パワースポット大好きの日記『卒論の2次申請😱』
visibility18 edit2025.11.13
卒論二次申請をだしました。
本研究は、SNS上に流通する性格分類言説――
MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)およびHSP
(Highly Sensitive Person)――に対する知識と信念が、
他者への差別的態度にどのような影響を及ぼすかを検証する
ことを目的とする。これらの分類は「自己理解」や「共感促進」に
寄与する一方で、SNS上には「MBTIの○○タイプとは友達に
なれない」(小塩, 2025)や「HSPでない人は鈍感で付き合い
づらい」(飯村, 2023)といった偏見や優劣意識を助長する発言も
存在する。こうした言説は血液型性格診断で問題点と指摘されて
きた複数の先行研究と構造的に類似しており、(小塩, 2025;飯村, 2023)
の書籍では以下の心理的メカニズムが報告されている:
・バーナム効果:MBTI診断結果を他のタイプに差し替えても、
自分に当てはまると信じる傾向。
・確証バイアス:自分のタイプ像を支持する情報だけを選び取り、
思い込みを強化する現象(例:「やっぱり自分はHSPだから疲れやすい」)。
・自己成就予言:タイプ信念に基づき行動や感情が変化する現象
(例:「外交的という結果を見たら、自他共に外向性が加速した」
「HSPを自認したらますます敏感になった」)。
さらに、SNS上のMBTIやHSPも科学的妥当性は十分に検証されて
おらず、HSPという語だけが独り歩きし、提唱者アーロン博士による
HSP尺度は十分に認知されていない(飯村, 2023)。
また、正式なMBTI©とSNS上の簡易診断は異なり、擬似診断の拡散が
誤ったラベリングを助長する可能性も指摘されている(小塩, 2025)。
本研究では、これらの心理的メカニズムがMBTIやHSPでも再現されうる
かを検討する。具体的には以下の仮説を設定する:
仮説1:知識・信念が強い群では型別自己評定差が大きく、低群では
有意差が消失する。すなわち、知識や信念が強い者ほどタイプ記述に
整合的な自己認知を示し、低群ではタイプ差が見られないことから、
タイプ差は信念に基づく思い込みである可能性が示唆される。
仮説2:SNS診断がデタラメであることを認識する群では、自己成就予言や
差別的態度が見られない。
仮説3:知識が信念強度を高め、信念が自己成就的行動を強化し、
最終的にラベリング容認や差別的態度が形成されるという媒介モデルが成立する。
対象はクラウドワークス登録者300名(18歳~99歳)とし、オンライン質問紙で
以下の六領域を7件法により測定する:
・自己評定(指定したURLのMBTI・HSPの簡易ネット診断を実施し、
診断結果を見てもらう)
・知識強度(性格分類の知識有無)
・科学的根拠度(アーロン博士のHSP尺度や正式MBTI©との違いを知っているか)
・分類信念強度(診断結果が当たったと信じる度合)
・自己成就予言傾向(タイプ通りに行動することが増えたか等)
・差別的態度(相性の悪いタイプや非HSPとはつきあいたくない等)
分析方法としては、知識・信念の高低群を中央値で二分し平均値をt検定で
比較する。さらに、知識高低 × 信念高低の2×2分散分析(ANOVA)により
交互作用を確認し、知識と信念の連鎖的影響を検討する。媒介分析により、
知識→信念→自己成就予言→差別的態度の心理的過程を明らかにする。また、
SNS診断のデタラメ認識の有無による差もt検定や分散分析で確認し、
信念形成と差別的態度との関連を統計的に検証する。
今日よかったこと♪
通信課題全部終わり!
読んでくれた人へのメッセージ
今日はどんな一日でしたか?
※ログインするとこの日記をフォローして応援できます