ちーの日記『記憶を探して』
edit2024.04.27 48
うすうす感じてはいたんだ。目を背けてただけで。
昨日、会社の陳さんが「これ、まとめてくれてましたよね❓」と、発送物の控えの束を持ってきた。
遡ること去年の10月から、厚さ6センチくらいになっていた。そういえばそれ、毎月穴を開けて紐で綴じてた。紐は確か…この引き出しの中に、ほら、あった。
引き出しを開けるたびに感じるのだ。違和感を。中に入っている、割りばし、レインコート、折り畳み傘、など。それらは確かに私の物で買った記憶もある、のに、なんだか『誰かの残した物』みたい。
去年『いろんな事』があって、何度も休職して、その間に会社は移転し、引っ越しは陳さんが主にやってくれたらしい。そんな事もあってか。
今年1月正式に復職し、陳さんに言われた。
「イス、違うね。多分そっちの」
私の座ってた席の隣の椅子に、母がTVショッピングで買ってくれた腰痛予防のクッション。あぁ、そうだった。こんな感じ。
会社の人とどう接していたかも思い出せないのだ。名前はわかる。郵便物は渡せるけど、『どう渡していたか』が思い出せなくて、無言で机に置いてしまう。「有難うございます」と言われてもどんな顔したらいいのかわからない。
仕事のやり方は覚えてる。何なら過去に自分がやったのを真似ればいいのだ。でもやっぱり拭えない違和感。
記憶障害かなと思って調べたけど、あてはまる原因がいっぱいあり過ぎて途方に暮れた。
家でもそうだ。先日ヘルパーさんと調味料の確認なんかしてたけど、やはりどれも『誰かの忘れ物』みたい。七味唐辛子が2瓶あって笑った。笑い事じゃないのだ。
今の私、とても心が窮屈で、過去の自分を探してる。スマホの写真フォルダには去年悩み苦しんだ痕跡が残っている。その前、その前の私を取り戻したい。
「私ってどんな人でしたか❓」
誰かに聞きたい。
医者に相談しようにもGWだ。次の診察は来月半ば。そもそも医者は去年秋に転院した。
今こうして部屋を見回しても、『なんだかわからないもの』が埃をかぶっている。過去の私が手に入れたもの。
『V6って本当にいたのかなぁ』なんて思うのは、解散して彼らを見ることがなくなったからじゃなく、本当に記憶が抜け落ちてるようだ。コロナ、解散、入院、移転、母の死、手術、ホルモン治療、転院、休職、リワーク…。いろんな出来事が私の記憶を波のように押し流していったのか。
昨日、記憶を探して部屋の引き出しを漁った。いろんな契約書と、母の恨みのこもった殴りがきのメモ。ボタンの掛け違いの始まり。ごめんね。ごめんね。
過去の持ち物という瓦礫と共に砂漠の真ん中にぽつんと立ってる。
今、そんな気持ちです。苦しい。
今日できたこと♪
よく眠れなくて頭も痛い。ベッドから逃げるように出た。寝込むという選択をしなくて偉い。忘れてた歯医者の予約も手帳を確認して紙に書いて置いておいた。ちゃんと歯を磨いて行こうね。スカートのポケットに鍵入れた。大丈夫。大丈夫だよ。サラダ買って帰って来ようね。
不安なこと多いけど、不安の中に生きてるけど、心臓は動いてるよ。
読んでくれた人へのメッセージ
お読みくださり有難うございます。子供の頃よく「ここはどこ❓ 私は誰❓」なんてふざけてましたが、今本当にそんな感じ。アパートを契約したのも引っ越しも覚えてるけど、あの頃とは環境が全然違うのです。自分さえ自分を覚えていなくなっちゃったらどうなるんだろう…。とても、不安です。怖いです。目を背けてたけどそろそろ現実と向き合わなくちゃならなくて。はぁ、ごめんなさい。
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