ちーの日記『勧善懲悪とその逆と』

 突然ですがNHKで火曜の夜に放送されている『燕は戻ってこない』というドラマにハマってます。
 連続ドラマなんてかつてV6のメンバーが出てたのしか観なかった私なのに。

 ざっくり言うと、不妊治療とか代理出産とか貧困とかがテーマの社会派ドラマ。初回ただチャンネル変えるのが面倒で導入部を見てたら、あらまぁ、という感じで興味深かったのだ。
 主人公をはじめとする女性たちに次々襲い掛かる困難。なんか、見過ごせない。そして、観終わってこう思った。

 出てくる男性が全員例外なくクズ。だから安心して観れる。

 これ、鬼滅の真逆なんだよなぁ。鬼滅って、鬼にも同情すべき過去があったりする(玉壷は…なかったなぁ…)。みんな、どこか可哀想な元・人たち。
 それって、かつて年配の人が好んで観てた時代劇の世界。最近めっきり減りましたが、父が会社員時代職場の同僚を飲みに誘ったら、
 「今日『水戸黄門』があるから帰るわ」
 と断られ、水戸黄門にめちゃくちゃ嫉妬してた。
 「俺よりあんな権力を笠に着た爺がいいのか」
 と。
 どんなに悪い奴が蔓延っても45分くらいになると印籠を見せつけて「控えおろう」とか言って悪人たち平伏す、そんなマンネリストーリーに当時のお年寄りは安心してハマれたらしい。
 『悪の栄えた例なし』と。

 さて燕。出てくる男、みんなクズ。自分の事しか考えず、不倫、セクハラ、ヒモ、老害、元SMAPのゴロちゃんすら妻の気持ちお構いなしに自分の遺伝子を遺すことに執着するクズ夫役だ。
 これを観てると、
 『ほらやっぱり男ってクズなのよ』
 と思ってなぜかホッとする。出てくる男性に好意を抱かないのってすごく楽なのだ。新キャラが登場しても『どうせクズでしょ。ほらクズ』と思う。ここまではっきり線引きされてると痛快。

 あぁ、私もかつてのお年寄りたちと似て非なる、非にして似た感覚を持つようになったのか。『お約束』が心地よい。

 バラエティ番組観なくなりました(元からあまり観ないけど)。面白くもないのに挿入される客席の笑い声とか出演者の大袈裟なリアクションとか。ドラマより嘘っぱちでしらける。コンプラ云々とか自分の心境の変化があって、以前より笑いそのものが肌に合わなくなってるのもあるかもなぁ。音楽番組も無理に若い子が懐メロ聴いて「いい曲~」とか言わされてるの見ると「心にもない事を」と感じてしまう。

 言いたいことも言えないこんな世の中に、一石を投じてるドラマだなぁ。NHKって受信料とか色々言われるし、最近番宣多くて手前味噌だなぁと思う事も多いけど、たまに民放じゃできない『攻めた』番組やってる。結構好き。去年衝撃を受けたドラマ『アナウンサーたちの戦争』は今夏映画館で観れるそうですよ。これもすごかった。主演の森田剛さん目当てで録画して観たけど、それ消せないでいる(台風情報のL字テロップが出てしまってるから再放送を望まれてたんだよね)。

 読書好きの友に原作を勧められたが、文庫で800円。…ネタバレなしで最後まで楽しもうと思ってる。

star今日よかったこと♪

だいぶ良くなったけど、まだ風邪治らない。まるで排泄するように給湯室に鼻をかみに行った昨日。係長に心配もされたけど、会社にいても家にいても咳や鼻水は出るのだ。なら在席して時給を稼ぎたいのだ非正規雇用としては。そして一度手をつけた仕事は最後までやり遂げたいのだ(テーブルマナーの如し)。よしよし。毎日頑張れてるよ。偉い。お弁当モリモリ食べよう。

favorite読んでくれた人へのメッセージ

お読みくださり有難うございます。は~。時にはわかりやすい『敵』って必要なのかなぁと思います。前も書いたけど『憎しみ』みたいな負の感情もやはりすごく強いエネルギー。『好き嫌い』現実ははっきりしない事ばかり。『なんとなくモヤる』が日常だと思います。優しいだけのイケメンにウットリするより、クズ男に唾棄したい。そんな気分なんですね私。

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