どうしても学校を休みたい時の対処法と、休む理由の伝え方
visibility319 edit2019.03.30
体調が特別悪いわけではない。
クラスメイトからいじめられているわけでもない。
でも、なんとなく学校に行きたくない。
今日は休みたい。
この記事を読んでいる方は、きっとそんな気持ちを抱えているのではないかなと思います。
でも、体調不良ならまだしも、やっぱり「学校を休む」って、いけないことのような気がしてしまいますよね。
そこで今回は、学校を休みたいと思った時の対処法について、ご紹介します。
学校を休みたい。でも……
「授業についていけなくなっちゃう」とか、「次の日、友達と気まずい」とか、「親に怒られると思う」とか、いろいろな不安から学校を休めない人は多いのではないでしょうか。
かくいうわたしも、小学生のころはよく行き渋りをしていたけれど、中学生になってからはいろいろなことを考えて、恐れるようになって、つらい日もしんどい日も学校に行っていました。
でもある朝、身体が動かなくなって。
玄関で、靴を履いて、リュックを背負っているのに、立てないんです。
涙がぼろぼろ落ちてきて、自分が何を感じてどうしたいのかもわかなくなって。
結局その日から、学校に行けなくなりました。
つらい時は、無理に行かなくていい
もし今あなたが、つらい気持ちや、苦しい気持ち、不安を抱えているのなら、学校に行くことを「しんどい」と感じるのなら、無理に行かなくていいです。
休んでください。
学校はあなたの人生を豊かにするために行く場所であって、あなたの心を犠牲にして行くような場所ではありません。
特別な悩みがなくても。
いじめられていなくても。
クラスメイトと仲が良くても。
それは「学校に行かなくてはいけない理由」にはならないのです。
学校を休むと、将来に影響する?
「そんなこと言っても、学校に行かなきゃ後々困るじゃないか」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
たしかに、欠席が続くと、成績に多少なりとも影響します。
テストを受けられなかったり、宿題のプリントがもらえなかったりしたら、ますます成績は悪くなっていくでしょう。
ただ、「成績」と「将来」は直結しません。
もちろん、成績が良いほど、受験では(評価基準に寄りますが)有利になります。
欠席が一定数を越える生徒は「審議の対象とする」と明記している学校もあります。
でも、そんなものいくらでもひっくり返せるんです。
成績が良いからといって必ずしも良い学校・良い企業にいけるとは限らないように、成績が悪いからといって必ずしも悪い学校・企業にいくとは限らないのです。
早めに休めば、早めに回復する
それに、受験に不利になるのはあくまで「欠席が続いた」時の話。
人の身体は、早めに休めば早めに回復するようにできています。
無理をすればするほど、回復にも時間がかかるのです。
だから、「ちょっと休みたいなぁ」と思った時に素直に休んでおくと、すぐに回復して、次の日には「よし、今日からがんばろう!」と思えるでしょう。
逆に、気持ちをいつまでもため込んで「休んじゃいけない」「頑張らないと」と自分を追い詰めていると、いつの間にか心身の限界が来て、回復するのにかかる時間も長くなっていきます。
わたしは、回復するのに半年以上かかりました。
中には、一年以上経ってもずーっと疲れた気持ちを抱えてしまう人だっています。
大切なのは「休まないこと」ではありません。
自分の心の波を知って、心の声を聴いて、休みたい時は素直に休むことなのです。
「学校を休みたい」と親に言えない時の対処法
「怒られるんじゃないか」「迷惑をかけるんじゃないか」と考えて親に言えない方もいらっしゃいますよね。
次に、学校を休みたいと伝えやすくする方法を5つ、ご紹介します。
食事の時に伝える
人には、食事をとっている時には物事を断りにくくなる、という性質があります。
だから、寝起きにすぐ伝えたり、親が何かしている時に話しかけたりするよりも、朝食をとっている時間に話したほうが、受け入れてもらいやすくなりますよ。
学校に行かない代案を提示する
休むのを断られたら、「どうして学校を休んじゃいけないの?」と聞いてみてください。
例えばそれが「勉強しないとけないから」なら「家で勉強する」という代案を示すことができます。
学校を休むことがダメだと言われるのは、学校に行かなければならない理由があるからです。
その理由を知って、学校以外の場所でできる方法を示せたら、親も納得しやすくなるのではないでしょうか。
まずは大きく出てみる
まずは大きく、「1週間休みたい」などと伝えてみましょう。
それが断れたら、少し遠慮して「3日だけでも休みたい」と伝え、それもダメだったら「今日だけでも休ませて」と伝えるんです。
人には「大きな頼まれごとを断った後、それより易しい頼まれごとをすると断りにくい」という性質があるので、最初から「今日だけ休ませて」と伝えるよりも受け入れてもらいやすくなります。
「報告」ではなく「相談」として伝える
学校を休みたいと思った時、「報告」として伝えていませんか?
つまり、あなたの中で「今日は学校を休む」という結論が出てから伝えているのなら、ぜひ「相談」として伝えてみてください。
「今日学校休みたいんだけど」ではなく、「悩みがあって学校で馴染めないんだけど、どうしたらいいかな」とか「1日休んだら楽になれると思うんだけど、休んでもいいかな」とか。
報告だけをもらうと「事前に相談してくれなかった」と反発心がうまれてしまいますが、相談を受けると「力になりたい」と考えるものですからね。
もし学校を休みたいと思う理由が明確にあって、それを親に話してもいいのなら、理由も含めて伝えられるとGoodです。
周りの大人から伝えてもらう
上記のような方法を試してもどうしても伝えづらい、拒絶されてしまうのであれば、周りの大人に頼るのも方法の1つです。
学校の先生でもいいですし、スクールカウンセラーや親せき、お医者さんなど、どんな人でもかまいません。
「お母さんはダメだって言うけど、お父さんは好きにしなさいって言う」というような場合なら、まずはお父さんに相談してその後お母さんに伝えてもらうのもお薦めです。
親が厳しく休めない時はどうすれば?
教育方針や家庭環境によっては、学校を休めないこともありますよね。
そんな時は、どうすればいいのでしょうか。
保健室で休ませてもらう
まずは、学校に行くパターンです。
学校に行って、保健室などで休ませてもらいましょう。
保健室の利用時間が制限されているのなら事情を説明して別室で休憩させてもらうなど、少しでも楽に過ごせるようにしましょう。
授業を受ける場合にも、ずっと集中力を保とうとするのではなく、自分なりにリラックスできる時間をもつだけでも、いくらかマシになるかもしれません。
自分で欠席の連絡をする
どうしても学校に行きたくない場合には、家を出るだけ出て、図書館など他の場所で過ごすこともあるでしょう。
そういう時には、無断欠席するのではなく、学校だけにでも連絡をしておくことをお薦めします。
学校によっては(特に小中学校では)保護者に確認をとらなければいけないところもあるかと思います。
その場合は事情を説明しておくか、連絡は放課後にしてもらうようお願いしたほうが良いでしょう。
先生や他の大人に相談してみる
誰か信頼できる人がいるなら、家族以外の大人に相談してみてください。
一人だけでは、あなたをすぐに救い出すことはできないかもしれないけれど、大人たちが協力すれば、学校や親に対してなにか働きかけることができるはずです。
なるべくたくさんの大人を味方につけたほうが良いのですが、インターネット上など、顔の見えない・身元が確実でない繋がりには十分に気を付けましょう。
仮病・無断欠席はやめたほうがいい
学校を休む方法として、「仮病」がありますね。
しかしわたし自身は、仮病はお薦めしません。
仮病だったとバレた時により事態が悪化してしまうし、そう何回も使える手段ではないからです。
無断欠席した時に起こること
同様に、「無断欠席」もお薦めしません。
学校にも親にも何も言わないまま欠席すると、先生は安全確認のため家庭に確認をとります。
そしてあなたが見つかるまで(あなたの安全が確保されていることが判明するまで)先生や親、その他大勢の人が、あなたのことを心配しているのです。
事故に遭ったのではないか。
何か事件に巻き込まれたのではないか。
どこかで動けなくなっているのではないか。
心配で気が気でない時間を過ごすのです。
何事もなかったことが分かった時、すごく安心します。
と同時に、「こんなに心配かけて……」と、少しだけあなたを責めるような感情が生まれてしまいます。
その結果、感情的になって、あなたに当たったり素っ気ない態度をとったりしてしまうのです。
素直に心配できる関係性をつくる
親が素直に心配できないのは、そのままの感情を出すのが怖いからです。
「どうせ、子どもはわたしの言うことなんて聞き入れてくれない」
「もう家族の声は届かない」
そう思った時に、心配を心配として表現できなくなり、怒りなどほかの感情で誤魔化そうとするのです。
もちろん、それはあなたのせいではないし、むしろ自分で判断して休めるのは素晴らしいことです。
ただ、もしあなたが家族のことを嫌いではないのなら、なるべく良い関係性を保ちたいのなら、素直に心配できるようにしてあげてください。
何かあったら言ってくれるという安心感。
話をすれば聞いてくれるという信頼感。
そういうものが、親を素直にさせるのです。
親に相談してみることも大切
「そもそも話を聞こうとしてくれない」「一度、学校を休みたいと言ったらひどく怒られた」という場合は別ですが、時には親に相談してみることも大切です。
話し合うというのは、お互いの意見を言い合うことではありません。
お互いの意見を聴き合うことを「話し合う」と言うのです。
きっと今、あなたの中には、家族に分かってほしい想いや、溜め込んできたこと、悩み、苦しみ、怒り、悲しみ、いろいろなものが渦巻いていて、誰かに分かってほしい、理解してほしいと思っているでしょう。
その相手を親に求めているのは、間違っていません。
親とは本来、そういう役目なのです。
でもその一方で、親でも誰でも、結局はただの人。
できないことがあって、感情があって、不器用なところがあれば、良いところもあります。
それを心に留めておくだけでも、少しくらいは話しやすくなるかもしれませんね。
まとめ
今回は、学校を休みたい・疲れたと感じている方へ向けて、親への伝え方や休めない時の対処法をご紹介しました。
あなたの日常が少しでも楽になるお手伝いができたらなによりです。
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