初回メッセージのチェックポイント

ここでは初回メッセージが相談マニュアルの基準を満たしているかどうかを測る具体的なチェックポイントをご紹介いたします。

初めて担当する相談者(=関係性ができていない相談者)への初回メッセージの基準として参考にしてください。

※チャット相談、掲示板相談どちらにおいても同じ基準です

初回メッセージのチェックポイント

※メンバー応募審査では、下記8項目のうち1つでも×がある場合はNGとしています
※相談者の要望が「初回返答から提案してほしい」の場合、4の項目は除外します

1. 「①挨拶」「②名乗り」「③相談へのお礼」があること

【〇】①②③すべてあり
【△】①②③いずれか抜けあり
【×】①②③すべてなし

2. 相談者の気持ちを受け止め、共感していること

【〇】悩みやネガティブ感情を拾い、受容・共感どちらの言葉も伝えている
【△】悩みやネガティブ感情を拾えているが、受容・共感どちらかしか伝えていない
【×】悩みやネガティブ感情を拾えていない、または、受容・共感どちらも伝えていない

受容・共感について
  • 受容:書いている内容を受け止める言葉
    • 例:オウム返し、「〇〇だったのですね」
  • 共感:相談者の気持ちを自分なりに感じた結果出てくる寄り添う言葉
    • 例:「それはつらかったですね。。。」

3. 相談者のつらい気持ちに沿わない言葉がないこと

【〇】つらい気持ちに沿わない言葉がない
【△】つらい気持ちに沿わない言葉はあるが傷つける可能性は低い
【×】つらい気持ちに沿わない言葉があり傷つける可能性がある

つらい気持ちに沿わない言葉の例
  • 未来やポジティブ面にフォーカスする言葉
    • NG例:「頑張っていて素晴らしいですね」
    • NG理由:相談者の今つらい気持ちが置き去りになってしまう
    • OK例:「これまで頑張ってきてつらかったですよね。。。」
  • 気持ちを理解したと断定する言葉
    • NG例:「あなたの気持ち分かります」
    • NG理由:何も知らないくせに何が分かるんだよと思われてしまう
    • OK例:「そんなことがあったら〇〇と感じてしまいそうですがどうでしょうか?」
  • 感情を否定・軽視する言葉
    • NG例:「そんなに気にしなくて大丈夫です」「みんなそうです」
    • NG理由:相談者の逃げ道をなくし、それ以上気持ちを話せなくしてしまう
    • OK例:「そんなことがあったらつらいですよね。。。」
  • 価値観を押し付ける言葉
    • NG例:「〇〇という考え方をすることが大切です」
    • NG理由:価値基準は人それぞれ異なるので、相談者の気持ちに反する可能性がある
    • OK例:「今はどうしたい気持ちが強いですか?」
  • 根拠のない推測を含む言葉
    • NG例:「〇〇(相談に書いていないこと)だと思っているのですね」
    • NG理由:気持ちを汲み取ることを怠り、持論を展開させてしまっている
    • OK例:「△△(相談に書いていること)について詳しく教えていただけますか?」
  • 受け止めない言葉
    • NG例:「まずは学校の先生に相談してみてほしいです」
    • NG理由:ココトモに相談した相談者からすると見放された印象になってしまう
    • OK例:「一緒にこれからどうしていくか考えていきましょうね」
  • 尋問調の質問
    • NG例:「なんで〇〇ができないのですか?」
    • NG理由:責められている印象を与えてしまう
    • OK例:「〇〇が難しかったとき、どんな心境だったか聞いても良いですか?」
  • コンセプトに反する言葉
    • NG例:あなた呼び「あなたの担当をさせていただきます」
    • NG例:対等性を損なう肩書き名乗り「カウンセラーの〇〇です」
    • NG例:代わりに解決する姿勢「私が助けます」
    • NG例:解決を最優先する姿勢「助言するためにまずは〇〇を教えてください」
  • その他、相手の心境にそぐわない言葉や表現
    • NG例:過度に明るい調子
    • NG例:(笑)、w、草、など
    • NG例:不適切な顔文字や絵文字

4. 解決や変化を促す言葉(質問を含む)がないこと

【〇】解決や変化を促す言葉や質問がない(一緒に対処を考えていこうとする気持ちを伝える程度であればOK)
【△】受け取り方によっては解決や変化を促されているように感じる言葉が1つでもある
【×】助言や提案が1つでもある、または、明確に解決や変化を促している言葉や質問が1つでもある

解決や変化を促す言葉の例
  • 助言全般
    • 例:「〇〇してみるのはどうでしょうか」
  • ポジティブに促す言葉全般
    • 例:「元気を出しましょう」「前向きを目指していきましょう」
  • 解決や変化に繋げるための質問
    • 例:「何ができたら自信を持てそうですか?」

5. 不適切な自己開示がないこと

【〇】自己開示がない、または、相談者の悩みに共感する範囲の自己開示のみがある
【×】相談者の悩みと関係ない自己開示や、相談者の話よりも自分の話が多くなるほどの自己開示がある

6. 「相談に沿った質問」「話を促す言葉」があること

【〇】後述する〇の質問がある
【△】後述する△の質問がある、または、もっと話を聞かせてほしいことが明確に伝わる言葉がある
【×】後述する〇△いずれかに当てはまる質問がない、かつ、もっと話を聞かせてほしいことが明確に伝わる言葉がない

〇の質問例
  • 書かれている悩みを具体的に拾い、相談者の気持ちを掘り下げる質問
    • 例:「〇〇についてどんなことを感じたか聞いても良いですか?」
△の質問例
  • 相談者の気持ちではなく状況や事柄を掘り下げる質問
    • 例:「それはいつのことでしょうか?」
  • 漠然とした質問
    • 例:「今一番つらいことはなんですか?」
  • 相談者と仲を深めるための日常的な質問
    • 例:「音楽が好きなんですね。最近はどんな曲を聴いていますか?」
  • その他、相談内容から逸脱しない質問

7. 回答全体として寄り添いがメインになっていること

【〇】相談者に寄り添う言葉が十分にあり、かつ、寄り添う目的以外の言葉がまったくない
【△】相談者に寄り添う言葉は十分にあるが、寄り添う目的以外の言葉もある(ただし回答全体としては寄り添いがメインだと判断できる)
【×】相談者に寄り添う言葉が十分とはいえない、または、寄り添う目的以外の言葉が大半を占めている

8. 分かりやすい文章であること

【〇】読みやすく、意図が正しく伝わる文章
【△】文法上の問題や冗長性がありやや読みづらい文章、または、意図は正しく伝わるが誤解や疑問が生まれる可能性のある文章
【×】意図が正しく伝わらない可能性の高い文章

分かりにくい文章例、読みにくい文章例
  • 同じことが繰り返し記述されている
  • 一文が長い(例:100文字以上)
  • 文章の構成が不明瞭(例:複数の内容が行ったり来たりする)
  • 文法上の問題(例:主語と述語の不一致)が多数ある
相談マニュアル参考文献
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