、その苦しみがなくなるだけで十分だし、その苦しみがなくなるだけで大きな喜びを感じられる。そう思います。
苦しい依存を抜け出す過程の中で、自分の弱さを受け入れることができたり、頼れる繋がりが増えていったりするので、きっと前よりも生きやすい世界が待っています。
この記事やココトモが、あなたの苦しい依存を支える一つの選択肢になれば幸いです。
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