うみのの日記『当たり前の日々、幸せを忘れ。』

当たり前に流れゆく日常。幸せの中で幸せを感じることは難しく、失ってからしか大切なものに気づけないでいる。

変化は傷跡であり実感だ。変わるためには多かれ少なかれ傷を負う。そして変化により傷を負う前の私に気づく。

傷跡は成長なのだろうか。悲しみや寂しさが凍えるように身を包む中、心臓を通じ流れる血液はより一層の温もりを持ち始める。

優しく、穏やかな、その姿の背後には、静かに抱えた傷跡がある。傷跡は無意味ではないはずだ。

私達は同じ存在ではない。生まれも、育ちも、今いる環境も。何から何まで異なる存在だ。

それは悲しくて、寂しくて、真夜中の海原をひとりで泳ぐようなものだ。言葉にならないやるせなさに溺れてしまいそうにもなる。

だけど分かり合えるはずだ。たとえそれが偽りだとしても、分かり合おうとした意思には他者への温もりがある。思いやりがある。

いくらでも独りでいればいい。52ヘルツの歌を奏でよう。そのメロディはいつの日か同じ孤独なクジラに届く日がくる。

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