雪コの日記『孤独死した父の亡骸(1/4)』

職場から帰ると母にLINEは見てないのかと半分困った気味で尋ねられた。

私は母以外とLINEはしていない。  
そんなの見るはずがないだろうと思いつつ何かただならぬ嫌な予感がした。

恐らく人が死んだのだ。
それもかなり近しい人で。

去年祖母が亡くなった。
祖父はまだ存命だ。

もしやおじいちゃんなのか?

立て続けに大切な人が亡くなるのはすごく嫌、
けれどおばあちゃんは一人寂しくておじいちゃんに会いたかったのかもしれない。

しかしその予想は半分外れていた。

どうやら死んだのは父の方だった。
浴室でひとり生き絶えたらしい。

父と私達は死ぬ2、3年ほど前まで一緒に暮らしていた。

あの人は唐突に行方をくらませる。

そんな事は過去に度々あった。
仕事が辛いから逃げたくなる。
それは生きるのが下手な私なら理解できる話だ。

でも今回はそんな些細な次元ではない話だったのだ。

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