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30代 男性

社会的に死んだのです

閲覧数209 コメント数0 person退会したユーザー edit2024.02.21

 具体的に言うと意味が分からなくなるので抽象的に書きますが、先ずないものをあると言われたのがきっかけです。全くないわけではないのです。生きている限りそれを無くしては生活できないのであることはあるのです。しかし周りの人と比べてそれが私にあったわけではありませんし、人からそう言われるようになってからは私は身を守るため益々それをなくしていってたのです。なのにあると言う人が次から次に現れます。始めは学校内だけ噂だったのですが、それがどんどんほかの学校へと広がり、ついには通行途中のサラリーマンやOL、近所の主婦や老人からもそう言われるようになりました。彼らは攻撃的でしたので私は命の危険を感じて家に引き篭もるようになりました。

 それがなくては生活できません。それがあったからと言って騒ぎになるようなものでもありません。しかし私はないものをあると言われ続け大いに問題視にされ外出できないような状態になったのです。もう一度書きますが、それがあるからと言って問題になるようなことではありません。
 ないものをあると言われ続けました。引きこもる前に私にそう言ってきた人たちのしたことは間違っていました。間違っていましたし理不尽な言いがかりに違いないのですが、根拠らしいものも確かにあったのです。それがなくては生活できませんので、当然言いがかりをつける余地もあったのです。ですが引きこもってからはその余地はありません。全くの0。根拠が全くないのでそれがないという人もいますが、しかしそれがあると言う人は絶えませんでした。

 問題にならないことを問題にされ続け、それがないともあるとも言われ続けるうちに、私という存在が奇妙な空気を纏うようになったようなのです。オーラというのかなんというのか、私自身は惨めな引きこもりのおっさんに違いないのですが、しかし周りからはそう見えないようなのです。
 ある時、噂の真相を暴こうと不良っぽい若者がベランダ先の道路に集まっていました。五月蠅くしていたら私が出てこないと思ったようで静かに待ち伏せしていました。私がなにも知らず飲み物をとるため居間を通ると、どっと凄まじい騒ぎが湧き起こりました。腰を抜かす男が二人、他の仲間は走って逃げだします。ただ歩いていただけなのに……。

 私は街の有名人です。街に巣食う妖怪です。街から逃げ出しても噂が追ってきそうな予感しかしません。できるなら噂と関係ない人生を送りたいのですが希望が持てません。どうしたものか。
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