てこの日記『春耕秋収 ー 其の七 ー 風誘う』

昼下がりの雲ふわりと浮く、少しはぐれた様子で。夏雲とも秋のそれとも違う、何か凛とした中で、ふわりと浮かぶそれは気ままにも寂しくともみえた。すでに、そんな空を眺めて夕刻の散歩を画策している。

先の散歩から数日と開けてない、そして、その折と数分と違わぬのに出足で宵闇に包まれている。季節の進むのが早く感じる。

風が冷たく吹く。心地よさを誘う風などではないのだが、初冬の少し痛く頬を打つ風は、弱い気持ちを叱咤するように思え嫌いでもない。とはいえ季節が更に進んで真冬ともなれば悠長なことも言っておれぬだろう。この時期のこの風特有の感じなのだと思うのだが、ふつうには寒さを告げるだけの物。季節の風に感傷する方が、少し微妙な気分でもあるのか。

遊歩道沿いは、やや穏やかだった。少しだけ風が遮られているよう。
そして、いつものように川岸に着く。気がつくと月が昇っている。望月よりもやや遅く、歩きだして、しばらくしてから道を照らす。ちょうど川に着いてから、河口に向かう辺りで昇って、ずっと沿うように。
未明に干潮になるようなので、今宵の川の流れは穏やか。そうでない様子を思い描いて出立するわけでないが、久しくごく普通に穏やかに流れる川を見たような気がする。そして朗月ともなれば、ことさらか。

そして河口にて普段休らうところではあるが、じっとしていると寒さが増す。月待ちなどしたのもそう遠くないはずなのに、風の冷たさを感じて、しばらくは遅くに登る月は拝めないななどとあらためて思う。
帰路にて川風は更に増したように思う。足早に川を後にした。川べりや公園を離れると、町並みで風が削がれるよう。ほんの少し当たる風も弱まり、逃げるようにと歩を進めた。

冷風が 渡る川面に 昇りたる
  さやけく照らす 立待の月

※ 少し時期に合うような歌みつけられなかったので、詠んでみました。
  (難しいですね。もう少し色々眺めて修行しないと・・・。)

favorite読んでくれた人へのメッセージ

部屋に戻ったら、暖房が効いているわけでないのに暖かい。
当たり前なんだけど・・・。
ほっとするひと時ではあるけど、夜間徘徊もやめられないのだろうなとも。
でも陽気がよくなるまでは、日中の余裕のある時に出かけるかも。思考は優柔不断です。

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