感情との向き合い方。~もう押し殺さなくていい~

貴方は、ご自身の感情とどのように向き合っていますか?

「私が我慢すれば丸く収まる」

「これ言ったら、嫌われちゃうかな…」

「感情的になることは、悪いことだ!」

こんな思い込み、皆様は抱えたことがあるでしょうか?

私はこれまでの人生において、物心がついてからはずっと感じてきました。

ここで簡単に、私のこれまでの感情の扱い方と、それにまつわるエピソードをご紹介したいと思います。

感情とは…

蓋をするもの・押し殺すもの・見て見ぬふりをするもの

なんと、こんな3箇条が私の根底にはあったのです(笑)

改めて言葉にすると、随分我慢してきたんだなと思います💦

でも当時の私にとっては、至極当たり前なことでした。

おおよそ小学校高学年から現在に至るまで約20年近く、こうした状態で生きてきました。

きっかけは本当に些細なことばかりですが、学生時代の出来事が社会人になった今でも根強く残っているのだから、相当強力です。

では、どんなエピソードから、こうした発想に至ったのかお話します。

潜在意識とは、思い込みの強さ・自分にとっての前提条件によって形成される

・小学生の頃、同級生が私の友達の陰口を言っていた為、自分は言われないようにとキャラを作り、自分を取り繕うようになった。

→前提条件:取り繕わなければ、陰口を言われる。ありのままではいられない。(…という思い込み)

・全く共感しないことにも、仲間外れにされないように、空気を読んで、周囲と同じリアクションをするようにしていた。

→前提条件:嫌われないように、周囲の反応をよく観察して、この場に求められる当たり障りのない発言をしなければいけない。(…という思い込み)

・感情的な母の愚痴を聞くのが、うんざりだった。でも反論したら余計に話が長くなると思い、ひたすら黙って聞いていた。

→前提条件:母の機嫌をとらなければならない。母に反論してはいけない。(…という思い込み)

・部活のコーチに怒られることが当たり前で、練習では心のシャッターをいつも閉めていた。部活を楽しいと思えなかった。

→前提条件:何も感じないようにすれば、怒られても悲しくならない。故に楽しいことも何もない。(…という思い込み)

いかがだったでしょうか。

どこにでもある、ありふれた出来事だと思います。

これらの出来事を乗り越える人と、トラウマになる人とでは、明確な違いがあると私は考えます。

それは、「出来事に対して沸き上がった感情を噛み締めているか、どうか」です。

不思議なもので、自分が実際に被害に遭ったわけではなくても、人間は他者の経験に自分を「投影」しちゃうので、脳がまるで自分が経験したかのように、出来事を認識してしまうのです。

そして、この投影。恐ろしいことに、あらゆる場面で登場します。自分の潜在意識が、家族・恋人・職場といった様々な人間関係において、同様の不和を生み出し、自分の中で未完の感情を現実に呼び寄せるのです…!

例えば、自己犠牲癖のある人は、モラハラ体質の上司や恋人を引き寄せたり、本音が言えない人は、仕事やデートで意見を求められても言えず、当たり障りのない態度で、逆に相手を苛々させたりねーって、これ全部過去の私です。笑

感情は噛み締めないと、手放せない。

これって、どういうことでしょうか?想像つきますか?

私の中には、噛み締めようとせず、押し殺し続けた感情たちが蓄積され、まるで心が便秘しているかのような状態でした。

今まで私が見て見ぬふりや、押し殺してきた感情は結局ずっと私の心の中に生き続けているのです。

人間は瞬発的に感じた感情を、なかったことには出来ません。

例えば、他人の言動で嫌な気持ちになった際に、嫌な気持ちがあった事実は消えません。

コンマ数秒の感情でも、自分の中に生まれたことは事実です。

それをどのように扱うか次第で、後々の自分の人生規模に関わる選択となります。

これまでの私のように、出来事自体は些細なものでも、その時に感じた感情の扱い方によっては、トラウマにもなってしまいます。

なかなか手放せない感情の1つに「執着」があります。

これは、頭ではわかっていても、腹落ちするまで感情を嚙み締めてあげなくては、手放すことは出来ません。

つまり、よく感情を味わい咀嚼すれば、執着は手放せるということです。

私は本当はどうしたかったのか?

過去のエピソードに共有していたことは、「私は自分の所属が脅かされるのが、怖かった」「私は相手を安心させたかった」という気持ちです。

この気持ちに気付いていたら、これまでの生き辛さは、今よりも軽減していたかもしれません。

家族や学校においての人間関係の不和、部活での立場。その中で、自分がここに居ても良いんだと思える確かな居場所が欲しかったこと。

これは「マズローの欲求5段階説」にもある様に、誰しも抱く欲求のうちの1つです。

そして、相手を安心させたかった気持ちは、他者貢献の欲求です。

こうした欲求を充足できず、満たされないままでいると、達成できなかった自分に対する自信の喪失や、欲求不満の状態(フラストレーション・渇望)になります。

喉が渇いたままでいると、脱水状態になりますよね。重篤だと命に関わります。これは、心も同じ状態なのです。

「私は、本当はどうしたい?」って、過去の私にもっと聞いてあげれば良かったと思っています。

そうでなければ、自分が何をしたいのか、そんなこともわからなくなるから。

これって、誰の人生を生きているんだろう?って思っちゃう位、悲しいことですよね……

感情=自分の子どもだったら、どう扱いますか?

「インナーチャイルド」という単語を耳にすることはありますか?

感情に潜む、幼少期の記憶や当時の感情のことを指します。

同時にインナーペアレントも、感情の中には存在します。

このインナーペアレントの存在が、インナーチャイルドの癒しの促進を妨げてしまっているのです。

関係性としては、下記の会話の様なイメージです。

親「今のままじゃダメ!もっと◯◯しなきゃ!」

子「そのままの私を認めてよ…」

皆さんなら、感情が我が子であれば、どのように扱いますか?

私は物心がついてからずっと、厳しい親としての関わりを、自分自身にしていたのだと気づきました。

厳しい=成長の恩恵もありますが、あまりに行き過ぎると、当然パンクします。

冒頭に書いた私の感情に対する3箇条、覚えていますでしょうか?

感情に蓋をして、押し殺して、見て見ぬふりをして…これじゃあ虐待ですよね。

セルフネグレクトは、もうやめようって、ここに来て気付けました。

どうか、「感情を愛してあげてください。」

何を感じたとしても、まずは肯定してあげてください。

それで、貴方はどうしたいの?って聞いてあげてください。

私は、ココトモで多くの方々との対話を通して、少しでも感情を縛り付けている紐が緩んだら良いなと思いながら、活動をしています。

是非このコラムを読んで、話してみたいと思えた方がいらっしゃいましたら、いつでもご連絡お待ちしております🎵

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コメント一覧

全3件
  1. schedule2025.02.04

    グリーシャ

    >尚美さん

    返信ありがとうございます。尚美さんの投稿にあった、’インナーペアレント’に関し、ちょうど今読んでいる本の中に、「スーパーエゴ」というアイディアが紹介されていました。

    スーパーエゴとは、「超自我」と訳されているとのことで、フロイトが用いていたというエピソードが取り上げられています。意味としては、「内面化された外の声」であるとか。(ハビエル・ガラルダ 著「自己愛とエゴイズム」(講談社現代新書),pp.97-)この本は、先日とある方より頂いたものであり、全体の約68.5%ほどは読みました。

    インナーペアレントと関連がありそうに思えたので、取り上げてみました。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。 Merci beaucoup.

  2. schedule2025.02.03

    尚美

    グリーシャさん、コメントありがとうございます!!

    「行動を起こす際、重みづけをするもの」という表現に触れたのは、初めてです!
    なるほどな…とてもしっくり来る感覚です。

    行動の前段階に生まれる要素として、感情との向き合い方を見つめ直したら、行動変容にも繋がっていくのかなと思います!

  3. schedule2025.02.03

    グリーシャ

    こんばんは。初めまして。

    インナーチャイルドって、懐かしい言葉ですね。ジョン・ブラッド・ショー著『インナーチャイルド』新里里春 訳(NHK出版)であれば、かなり前に読んだことがあります。この本を読んだ頃は現在のように、本の感想を書く習慣がなかったので、内容はあまり覚えていません。本も探さないと出てこなさそう。

    感情の定義って、難しくないですか。手許には、以前利用していた通信制大学の印刷教材で、『感情の心理学』というものまであります。とはいえ、この印刷教材の説明がよく分かりません。感情については、”何か行動を起こす際、重みづけをするもの”という、解剖学者である、養老孟子先生による定義の方が、なんとなく理解できるような。(養老孟子 著『考えるヒト』(ちくまプリマーブックス))

    長文失礼しました。明日の準備をしなくては。Merci bien, Madame.

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