「自己肯定感が低い」という悩み
edit2022.01.16
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自己紹介
みなさまはじめまして。「わしゅー」と申します。昨年12月下旬から、こちらで相談員を始めました。
ご相談にいらっしゃる方々は、深刻な悩みを抱えていらっしゃることもありますので、気が引き締まりますが、もともと、悩み相談を受けたりすることは好きだったので、楽しさも感じているところです。多くの皆様のお役に立てるよう、対応させていただきたいと思っております。
ブログはあまり書けないかもしれませんが、ご相談の中で出てくるキーワードなどを取りあげていきたいと思っております。今後とも、よろしくお願いいたします。
「自己肯定感」
「私は自己肯定感が低い」「自己肯定感を高めるには」
自己肯定感という言葉を、最近良く聞くようになりました。Google Trendsによると、2012年ごろから徐々に一般化した言葉のようです。
自己肯定感とは何なのか。Google Scholarで検索してみますと、トップに表示される、田島らによる東京学芸大学紀要↓↓では、
田島, 賢侍,奥住, and 秀之. “子どもの自尊感情・自己肯定感等についての定義及び尺度に関する文献検討: 肢体不自由児を対象とした予備的調査も含めて.” (2013).
自己肯定感とは「ありのままの自分を受け止め,自己の否定的な側面もふくめて,自分が自分であっても大丈夫という感覚である」
と定義されているとのことです。
自己の否定的な面を受けいれられる??
そうすると、自己肯定感が低い人は、ありのままの自分を受け止められておらず、自己肯定感を高めるためには、ありのままの自分を受け止めればいい、ということになります。
しかし、私などは、この自己肯定感の定義を読んで、「そんな簡単じゃないだろ!」などと思うわけですね。それはなぜかというと、
自己の否定的な面もふくめて受けいれる
ってことだからです。
これは、特に真面目な人には非常に難しい注文です。私自身の経験からも、そう思います。だって否定的な面、つまり、「駄目なもの」を受けいれるんですよ。そんな不真面目なこと、しちゃ駄目に決まっているでしょう?
極端な例を上げてみましょう。目の前に、自分の家に押し入った泥棒がいるとします。そこで、「泥棒さんにも事情があったね、許してあげるよ、あなたを受けいれるよ」などと、普通の人は言えないはずです。
自分を許さないことのほうがイージー
というわけで、自己の否定的な面というのは、受けいれない、言葉を変えると「許さない」ほうがイージーな選択です。
さきほど、泥棒の例を出しました。この泥棒は逃げてしまって、捕まえることができないとしましょう。そのとき、「あんな悪いやつは、絶対許さない!」と恨みつづけるほうが、その泥棒を許すよりも、精神的には遥かに簡単です。自分の否定的な面というのも、同じなんですね。
しかし、「絶対許さない!」ポジションをとりつづけても、自分の否定的な面が変化していくわけではありません。だから、イージーモードにいつづけても、いつまでも自己肯定感は高まっていかないことになります。
どこかでイージーモードを捨てて、「自己の否定的な面を許す」という、いうなればハードモードに入っていく必要がある。どうすればいいでしょうか。
許すということ
自分の否定的な面を許す(もしくは赦す)ということについて、キリスト教という宗教の考え方が、参考になります。
キリスト教には「原罪」、すなわち「人間は生まれながらにして罪をもっている」という、特徴的な思想があります。この原罪は、人間が自分で、自分の力で、赦すことはできない、ただ神様だけが赦すことができる、というのがキリスト教の考え方になります。
つまり、「そんな悪いものを許すことは、人間にはそもそもできない」と、始めから諦めてしまって、他のもの(キリスト教の場合は神様)を頼るわけです。
ちょっと脇道に逸れますが、『じゃあ神様に許してもらうために、人間は何をすればよいのか?』という質問に対して、「それはもちろん、教会に寄付をしたりして、善い行いをすることだ」と言った中世キリスト教会に対し、「違う!神様を信じるだけでよいのだ」と猛然と反論したのが、宗教改革で有名なマルティン=ルターという人です。
しかしいずれにしても、自己肯定感を高めたい人が、自分の悪い面を許してもらうために、教会に寄付をしたり、神様を信じたりするか、というと、一般的な日本人にとっては、それなりにハードルの高いことに思えます。他の方法はないのでしょうか。
友達との「ゆるい」関係から許しを得ていく
ここでようやくココトモの話につながりますが、ココトモは「友達として相談にのる」というコンセプトで運営されています。
自己肯定感を高めるためには、自分の否定的な面を許していく必要があるわけですが、これを「友達関係のなかで、ゆる~い感じで、許してもらっていく」というのは、私などは、けっこう現実的な方法じゃないかなぁ、と思うわけですね。
「てへぺろ」
こんな言葉が10年前くらいに流行りました(おじさんでごめんなさい)。こういう軽いノリで、自分のよくない面を、「ごめん!でも許して!」的な感じで許してもらえる、薄い関係を、広くつくっていく、というのが、いい感じになる方法かな、と思うわけですね。
ココトモは、その一翼を担える場だと思います。みなさんも、小さなことでも、相談してください。
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