いじめを見かけた時にしてほしい3つの行動。自分で立ち向かわなくても大丈夫だよ。

もし、クラスメイトがいじめられるのを見つけたら、どうしますか?

直接「いじめなんてダメ!」と立ち向かえたら、かっこいいかもしれません。
でも、ターゲットにされて、今度は自分がいじめられるようになってしまう可能性も。
だからといって、見て見ぬ振りをするのも苦しい……。

そんな方に向けて、「いじめを見かけた時にしてほしいこと」をご紹介します。

目次

いじめを見過ごしてしまう苦しさについて。2つの後悔

いじめを見過ごした過去

小学生の時、クラスに転校してきた男の子がいじめられたことがあります。

「男のクセにひょろいんだよ」「天パ、だっせー!」「このノロマ」
そんな悪口はまだいいほうで、持ち物を奪ったり、隠したり。幸いケガはなかったけれど、暴力を振るうような場面もあったように記憶しています。

わたしはいじめに加担したわけではないけれど、それとなくその男の子を避けていたし、先生や周りの人に相談することもしませんでした。
男の子が本気で嫌がっているのは明らかだったのに。

いつからかその男の子を学校で見かけなくなり、それから一度も会っていません。
後悔してももう遅いけれど、それでも、10年以上経った今でも時々思うのです。
「あの時わたしが声をかけていたら、何か違ったんじゃないのかな」

どうかあの子が、幸せになっていることを願います。

見過ごす後悔を知っていたのに

中学二年生の時、またいじめに遭遇することがありました。
標的だったのは、クラスメイトの女の子。
小学生の時と違って直接的な暴力はなく、陰口を言ったり、集団で無視したり、クラスの連絡をわざとしなかったり……。
より陰湿な形となっていました。

当時、わたしもいじめとは言わないまでもクラスで孤立気味だったので、授業でペアを組む時にはその子と組むことが多かったように記憶しています。

最初は助けようとしたけれど、結局直接いじめに抵抗することはできませんでした。
わたしができたのは、せいぜいいじめに加担しないことや、その子との関係を断たないこと。
先生に相談するとか、いじめをしてくるグループに立ち向かうとか、できることはあったはずのに、恐怖で動けなかったのです。

その後わたしは諸事情あって転校してしまい、その子とのつながりも無くなってしまいました。
わたしの他に仲良くしている人が二人いたからきっと孤独にはならなかったと思うけれど、「もう少しできることがあったんじゃないのか」と、今でも考え続けています。

いじめを見かけた時にしてほしい3つの行動

いじめを見つけたからといって、直接対抗するのは難しいと思います。
だいたいの場合、相手はグループを作っているし、自分一人がいじめられている子の味方になったところで、多勢に無勢はかわりません。

だから、いじめを見て見ぬ振りしたからといって、自分を責める必要はありません。
いじめを見かけたら、ぜひ以下のことをしてみてください。
きっと、助けになるはずです。

1.学校や親に知らせる

いじめというのは、なかなか周りから気づくことができません。
そのため、まずは信頼できる大人に相談してみてください。
学校の先生や、スクールカウンセラー、保護者の方……、誰でもかまいません。

自分が相談したと知られるのが怖ければ、匿名で投書箱に手紙を書いたり、外部のいじめ相談機関に相談するのもいいと思います。
たいていそういった場所には守秘義務があり、本人が望めば、決して個人情報が漏洩してしまうことはありません。

2.いじめ被害者とのつながりをもつ

いじめを受けて何よりつらいのは「孤独」です。
無視や陰口によってグループの中で孤立してしまうと、「自分はいじめられて当然の存在なんだ」「自分の味方なんて一人もいない」といった思考になってしまいます。
すると、他者への不信感が募り、助けが求められなくなるのはおろか、力になろうとしてくれる人の手も振り払ってしまうようになるのです。
家族や近しい人に攻撃的になってしまう人もいます。

だからこそ、いじめの被害を受けている人を「独りにしない(独りだと感じさせない)」ことが大切です。

LINEやSNS、手紙など、おもてには見えないコミュニケーション方法はたくさんあります。
「そこまで仲良くない子だから……」という場合でも、機会があれば話しかけてみてください。
ただ一言、「おはよう」と声をかけるだけでも、いじめを受けている身にとってはありがたいものなのです。

3.決していじめに加担しない

何よりも重要なのは、決していじめに加担しないことです。
正面切って「いじめなんてよくない!」と逆らう必要はありません。
しかし、直接的にいじめに関わってしまった瞬間、あなたも「いじめ加害者」になってしまいます。

集団無視をしている時に「加担しない」ことは難しいかもしれませんが、少なくとも暴力や陰口などには関わらないのが重要です。
いじめに加担しないこと自体が「私はいじめを許していませんよ」という意思表示にもなります。

いじめを見かけても、直接立ち向かわなくたっていい。

いじめに立ち向かうというのは、素晴らしいことです。
それは、直接被害を受けた人でも、その周りにいる人でも同じこと。

しかしそれと同時に、とても怖いことでもあります。

「次のターゲットはわたしかもしれない」
「もっとひどい目に遭わされるかもしれない」

たとえ目の前につらい思いをしている人がいたとしても、そう考えると足が竦んでしまうものです。

直接立ち向かわなくたっていいのです。
周りの人に相談するでもいいし、匿名でどこかに投書するでもいい。
誰かの力を借りていいのです。

もちろん、直接立ち向かう勇気がある人なら、それもいいでしょう。

大切なのは、いじめに加わらないこと。
それさえも、怖いし、勇気がいることだと思います。

でもそれが、いじめに遭っている人にとっては大きな力になるのです。

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