図書館ボランティア完全ガイド|書架整理・修繕・配本・おはなし会の始め方と公共図書館・大学図書館の違い

図書館ボランティア完全ガイド|書架整理・修繕・配本・おはなし会の始め方と公共図書館・大学図書館の違い

「司書資格を取ったけれど、新卒採用の枠が少なくて職に就けないまま数年が経った」
「子どもの読み聞かせをきっかけに、地域の図書館で何かお手伝いができないか考えている」
「定年退職後、本に囲まれた静かな場所で、誰かの役に立つ時間を過ごしたい」

日本の公共図書館は、文部科学省「社会教育調査」の報告によると全国に3,300館前後(2021年度時点)あり、年間貸出冊数は6億冊台で推移しています。一方で、自治体財政の逼迫により正規司書の比率は下がり続け、非正規・委託・指定管理が中心となり、現場の人手は慢性的に不足しています。

その隙間を、市民ボランティアが静かに支え続けてきました。書架の整理、傷んだ本の修繕、子ども向けのおはなし会、移動図書館の配本、視覚障害者向けの対面朗読——。地味で目立たない活動ばかりですが、「本を借りられる暮らし」を成り立たせている人々がそこにいます。

この記事では、ココトモが取材・調査でまとめた図書館ボランティアの全体像を、公共図書館・学校図書館・大学図書館の違いを含めて丁寧にご紹介します。司書資格は不要、月1〜2回・1日2〜3時間から始められる現場が、お住まいの市町村にきっと見つかります。

📌 この記事でわかること

  • 2000年代以降に広がった図書館ボランティアの歴史と、図書館法・社会教育法の位置づけ
  • 公共・学校・大学3種類の図書館の違いと、それぞれのボランティア募集状況
  • 主な6タイプの活動——書架整理/本の修繕/おはなし会/高齢者・視覚障害者対応/イベント運営/配本サービス
  • 地域図書館訪問から定例参加までの始め方5ステップと、ある土曜午前の1日の流れ
  • 司書資格は不要だがあると喜ばれる理由、必要な研修・本の扱い基本ルール
  • 分類記号(NDC)・OPAC・除架基準など、最低限知っておきたい蔵書管理ルール
  • 「司書のお手伝い」と「ボランティア独立活動」の境界線、よくある失敗5選とFAQ10問

図書館ボランティアとは|2000年代以降に広がった市民参加の形

図書館ボランティアとは、公共図書館・学校図書館・大学図書館などで、職員(司書)の業務を補助したり、利用者向けの活動を独自に行ったりする市民のことです。資格は問われず、無償で関わるのが基本です。本好きな主婦・退職者・大学生・司書資格を持つ求職者など、参加層は驚くほど多様です。

1990年代の社会教育法改正と、2001年の「子ども読書活動推進法」

日本で図書館ボランティアが本格的に広がったのは、2001年に成立した「子どもの読書活動の推進に関する法律」が大きな転機でした。同法を受けて文部科学省が策定した「子ども読書活動推進基本計画(5年ごとに更新)」は、公共図書館・学校図書館における市民参加を強く後押しし、「ブックスタート」「おはなし会」「読書ボランティア養成講座」が全国で立ち上がっていきました。
また、図書館法(1950年制定)の条文には「図書館はその事業の運営に当たっては、住民の意見を反映するよう努めなければならない」という趣旨の規定があり、市民が図書館に関わること自体が制度的に想定されているのが特徴です。

正規司書の減少と、ボランティアの存在意義

日本図書館協会の調査によると、公共図書館の正規職員のうち司書資格保有者の割合は近年低下傾向にあり、非正規職員・指定管理者・業務委託の比率が高まっています。専門職としての司書は減りつつあるなかで、児童サービス・対面朗読・郷土資料整理など「人手と熱意がいる仕事」を市民ボランティアが支える構図が定着しました。
ただし、ボランティアは「司書の代替」ではありません。あくまで補完・協働の関係であり、専門性が必要な業務(レファレンス・選書・著作権処理など)は司書の領域として明確に区別されています。

「無償」だからこそ、続けやすく深まる

図書館ボランティアの最大の魅力は、「自分のペースで、本と人に関われる」ことです。月1回2時間の書架整理から、週1回のおはなし会、月2回の対面朗読まで、ライフステージに合わせた関わり方ができます。図書館側も「無理なく長く続けてもらう」ことを最優先に運営しているため、研修・保険・休暇制度が整っている館が多数派です。
退職後の生きがいづくり、子育て中の社会参加、就職前のキャリア体験——目的はさまざまでも、本という共通言語があることで、世代や立場を越えてつながれる場になっています。

出典:文部科学省「社会教育調査(2021年度)」/文部科学省「子供の読書活動の推進に関する基本的な計画」/日本図書館協会 公開資料/図書館法(1950年制定)

公共・学校・大学図書館の違い|活動の中身も募集状況も大きく異なる

ひとくちに「図書館ボランティア」と言っても、館の種類によって活動内容も募集の門戸も大きく違います。代表的な3種類を比較しておきましょう。

項目 公共図書館 学校図書館 大学図書館
運営主体 市区町村・都道府県(指定管理含む) 小・中・高等学校 国立・公立・私立大学
主な利用者 地域住民全般(乳幼児〜高齢者) 児童・生徒・教職員 学生・教職員・研究者
ボランティア募集 多くの館で常時または年1回募集 PTA・地域住民に呼びかけ 少数。図書館サポーター・院生TA中心
主な活動 書架整理/修繕/おはなし会/対面朗読/配本 読み聞かせ/環境整備/図書委員会支援 展示企画/ガイドツアー/古文書整理
研修 受け入れ前にオリエン+本の扱い研修 学校独自の説明会+安全研修 図書館オリエン+専門資料の取扱い
頻度の目安 月1〜4回/1回2〜3時間 週1回/朝の読み聞かせ15分など イベント時のみ/月1回程度
始めやすさ ◎ 募集多く窓口が分かりやすい ○ 学校に直接打診が必要 △ 機会は限られるが専門性を活かせる

最初に始めるなら公共図書館がもっとも入り口が広く、研修体制も整っています。お子さんが通う学校で何かしたい方は学校図書館、専門知識を活かしたい方は大学図書館と、自分の関心・スキルに合わせて選ぶのが基本の考え方です。

主な活動6タイプ|地味だが図書館を成り立たせる仕事

全国の公共図書館で募集されている代表的なボランティア活動を6タイプに整理しました。「派手さはないけれど、確実に喜ばれる」のが図書館ボランティアの特徴です。

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① 書架整理・配架

返却された本を分類記号(NDC)に従って棚に戻す、棚の乱れを直す、表紙を前向きに揃える「面出し」など。図書館業務の基礎中の基礎で、初心者の入り口として最も募集が多い。1回2〜3時間、週1〜月2回ペース

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② 本の修繕

破れたページの補修、外れた背表紙の付け直し、汚れの除去など。専用テープ・ボンド・和紙を使う細かい手作業で、「修理係」として固定メンバーが担うことが多い。手芸・工作が得意な方に人気

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③ おはなし会・読み聞かせ

乳幼児〜小学生向けに絵本・紙芝居・ストーリーテリングを行う。月1〜2回・15〜30分が中心で、保育士・元教員・元児童館職員などが多く活躍。事前に絵本選び・声の出し方・手遊びの研修を受ける

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④ 高齢者・視覚障害者対応

対面朗読(来館者の隣で本を音読)、デイジー図書製作(音声化)、点字図書の校正、施設訪問の出張朗読など。専門研修が必要だが、社会的意義が大きく、長く続ける方が多い分野

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⑤ イベント運営

読書週間の展示、リサイクル本市、ビブリオバトル、作家講演会、子ども向け工作会などの企画・受付・誘導・後片付け。年に数回の単発参加が中心で、社会人ボランティアの入門としても人気

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⑥ 配本サービス(移動図書館)

移動図書館車(ブックモビル)の運行補助、通院困難な高齢者への自宅配本、施設・病院への団体貸出の搬送など。車に乗れる方・体力に自信のある方向け。地域包括支援との連携も

図書館ボランティアの始め方|5ステップで定例参加まで

「興味はあるけれど、いきなり申し込むのは緊張する」という方のために、最初の問い合わせから定例参加までの流れを整理しました。多くの方が1〜2か月で初活動にたどり着きます。

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    ① 地域の図書館に直接訪問・ウェブサイト確認

    まずはお住まいの市区町村立図書館のウェブサイトで「ボランティア募集」「ボランティア活動」のページを探します。掲載がない場合も、カウンターで「ボランティアに興味があります」と直接尋ねるのが確実。担当司書を紹介してもらえます。

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    ② 説明会・見学会に参加

    多くの図書館が年1〜2回、ボランティア向けの説明会を開いています。活動内容・頻度・研修の流れ・保険・服装などをまとめて聞ける場で、参加者同士の雰囲気もつかめます。説明会のない館では、館内見学+個別面談という形が一般的です。

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    ③ 申込書を提出・面談

    活動希望分野(書架整理/読み聞かせ/修繕など)、参加可能な曜日・時間帯、緊急連絡先を記入した申込書を提出します。担当司書との30分前後の面談で、本への思い・体力・継続可能な頻度を確認しあう館が多いです。

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    ④ 初回研修を受ける(本の扱い・分類記号)

    本の持ち方・運び方・棚への戻し方、NDC(日本十進分類法)の基本、OPAC(蔵書検索システム)の使い方、利用者対応の心得などを学ぶ研修を受けます。所要時間は1〜2時間、館によっては数回に分けて行われます。読み聞かせ・対面朗読は別途専門研修あり。

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    ⑤ 定例参加スタート+振り返りミーティング

    研修を終えると「ボランティア証」が発行され、定例活動に参加開始。多くの館で月1回・年数回の振り返りミーティングを開き、悩みの共有・新しい企画の相談・司書からのフィードバックが行われます。半年・1年と続けるうちに「この棚は私の担当」と任せられる範囲が広がります。

1日の流れ|ある土曜午前の書架整理ボランティア

「実際、どんな1日になるの?」という疑問にお答えして、典型的な土曜午前の書架整理ボランティアの動きを5ステップでご紹介します。

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    9:30 集合・着替え・朝礼

    開館30分前にバックヤードへ。エプロンと「図書館ボランティア」の名札を着けて、その日の担当司書から朝礼。当日の作業エリア(児童書・一般書・参考書など)と注意点の共有、健康チェックを行います。所要15分。

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    9:45 返却本のブックトラック整理

    前日からの返却本をブックトラック(移動式の本棚カート)にNDC順で並べ替えます。ラベルの数字を見て0〜9類の大分類→小分類→著者記号と並べていく作業。慣れると驚くほど早くなります。所要45分。

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    10:30 開館後、ブックトラックを押して書架へ配架

    利用者の邪魔にならないよう静かに移動し、本を1冊ずつ正しい位置へ戻していきます。同時に棚の乱れを直し、表紙を前向きに揃え(面出し)、間違った位置にある本(誤配架)を回収。利用者から声をかけられたら、笑顔で司書へ取り次ぎます。所要75分。

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    11:45 休憩・自由時間

    バックヤードで15分の休憩。お茶を飲みながら、ボランティア仲間と「今日見つけた珍しい本」「最近読んだおすすめ」を雑談。図書館ボラの隠れた楽しみは、この時間だと話す方が多いです。

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    12:00 終礼・記録記入・解散

    活動日誌に作業内容・気づいた点(壊れている本があった、利用者から要望があった等)を記入して提出。担当司書から「ありがとうございました」の一言と次回確認。バックヤードで着替えて12:15に解散。半日で気持ちのよい疲労感が残ります。

必要なスキル・資格・研修|司書資格は不要、でもあると喜ばれる

図書館ボランティアに参加するために、特別な資格や経歴は基本的に必要ありません。ただし、本を扱う以上は最低限の知識・配慮があると、現場での信頼が一気に高まります。

✅ 図書館ボランティアに求められる基本要素

  • 本を大切に扱える——背表紙を持って引き抜かない、ページを折らない、湿気・直射日光に注意。研修で全員が学ぶが、日常の本好き感覚があるとなお安心
  • 静かに動ける——館内では会話を最小限に、靴音を立てず、ブックトラックも静かに押す。利用者の集中を妨げない配慮が最重要
  • 立ち仕事に耐えられる体力——書架整理は2〜3時間立ちっぱなし、本を持って歩き回る作業。腰痛持ちの方は最初から司書に伝えて、軽めの作業を相談
  • 分類記号(NDC)の基礎——0〜9類の大分類だけでも頭に入っていると配架が早い。研修で必ず教わるので、参加前の予習は不要
  • 個人情報・プライバシーへの厳守意識——利用者が借りた本のタイトルは絶対に他言しない。バーコードや予約票で見えても口外しない
  • 司書資格は「あると喜ばれる」が必須ではない——資格保有者はレファレンス補助・選書相談など踏み込んだ業務を任される傾向。ただし、無資格でも長年活躍している方は多数
  • 読み聞かせ・対面朗読は別途専門研修——絵本の選び方・声の出し方・著作権の扱い・障害理解など、分野ごとに10〜20時間の研修が組まれていることが多い

図書館の蔵書管理ルール|分類記号・OPAC・除架基準

ボランティアとして長く関わるうえで、最低限知っておきたい図書館の蔵書管理の仕組みを簡単にまとめます。専門用語が多いですが、研修と実地で自然に身につきます。

NDC(日本十進分類法)の基本

日本の図書館の99%以上が採用している分類体系で、本の背ラベルに書かれた3桁の数字です。0類(総記)から9類(文学)まで10の大分類があり、さらに小分類・細分類で枝分かれします。例えば「913.6」は「日本文学/小説・物語/近代以降」を意味します。
配架の基本は「数字の小さい順、同じ数字なら著者記号(カナ)順」。この感覚をつかむまで2〜3か月、ベテランになれば棚を見ただけで誤配架を瞬時に発見できるようになります。

OPAC(蔵書検索システム)の使い方

OPAC(Online Public Access Catalog)は、利用者が館内・自宅から本を検索できるシステムです。書名・著者名・キーワード・分類記号で検索でき、貸出中・予約状況も表示されます。
ボランティアは利用者からの操作質問に答えることがあるため、基本操作は研修で習得します。「検索結果の○段目に書架番号が表示されますよ」と案内できるだけで、利用者からの感謝が大きく変わります。

除架基準(リサイクル本になるまで)

図書館の本は永遠に保管されるわけではありません。傷みがひどい・利用が極端に少ない・内容が古くなった・新版が出たなどの理由で、定期的に書架から外される(除架)ルールがあります。除架された本は、年1回ほど開かれる「リサイクル本市」「廃棄本譲渡会」で市民に無料・低額で譲られることが多いです。
ただし、除架の判断は司書の専門業務であり、ボランティアが「これは古いから捨ててもいいですよね?」と独断で判断することは厳禁です。気づいた点は必ず司書に報告するのがルールです。

「司書のお手伝い」と「ボランティア独立活動」の境界線

図書館ボランティアの活動は、大きく「司書の補助業務」「ボランティア独自の企画活動」の2つに分かれます。この境界線を理解しておくと、現場でのトラブルが大きく減ります。

📚 司書の補助業務(指示の下で動く領域)

書架整理・配架、本の修繕、データ入力、施設整備、イベント当日のスタッフなど。司書からの指示・マニュアルに従うのが基本で、判断に迷ったら必ず司書に確認します。レファレンス(調べ物相談)・選書・著作権処理・利用者間トラブルの仲介などは司書の専管業務であり、ボランティアは関与しません。

🎨 ボランティア独自の企画活動(自主的に提案する領域)

おはなし会、読み聞かせ会、対面朗読、子ども向け工作会、地域の郷土資料の整理など。ボランティアが企画を立て、司書と相談しながら進める形態です。著作権の扱い・参加者の安全管理・広報の表現については、必ず司書のチェックを受けます。「面白そう」と思いついた企画は、まず担当司書に相談するのが鉄則です。

重要なのは、「ボランティアは図書館の職員ではない」という線引きです。利用者から職員と間違われて専門的な質問を受けたときは、「ボランティアなので司書をお呼びしますね」と素直に取り次ぎます。この姿勢が、長く信頼される秘訣です。

体験談|三人のボランティアの物語

💬 退職教員が始めた「修繕係」5年目(67歳・男性)

「中学校の国語教員を退職して、しばらくはぼーっと過ごしていました。妻に勧められて市立図書館の説明会に行ったのが始まりです。手先の作業が好きだったので修繕係を選んだら、和紙やテープの種類の奥深さに驚きました。傷んだ本がよみがえる瞬間がうれしくて、月3回通って5年目。司書さんから『先生の修繕は丁寧だから棚に長く残る』と言われたのが、教員時代の褒め言葉と同じくらい嬉しかったです」(130字)

💬 子育て中の主婦、おはなし会を始めて気づいたこと(38歳・女性)

「下の子が幼稚園に上がって自分の時間ができ、図書館の絵本コーナーで募集を見つけて応募しました。最初は『絵本を読むだけでしょ』と軽く考えていましたが、研修で声の出し方・絵本の持ち方・参加者の年齢に合わせた選書まで教わって衝撃でした。今は月2回、未就学児向けのおはなし会を担当。子どもたちが食い入るように見てくれる15分は、私自身の成長の時間でもあります」(120字)

💬 大学生、図書館サポーターとして展示企画を担当(21歳・女性)

「司書資格を取りたくて、大学図書館のサポーター制度に応募しました。週1回2時間、おもに学生向けの企画展示を担当しています。最近は『試験前に読みたい小説』というテーマで30冊を集めて、ポップを手書きで作りました。司書さんから『こういう企画は学生視点じゃないと出せない』と褒められて、就活で図書館・出版業界を志望する自信になりました」(130字)

ありがちな失敗5選|善意のつもりが信頼を損なう

熱心なボランティアほど陥りやすい失敗パターンがあります。事前に知っておけば、ほぼすべて避けられるものばかりです。

⚠️ 避けたい失敗パターン

  • 司書に確認せず独断で動く——「これは捨てても大丈夫だろう」「この本はあそこの方が分かりやすい」など、自己判断で書架の配置を変える・本を処分するのは厳禁。必ず司書に相談
  • 利用者の借りている本を口外する——カウンター付近で「○○さんがあの本を借りてた」など絶対にNG。個人の読書履歴は最重要のプライバシーです
  • 利用者から専門質問を受けて素人回答——「この調べ物に役立つ本は?」と聞かれて、自分の知識だけで答えてしまう。レファレンスは司書の専門業務。必ず取り次ぐ
  • 友人を勝手に連れてくる・SNSで館内写真を投稿——館内撮影には許可が必要、利用者の顔が写ると個人情報問題に。事前に必ず司書へ確認
  • 長く続けるうちに「自分の図書館」感覚になる——古参ボラが新人ボラを叱る、司書より上目線で振る舞う、特定の利用者と親密になりすぎる等。「補助者」の立場を忘れないのが長続きの秘訣

関連団体|情報源と研修機会の入り口

図書館ボランティアに関する全国的な情報・研修・最新動向を発信している主要団体をまとめます。お住まいの地域に活動が見つからないとき、これらの団体のサイトをのぞくと、近隣の動きやオンライン研修にたどり着けることがあります。

  • 公益社団法人 日本図書館協会(JLA)——図書館に関する全国組織。図書館ボランティア活動推進委員会を持ち、研修・調査・出版を行う。読み聞かせ・対面朗読の入門書も多数刊行
  • 公益社団法人 全国学校図書館協議会(SLA)——学校図書館の専門団体。学校図書館ボランティア向けのガイドラインや、子ども読書活動の研修プログラムを提供
  • 全国移動図書館協議会——配本サービス・ブックモビル・施設訪問の情報交換ネットワーク。各地の事例や運行ノウハウを共有
  • 各都道府県・市町村の図書館協議会/読書推進運動協議会——地域単位の研修・交流イベントを定期開催。お住まいの自治体名で検索すると、近場の活動が見つかる
  • 国立国会図書館——直接ボランティアを募集する機会は少ないが、調査研究・展示企画への参加機会、オンライン資料が豊富。専門性を深めたい方の情報源
  • 社会福祉協議会のボランティアセンター——市区町村ごとに窓口があり、図書館ボランティアの紹介・保険手続き・養成講座の情報を提供

よくある質問|図書館ボランティアQ&A 10問

Q1. 司書資格がないと図書館ボランティアはできませんか?

いいえ、資格は不要です。書架整理・修繕・読み聞かせ・イベント運営など、ほとんどの活動は無資格で参加できます。司書資格があるとレファレンス補助や選書相談など踏み込んだ役割を任されることがありますが、無資格でも長年活躍している方は全国に大勢います。本が好きで、利用者を大切にできる気持ちがあれば十分です。

Q2. どれくらいの頻度で参加すればいいですか?

館により異なりますが、月1〜4回・1回2〜3時間が中心です。書架整理・修繕は固定曜日のシフト制、読み聞かせは月2回・15〜30分、イベントは年数回の単発参加など、活動内容によって柔軟です。「無理なく長く続けられる頻度」を最初の面談で相談しましょう。

Q3. 報酬はありますか?交通費は出ますか?

原則として無償で、報酬はありません。交通費も自己負担が基本ですが、館によっては1日数百円の活動費・お茶代が出ることがあります。読み聞かせの絵本購入費・修繕材料費は図書館側が負担します。詳細は受け入れ窓口で確認してください。

Q4. ボランティア保険には入れますか?

はい。多くの場合、図書館または社会福祉協議会経由で「ボランティア活動保険」に加入します。年額数百円程度(自己負担または図書館負担)で、活動中の事故・けが・第三者への賠償をカバーします。最初の面談で必ず加入手続きを行ってから活動開始するのが原則です。

Q5. 学校図書館でボランティアをしたい場合、どこに連絡すればいいですか?

お子さんが在籍中であれば担任または学校図書館担当の教員・PTAが窓口です。在籍していない場合は、学校または市区町村教育委員会に直接打診します。多くは「読み聞かせボランティア」「環境整備ボランティア」として募集があり、PTAOBや地域住民の参加歓迎の学校が増えています。

Q6. 大学図書館のボランティアは一般市民でも参加できますか?

大学によって対応が異なります。多くの大学は学生・院生中心の「図書館サポーター」制度を持ち、一般市民の受け入れは限られます。ただし、古文書整理・地域資料展示など専門性のある企画では、一般市民・退職者を募集する例もあります。志望する大学の図書館サイトで「ボランティア」「サポーター」を検索してみてください。

Q7. 子連れで参加できますか?

子連れ可の活動とそうでない活動があります。読み聞かせの練習会・絵本選び・イベント準備などは子連れOKの館が多数派。一方、書架整理・修繕は集中力が必要なため、子連れ不可とする館が多いです。お子さんを連れて参加したい場合は、「親子で楽しめるボランティア」と銘打った企画を探すか、面談時に相談を。

Q8. 利用者から本を勧められたり、借りた本の感想を聞かれたりしたら?

ボランティアは個人の感想で本を勧める立場にはありません。利用者からの相談には「司書がご案内します」と取り次ぐのが基本。ただし、世間話の延長で「最近何かおすすめは?」と聞かれた場合に、自分が読んだ本を一冊紹介する程度なら自然です。レファレンス(調べ物相談)には絶対に立ち入らないことが大切です。

Q9. やめたくなったら、どう伝えればいいですか?

担当司書に口頭・メール・電話のいずれかで率直に伝えるだけで大丈夫です。引き止められることはほとんどなく、「いつでも戻ってきてくださいね」と送り出してくれる館が大半。健康・家庭の事情・転居など、理由を詳しく説明する義務もありません。次の活動者への引き継ぎが必要な役割(イベント担当など)の場合のみ、1〜2か月の猶予をもって相談しましょう。

Q10. 図書館ボランティアの経験は、就職や履歴書に書けますか?

はい、立派な社会経験として履歴書に記載できます。特に図書館・出版・教育・福祉業界を志望する学生・若手社会人にとっては、面接で大きな話題になります。「○○図書館で書架整理ボランティアを2年継続」「読み聞かせを月2回担当」など、具体的な期間・役割・回数を書くと評価が伝わりやすくなります。

あわせて読みたい|次の一歩のヒント

参照元:文部科学省「社会教育調査(2021年度)」/文部科学省「子供の読書活動の推進に関する基本的な計画(第五次・2023年策定)」/公益社団法人 日本図書館協会 公開資料/公益社団法人 全国学校図書館協議会/全国移動図書館協議会/国立国会図書館 公開情報/各自治体図書館サイト(東京都立図書館・大阪府立中央図書館・横浜市立図書館 ほか)/図書館法(昭和25年法律第118号)/全国社会福祉協議会 ボランティア活動保険公開情報を参照(いずれも2026年4月時点。図書館数・貸出冊数・正規司書比率等は年度・集計時点により差があります)

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