心の余白にて、心遊ばせ ✱1/13更新✱随時執筆中
visibility1,218 edit2025.12.10
私はあの場所に還りたいのだ。
私は声を失った。
無くしたのではない。
失ったのだ。
今でこそ思う。
それは序章でしか過ぎなかったのだ。
これは私の回顧録である。
《序章》
振り返ろう。
当時、私は所謂電話オペレーターなる仕事をしていた。
‘声’の仕事だ。
今思えば前兆はあったのだ。
では前兆とは如何に。
月に一度の割合で、言葉がつかえる。
始まりはそんなものだった。
月に一度というのは、女性の月のものの時期だ。
私は同期に問うた。
このようなものは有るのかと。
同期は答えた。
私もあるよ、と。
私は安堵した。
安堵してしまったのだ。
この時私は気づいていなかった。
言葉がつかえるより、大切な変化を。
それは何だと問われれば。
今にして思うと、これがメインなのだ。
ひとつの会話を終えると、私の身体は明らかに硬直しているのだ。
電話オペレーターという仕事は、生業上穏やかなお客様ばかりでは無い。
当たり前に怒鳴られ、罵倒されるものなのだ。
一つ伝えておこう。
これは私の物語。
全てにおいて、私が居た場所か外界か。二択しか無いのである。
この二択において、外界とは全く預かり知らぬとこと。誤解なきよう。
話を戻そう。
罵倒され、怒鳴られ続けると人はどうなるのか。
結論を言う。
私は発声障害になったのだ。
当時の私は齢28歳。
ある日のことである。
仕事を開始して間もなく、声が出せなくなったのである。
電話で繋がった矢先の事。
通話の先にはお客様。
さあ如何に。
人は思考するものだ。
未知なる体験をし、動揺しながらも、起きている事象を理解しようとした。
すると身体全体が異様に力んでいるのは直感でわかった。
異様な力みのその先。
更に向こうへ力を加えたのだ。
ここまで、ほんの一時。
コンマ数秒の出来事である。
どうにか声は出た。
「絞り出した」というのが正しいか。
多少のぎこちなさは伝わってしまったであろう。されど何とかその通話を終えたのだ。
さて、ここから発声障害との戦いが始まるのだが、一度整理をしよう。
発声障害とは何ぞや。
詳しく知っている者はどれ程いるだろうか。
《発声障害》
本コラムを読んでいただいている方なら、字面から朧気に伝わるであろう。
「発声」の「障害」
読んで字のごとくである。
これより先は、当時、私自身が調べまとめたものである。
あれから10年が経過した。
今現在の情報と異なる可能性がある旨、ご容赦を。
発声障害には3種類、存在する。
【心因性発声障害】
ドラマ等で、肉親の殺害現場を目撃し、一時的に話せなくなる、あれである。
基本的には突発的なストレスによるものだが、継続的にある程度のストレスがかかる場合も該当する。
【機能性発声障害】
声の出し方自体に問題があり、それがより強固になっていく内、上手く声が出せなくなるものである。
歌手が高音を上手く出せなくなることもあれば。
わたしのように電話オペレーター、看護師、医師、学校の先生等。声を使う職業の人に多く見られる。
どちらも、それまでの声の出し方の癖が繰り返すことで強固なものになり、現象として現れる。
【痙攣性発声障害】
これが一番やっかいなものである。
が、説明は容易い。
要は脳のバグである。
「声の出し方」
と聞いて、どのように想像するだろうか。
まずは息を吐く。
肺から器官を通って声帯に達する。
この際に声帯は出したい音、及び高さに合わせて声帯を開閉する。
これに限った事ではないが、身体の動きは脳からの信号により行われている。そこがバグるのだ。
結果どうなるか。
声帯が「固く締まりすぎる」または声帯が「締まりきらない」という現象が起きるのだ。
「締まりきらない」の一部は“ハスキーボイス”として親しまれる。
しかし、更に閉まらないとなると強い発生が出来ないのである。「あ」と発音したくても「は」と空気が抜けてしまうのだ。しかし、こちらについては痙攣性発声障害の中の比率に対し症例としては少ない。
大方「固く締まりすぎる」のである。
固く閉ざされた声帯からは、吐いた空気が通らないのだ。
喉は楽器である。
トランペットが息を吹き込まないと鳴らないように、声帯に空気が通過しなければ鳴らないのだ。
そして、発声障害全般に言えることだが。
その現象が顕著に現れるのは、「言葉の最初の1文字」である。
…続く
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