医療法人社団 神尾陽子記念会 発達障害クリニック

star主な特徴

  1. アセスメント・診断については自由診療を 原則としています

    発達障害の支援の原則は多職種連携です。医療の役割は、その連携のなかで、早期の診断を行い、特性理解を深めていただいたうえで、療育や教育など適切な支援につなぐこと、同時に併存症状の診断とその早期治療と予防のための心理教育がその主要な役割と考えています。

    適切な療育や教育での支援を受けていただくためには、的確な早期診断が重要です。また生きづらさの大きな原因は、必ずしも発達障害だけとは限りません。それに伴う、うつや不安といった併存症状が関連することが多いので、発達障害の診断だけでなく、包括的なメンタルヘルス全般のアセスメントと、併存症が確認されたら適切な治療をすることがとても重要です。

    日本では、国レベル、学会レベルでの「発達障害診療ガイドライン」はまだ存在しません。国際的なガイドラインに準拠した診療のベストプラクティスを行うには、現在の保険診療制度では、一人の患者様に十分な時間をかけて専門的な面接を行ったり、高度なアセスメント検査を行ったり、一人の患者様に複数の多職種専門職がていねいにかかわったり、などが難しいといった課題があります。時間を十分かけないで診断を行い、その判断のもとでいったん治療を始めてしまうと、途中に見直すという作業が大変難しくなります。

    私どものクリニックに来院された患者様のなかには、複数の医療機関を経験し、それぞれ別々の診断を受けたという方がおられます。何年も治療を続けてきたが何も変わらない、と来院されて、あらためて包括的なアセスメントを受けた後、診断が変わり、治療法も変わり、症状が楽になる方向に向かいつつあるという方も少なくありません。

    当クリニックは、日本の発達障害のベストプラクティスを目指します。当クリニックは、医療の重要な役割である「診断プロセス」を大事にします。多職種連携をベースとする丁寧なアセスメントにしっかりと時間をかけて、本当に必要な治療や支援が何なのかについて、避けなければならない対応や治療はどういうものか、などこれからの人生のための羅針盤となりうる方向性を、ご本人やご家族、そして支援者の方々と共有していくことを目指します。また併設する研究所では、このような私たちの手法を実証的に検証し、質の良い臨床から生まれたエビデンスの社会への発信も行なっていきます。

  2. 学校や職場、療育などとの情報共有を 大切にしています

    アセスメントコースの最終回までに、それまでに患者様やご家族から得た貴重な情報を整理し、医師や心理士のそれぞれの専門的観点からあらゆる可能性を話し合った結果、到達した最終判断をサマリーとして作成いたします。よくある検査結果のコピーではありません。すべての情報を統合した私たちの解釈と対応法のガイダンスを、院長が執筆いたします。執筆者は院長ですが、そこに至る過程でクリニックスタッフ全員がかけた労力を一ミリももらさないように努めています。10ページ近くになることもありますが、いつもサマリーを作成する度に執筆している私自身、霧が晴れて光が見えてくる体験をいたします。サマリーについても、患者様にお渡しする前にはスタッフ全員で再度、検討をいたします。

    そうやって作成したサマリーを長く大切にして役立てていただけるのはこのうえない喜びです。育児に悩んだ時には読み返している、というご家族おられます。祖父母など家族の中での共有に役立ていただけるとうれしいです。また学校や職場の関係者の方にもコピーを渡して読んでもらっているという方もおられます。まあご要望に応じて、学校や職場向けの意見書・診断書(日本語、英語)も作成いたします。生活の場でその方に合った配慮が増えれば、生活しやすくなるはずです。

    医療に関しては、小児科、精神科のかかりつけ医の先生方とも連携して行っている実績があります。かかりつけ医の診療に役立てるセカンドオピニオンも提供しております。今日では専門機関だけでなく、身近な地域医療においても発達障害への関心と理解が広がってきました。地域医療とのつながりも大事にしております。

  3. 薬を使わない治療を徹底的に大切にします

    近年、ASDやADHDの診断に続いて、安易に薬物治療が行われる風潮が強くなっています。またその傾向は幼児に対してもそうであり、薬物治療の開始が低年齢化しています。こうした傾向に対して、国際的に主要なガイドライン(イギリスの国立医療技術評価機構(NICE: The National Institute for Health and Clinical Excellence)や米国の小児科学会などが作成するガイドラインなど)は、警鐘を鳴らしています。

    ASDに対して、有効性が確立している治療法に、薬物による治療はまだありません。磁気刺激によるTMS治療もエビデンスはありません。唯一、行動的治療法が有効性のエビデンスがあるのです。

    児童青年の診療ガイドラインでは、ASD、ADHD、そして両者の合併の場合でも、まずご本人と家族が特性を理解すること、特性に合った環境の調整を行い、その後にペアレント・トレーニングや専門家による療育を受けることを推奨しています。薬物治療は、これらの手順に従ってもなお効果が見られないような、重度ケースに限定することと述べられています。手順を踏まないで開始された薬物治療は、出口がないまま続けられてしまうリスクが高いのです。

    不安やうつといった併存症状が確認された場合は、診断別に標準的な治療ガイドラインがありますので、それに従って症状に応じた治療を行います。その場合も、薬物治療だけより、心理治療も大切な理由は、お薬は症状を軽減しますが予防はできないのに対して、適切な心理治療は症状軽減だけでなく、予防に役立つからです。

    当クリニックでは、治療は自由診療あるいは保険診療をお選びいただけます。

event_note診療時間

時間
9:00~12:00
10:30~12:00
13:30~17:00
13:30~18:30
※当クリニックは完全予約制です

location_on住所・アクセス

住所 〒104-003
東京都中央区新川2丁目 18-5
ASビル4階
アクセス・行き方 最寄り駅からのアクセス】
東京メトロ日比谷線・JR京葉線 八丁堀駅 B4出口より 徒歩約3分
都営バス「東15」系統 新川2丁目バス停より 徒歩1分
※提携している駐車場はありませんが、近隣にコインパーキング有。
(三井のリパーク新川2丁目第7駐車場が最寄です)

※都営バス「東15」系統は、東京駅八重洲南口バス乗り場から、聖路加国際病院前、豊洲駅前経由「深川車庫前行」の路線です。

※東京駅新幹線側の中央口からタクシーで、そのまま八重洲通りを、まっすぐ来られて下さい。
ワンメーターです。

school院長紹介

院長:神尾 陽子

発達障害者支援法施行前から、発達障害と子どものメンタルヘルスにかかわる臨床研究に携わり、医療、教育、福祉に向けて啓発活動も積極的に行ってきました。自らのクリニックでは、研究エビデンスに基づく臨床実践の質の向上を目指して、発達障害領域に熟知した公認心理士たちと一つのチームとなって、発達障害のある方(あるいは特性が強い方)とそのご家族が、心穏やかに、その人らしく生きていくためのサポートをいたします。

経歴

1983年 京都大学医学部卒業
1992年 英国ロンドン大学付属精神医学研究所留学
1993年 京大精神神経科助手
2000年 米国コネティカット大学フルブライト客員研究員
2001年 九州大学大学院人間環境学研究院助教授
2006年~2018年 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 児童・思春期精神保健研究部部長。
2010年~2018年 山梨大学客員教授
2017年~現在 お茶の水女子大学人間発達教育科学研究所人間発達基礎研究部門 客員教授、2018年~現在 国立研究開発法人国立精神・神経センター精神保健研究所 客員研究員
2019年~現在 一般社団法人発達障害専門センター 代表理事
2020年~2022年 医療法人社団神尾陽子記念会発達障害クリニック院長。
2022年8月~ 神尾陽子クリニック院長。

home基本情報

施設名 医療法人社団 神尾陽子記念会 発達障害クリニック
診療科目
  • 心療内科
対応疾患
  • 発達障害
アピール
  • 土曜診療
  • 完全予約制
  • 駅徒歩5分圏内
電話番号 0366650170
住所 〒104-003
東京都中央区新川2丁目 18-5
ASビル4階
HP https://ddclinic.jp/index.html
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