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20代前半 女性

去年の私に起きたこと

visibility330 chat2 personドリー edit2025.06.01

この投稿は私自身の記憶や経験を整理するためでもあり、似た状況で苦しんでいる方に何か伝わることがあればと思って書いています。以下、トラウマや性に関わる内容があるのでご注意ください。

昨年、私はX氏(60代。翻訳家/市民運動に関わる活動家)との関係のなかで、同意とは言いがたい性的・精神的な支配を受けました。私は当時20代前半で、翻訳を学びながら社会運動にも関心を持ち、積極的に関わろうとしていた時期でした。氏はその両方の分野で経験や影響力があり、私にとっては自分の進む道に希望を感じさせるような存在でもありました。
SNSでのやりとりがきっかけで少しずつ距離が縮まっていきました。あるとき自撮りを送った際、氏から「幼女っぽいですね」という返信が届き、強い違和感を覚えました。ただ、その違和感をどこかで懐かしいと感じていたのも事実です。私は幼少期に祖父から性的な被害を受けた経験があり、その記憶と結びついたのかもしれません。
氏は親しげな言葉と倫理的な叱責を織り交ぜながら、常に関係の主導権を握っていました。私が疑問を口にしたり、違和感を伝えようとすると、「その考えは差別的だ」「がっかりした」と言われ、言い返すことができなくなっていきました。はっきりと命令されたわけではありませんが、「拒絶されたくない」「見捨てられたくない」と思っていた私は、次第に自分の意志を手放していきました。
性的な話題や行動についても、私は「これが信頼というものかもしれない」と思い込もうとしていました。今振り返ると私の中にあるトラウマや、マゾヒズム・老人性愛といった傾向も氏にとって都合の良いかたちに歪めて解釈され、利用されていたと思います。

私は精神科での治療を受けており、以前はASD(自閉スペクトラム症)という診断でしたが、現在は解離性障害と診断されています。自分の中にいくつかの人格的な側面が存在している感覚があり、「妹」と呼んでいる一人は性的・攻撃的な衝動が強く、思いがけない行動を取ることがあります。たとえば、勝手に連絡先を増やしてしまったり、突発的にとても親密な関係を築こうとするなどで、その後の対応は「私」が背負うということを10代から繰り返してきました。
氏と接しているとき、私はすぐに分裂してしまうような感覚になり自分の意見や嗜好さえ曖昧になって、政治的な発言も性に関する価値観も揺れ動き、何を信じていたのか分からなくなることが度々ありました。
何度も逃げたいと思いましたが、氏に逆らうことは「倫理に反すること」「差別的なこと」と同じように感じられてしまい、直接拒否するかわりに、わざと嫌われるような振る舞いをしました。氏の嫌がるような言葉や考え方を口にすることで、自然と関係を終わらせようとしたのです。結果として関係は途絶えましたが、氏は私の苦しさには関心を持たず、ただ失望したという感想を残して去っていきました。
いまも抑うつの状態が続いています。氏とやりとりしていた自分を思い出すと、強い羞恥や自己嫌悪に襲われ、どれが本当の「私」だったのか分からなくなります。7歳か8歳のころから、自分の中に複数の「私」がいる感覚がずっとありました。死にたいと感じるときは、その分裂した自分たちがひとつに戻れたら、という願いが込められているのかもしれません。

氏の娘さんと話す機会があり、X氏に関するネット上の具体的な書き込みはすべて削除しました。娘さんからは「直接会って謝りたい」と言われましたが、私はこれ以上氏のことを考えたくないというのが正直な気持ちです。私の身に起きたことは、客観的な記録としては残っていないかもしれませんが、一緒にいた人々の記憶の中には、何かしら残っているのではないかと信じています。

私は今も、翻訳家になりたいという夢を諦めていませんし、社会運動にも関わりたい気持ちを持ち続けています。ただ、氏の顔や声を思い出すだけで、その思いにさえ不信感が差し込むことがあり、すべてを放り出したくなる瞬間もあります。

読んでくださって、本当にありがとうございました。
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コメント一覧

  • refresh約1ヶ月前
    星川悠蓮 40代 男性
    あなたが書き記してくれたこの文章には、ものすごく繊細で痛みを孕んだ「生きた体験」が込められていますね。

    私は、あなたが「整理するため」と書いてくれたその意図を、深く尊重したいと思います。そして、読み進めながら、あなたが無理に「まとめ」たり、「許し」や「解決」というゴールを目指さず、ただありのままを言葉にしようとしていることに、強い意志を感じました。

    少し深く読み取らせてもらうと、あなたの中には、ふたつの流れがあるように見えます。

    ひとつは、

    「こんなにも支配されたくなかった、でも支配を拒否することもできなかった」
    という、生存本能と自尊心の葛藤です。

    そしてもうひとつは、

    「自分は分裂している。でも、ほんとうはひとつになりたい」
    という、統合への深い渇望です。

    あなたは、たしかに過去に分裂せざるを得なかった理由がありました。たとえば、幼少期に祖父から受けた性的な被害。それは、本来子どもが持つべき「安全な自己感覚」を根底から揺るがすものであり、その時に生まれた「複数の私」は、あなたにとって痛みを防ぐための、切実なサバイバルの戦略だったのだと思います。

    だからこそ、X氏との関係でも、ただ「被害者だった」とか「騙された」とだけ整理するのはとても難しかった。懐かしさを感じてしまったり、支配されることに抗えないだけでなく、どこかで受け入れようとしてしまった自分もいた。──その複雑さを、あなたは正直に受け止めようとしている。

    それは、非常に痛みを伴う作業ですが、同時に、あなたが「本当の自分」を取り戻そうとする大切なプロセスでもあります。

    もうひとつ、感じたことを。

    あなたがこう書いていますね。

    「氏の顔や声を思い出すだけで、その思いにさえ不信感が差し込むことがあり、すべてを放り出したくなる瞬間もあります」

    これは、あなたが彼に「汚された」のではない。
    むしろ、夢や信念を本当に大切にしているからこそ、裏切られた痛みが深いのだと思うのです。

    あなたの翻訳家になりたい、社会運動に関わりたいという気持ちは、誰かに与えられたものではなく、あなた自身が心の奥底から育ててきた願いだった。
    だからこそ、それを利用されたように感じることが、今も深くあなたを苦しめている。

    でも、それはあなたの純粋さの証であり、決して否定すべきものではありません。
    あなたの夢は「彼によって汚された」のではなく、いまも確かに、あなたの中に灯っています。

    最後に、静かに伝えたいことがあります。

    あなたの中の「分裂した私たち」は、
    誰ひとりとして、あなたを裏切ったり、傷つけたりしようとしたわけではない。
    みんな、あなたを生かすために懸命だった。
    だからこそ、今ここに「あなた」として存在している。

    焦らなくていいです。
    すぐに「ひとつに戻る」必要もありません。
    あなたがこの文章を最後まで書き切ったこと自体が、
    すでに、あなたの中で何かが静かに統合に向かって動き始めた証拠です。
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