心と体

『禅語』で馴染みのあるものとして“一期一会”があります。その意味は昨日のコラムのとおりですが、“一期一会”を代表とするように「言霊」には、人の『心(こころ)』に響くものが多く存在します。

その多くは『心(こころ)』に語りかけメンタルを浄化するものです。この浄化作用によってストレスを軽減・消去し、健全な『心(こころ)』を取り戻すのです。

 

『心(こころ)』を浄化するものは、なにも「言霊」だけとは限りません。音楽を代表とする“響き”や、香りといった“嗅覚”でも『心(こころ)』を浄化してくれます。“好きな音楽を聴く”“公園や自然の中で草木の香りを嗅ぐ”、その様なことでも『心(こころ)』は浄化されるでしょう。

 

 

さて、それでは本題に入りたいと思います。

『心と体』のバランスを取るためには、まず『心(こころ)』を自分の意のままにコントロールできなくてはなりません。先に記述したように、その方法は多種にわたって、また人によって異なります。まずは“自分にあった方法”を見つける必要があります。

ここでは、その方法を見つけるヒントとして「ひとつの考え方」を紹介してみたいと思います。

 

【「心の間」から生まれるもの】

何も考えず「ボーッ」とした状態。それを意識的に創りだすのは、たやすいことではないでしょう。“禅”の修行僧でさえ、それを会得することは難しいことです。

しかし、毎日を繰り返し送っていると、無意識のうちに「そのような状態」になっていることがあります。

 

空を見上げて「ああ、きれいな雲だな」とか、桜の木の下で「ああ、なんて良い香りなんだろう」と「ボーッ」としている時があります。そして“ふと”我に返り「あれ、今日は何を考えているのだろう。感じているのだろう。」と思ったりする。

 

どうか、こういう瞬間を、ぜひ大切にして頂きたいのです。

 

仕事や日常生活において“アイデア”を出そうとするとき、誰もが必死になって捻り出そうとします。でも、良い“アイデア”というものは、そうそう生まれてはこないものです。

「一瞬たりとも考えることをやめず、ひたすら考え続ける」

実は、この行為は良い“アイデア”を生み出すには逆効果なのです。

“アイデア”や“ひらめき”というものは、『心(こころ)』の“間(すきま)”にあります。

「思考と思考」の狭間に存在しているのです。

 

アインシュタインの有名な言葉で“天才とは、1%の才能と99%の努力である。”というものがあります。一般的には、この言葉の解釈は「99%の努力により発明は生まれる」と考えられています。しかし、実はそうではありません。この言葉の本当の意味は「1%の“種”がなければ、どんなに努力(99%の努力)をしても、発明は生まれない」というのが正しい解釈なのです。

 

『心(こころ)』を自分の意のままにコントロールする為に、その思考の狭間に『心(こころ)』を導くための、“何も考えない時間(1%の才能)”を大切にする。

“禅”において、「坐禅」や「立禅」は、その境地を得るための方法のひとつなのです。

 

 

では、『体(からだ)』は、どの様に“整える”ことが出来るのでしょう。

ここで、重要となるのは『心と体』の関係です。

『心と体』の関係は、例えるなら“鶏と卵”の関係といったところでしょうか。

 

『心(こころ)』がシンプルに研ぎ澄まされていれば、『体(からだ)』も自ら「すっと引き締まる」と“禅”では説かれています。

 

これは、“心と部屋”の関係でも同じことのようです。

『簡素』と『質素』という言葉があります。

『簡素』な生活こそが美しい。それこそが“禅”の精神だといわれています。

 

最近、良く耳にする言葉として「断捨離」というものがあります。

“無駄なものを捨てシンプルな部屋にすることで、心も体もリフレッシュする。”

そんなところでしょうか。

 

 

話しを元に戻しますが、

『簡素』というものは、“無駄なものを削ぎ落とす”ということです。本当に必要なものを見極め、それを大切にしていくことです。

それに対し『質素』とは、まったく別もの、まったく違うものです。

『質素』というものは、“価値の低いもので生活する”ということです。価値といっても、それは値段だけではなく、その物に対する「思いの深さ」も含まれます。

 

『心(こころ)』が先か、『体(からだ)』が先か・・・。

 

『心(こころ)』の“間(何も考えない時間)”を見いだすのか、『体(からだ)』の“ダイエット(『簡素』や『質素』)”を目指すのか。

★「気持ちはあっても、体が動いてくれない」

★「心が沈み、気力や意欲が湧きでない」

まさしく『心と体』のバランスが崩壊しているからこそ、病気の改善に結びつけることが出来ない。“心の病”“心の風邪”といわれる由縁でしょう。

 

 

ここには「答え」はありません。「説明書」もありません。

あるのは

『心(こころ)』とは?

『体(からだ)』とは?

そのことを“考えるためのキッカケ”しかありません。

なにをどう導き出すのか。その答えは“あなた自身の中にある”ことを忘れないで下さい。

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