銀ノ月の日記『鏡花水月#079〈Interlude〉』
edit2024.05.26
106
≪ベトナムに伝わる、とあるお話🌙≫
天の宮殿に住んでいた2人の輝く娘たち。
ある日、お父さんが姉の太陽を呼んで言いました。
「太陽よ。これからは夜明けとともに空高く昇りなさい」
太陽が地上を明るく照らしたので、田んぼには黄金色の稲が一面に広がりました。
妹の月は、姉の太陽が羨ましくてたまりません。
そんな妹を見てお父さんは言いました。
「月よ。人々が夜も稲を刈れるよう、太陽が沈んでから空へ昇りなさい」
月は喜んで飛び出し、太陽に負けないぐらいギラギラと夜の世界を照らしました。
しかし、人々は稲を刈るどころか暑くて仕事が出来ません。
そこでお母さんは、月を呼んでアドバイスをしました。
次の日、月がお母さんの言った通りに輝くと、喜んで稲刈りを始める人々。
それを見た月は初めて、人の役に立つ嬉しさを知りました。
月は今もお母さんの言葉を思い出しながら、柔らかな光を届けています。
『貴方のいいところは”明るさ”じゃない。”優しさ”よ』
今日できたこと♪
『心を楽にする秘訣は、弱みを曝け出すことである』
(/真言宗の開祖・空海)
※ログインするとこの日記をフォローして応援できます