ちーの日記『推しを推す責任』
visibility295 edit2024.03.21
2020年の大晦日、地元の駅で、黒ずくめの服に蛍光グリーンの髪の女性が私を待っていた。
片道1時間以上800円弱の交通費をかけて、私に『劇場版鬼滅の刃無限列車編』を見せるために。
彼女とはSNSで『モルモット好き仲間』として知り合った。もう一人のモル好き仲間と共にしつこく鬼滅を勧めてきたが、私は『アニメとか興味ないし』とごねていた。だが、
「ちーさんの近くの映画館で一緒に観よう!」
まで言ってきたのだ。もう、折れた。
どうせ主人公がめちゃくちゃ強くて「水の呼吸」とかいうの繰り出して勝つんでしょ。と思ってた私は瞼が腫れて開かなくなるほど泣いた。「メイク直し必要だから持っておいで」と言われたが、直しようがなかった。すでに14回目(…)の鑑賞だという彼女もビジュアル系好きの濃いアイメイクが跡形もないほど落ちていた。
ジャンプの主人公が、敵を前に手を出すことすら出来ず泣き崩れるしかできない物語なんて。なんてこった。
私が連れてった居酒屋で、店員さんがソーシャルディスタンス(懐かしいですね)の為にあったアクリル板を外してくれるほど語り合った。
「あのシマシマの鬼また出てくる❓ 炭治郎やっつける❓」
と泣きじゃくったのを覚えている。まさに、よもやよもやだ。
翌日めでたく年が明けて、コミックスを買いに書店へ行ったが、当時は私みたいなのが沢山いて、書店の鬼滅の棚はスカスカ。どこへ行っても『入荷未定』の札。
しかし彼女は『推した責任』を果たしてくれた。
「アニメイトに来たら全巻揃ってる! ちーさん持ってない巻教えて! 送るから!」
とLINEが来た。
アフターフォローまでしてくれる。なんて出来たオタクだ。
そして全巻読み終わりどっぷりハマった頃に彼女から来た依頼。
「同人誌作るので原稿をお願いします💖」
彼女と再会したのは東京ビッグサイト🤣(出戻り同人の話はまた書くね)
このエピソードを先日鬼滅祭で初対面の方に話したら(本当に私は人見知りをしない)、
「その人はあなたの描く玄弥ちゃん(推し)が見たかったのよ」
と言われた。その言葉は私を後押しするなぁ。
ちなみにもう一人私に鬼滅を推していた人はその後呪術廻戦の五条先生に鞍替えしたよ…。ココファでコラボティッシュ見つけたので教えたら「こっち売ってない!」と言うので買って送ってやったよ。もちろん送料の方が高いよ。何やってんだ私。
さて、そう、コラボティッシュ。今日鬼滅のが発売なのです。夢に見ちゃった。本当に。まさかの厚さ1㎝しかなくしかも絵柄がランダムで、「風柱様のはどこ?!💦」と探してる間にどんどん売切れていくという夢を今朝見た。そんな事はなく普通のティッシュなんだけどさ、なんで風柱様一番下なのさ(五条先生も一番下で、ちょっと潰れてしまった)。キレイに持ち帰るのが今日の、目標(仕事は)。
ウチまで来る1時間以上の電車の中で彼女は何を思ってたんだろうな。私が沼るという確信か、沼らせてみせるという決意か。
しかし推し活は生活を変える。そこまでの覚悟を彼女は持っていたのだろうなと今思う。すげえ人だ✨
とらのあなで私が参加した彼女の本を見かけた。よかった。完売してた。ちょっと未熟で恥ずかしいけどハマりたての情熱を叩きつけたマンガが沢山の人に読んでもらえたのだ。これはこれで、責務を全うできたのかなと思うのだ。
今日よかったこと♪
昨日は来客に「疲れてます❓ 目が充血してますよ❓」と言われるほど全集中で原稿やったね。頑張った。一作は完全に発表できる。もう一作も、ファイル書き出しだけ。あと一作頑張ろうね。ネップリラリーのネタも浮かんだから参加したいものです。全身全霊目指してく上‼(嵐) 心を燃やせ🔥 たまには原点に立ち返るのもいいね。成功も失敗も全てが栄養。今日も頑張ろう。
読んでくれた人へのメッセージ
お読みくださり有難うございます。なぜこの事を書こうかと思ったのかと言うと、処分しようと思った古い財布から、当日のレシートが出てきたのでした。2020年12月31日。新しい扉を開いた日。彼女の誘いを断る事も出来たのですが、変わりたいという気持ちがあったのかなと今は思います。人生毎日が選択の連続、すべて分岐点。物語の始まりにはちょうどいい季節になったろう(オザケン様)。楽しい方へ進みたいですね。
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