不登校の体験談インタビュー『雪灯』

ココトモメンバーインタビュー企画!
今回は「雪灯」さんに不登校の体験談を聞いてみました。

まずは自己紹介をお願いします

雪灯(ゆきひ)と言います。ココトモでは高校3年のときから5年近く、細々と活動させて頂いております。また、関連サービス「candle」にて、ブログを書いたり不登校関連の相談にのったりする活動をしております。

今回は不登校の体験談ということで、何度か「candle」のブログにも書かせて頂いていますが、改めて自分の振り返りも兼ねてお話しさせて頂きたいと思います(´˘`*)

不登校になったきっかけを教えてください

私は高校時代、詳しくいうと高校1年の2学期と高校2年の2学期を不登校として過ごしました。

きっかけははっきりこれだと言えるものはありません。私にもはっきりとはわからないのです。ただ、クラス関係や勉強面、先生との関係性、自分自身の持つ過去のことなど、いろんなことが重なった結果なのかなと思っています。

高校は地元でも有名な進学校で、今まで義務教育期間では勉強面で不自由したことのない私には大きな挫折経験になりました。授業にすらなかなかついていけなかった。受験生として勉強内容が1・2年生の復習メインになってくる3年生まで、ずっと赤点を取っていました。それくらい学校の勉強についていけなかったのです。

勉強面が厳しい学校でしたから、クラスも当然どこかピリピリした空気感がありました。1年の時はほぼ完全に孤立していて、勉強面に関連して先生ともあまり関係性が良くなかった以上、私にはどこにも居場所がありませんでした。

 

2年生で再度学校に行けなくなった時も、似たような形だったと思います。ただ、1年生の時と比べて友達がいてくれたことで前年よりも不安感は減っていたかもしれません。

不登校の時期はどんな風に過ごしていましたか?

不登校として過ごしていた時は、特に予定がない時は外に出ようとしませんでした。田舎で些細なことでもすぐに噂になりやすい地域であることに加え、徒歩圏内に祖父母や伯父一家の住む家があることもあり、知り合いの人目につくことが本当に嫌だったのです。

ほかのきょうだいとも両親とも顔を合わせたくなくて、自室のベッドで布団をかぶって、スマホをいじるか寝るかの生活を繰り返していました。家族みんなが揃う晩御飯には顔を出していたけれど、学校の話を振られたらと思うと不安もありました。

 

塾やピアノ、通院先の病院には通えていました。特にピアノは、私にとって気分転換になっていました。ピアノの先生ともいろいろな話をして過ごせるこの時間が、私はとても好きでした。

不登校にたいして家族や友人はどんな反応でしたか?

私の場合は、家族よりも友人の方が理解がありました。というのも、友人の方がより正しく、私の気持ちが追い込まれているさまを理解していたのだと思います。

もちろん、誰が悪いとかそういうことはなくて。ただ、私は好んで両親に相談ができるタイプではなかったし、両親も真面目な考えをもつ人だから、そこで齟齬が生まれたのだろうと思います。

きょうだいには徹底して隠し通していました。姉のプライドとして、いつまでもちゃんと姉でいたかった。だけど、その気持ちが私を追い詰めたのもまた事実なのです。

友人には何度も何度も助けられました。それこそ、不登校といっても週に何度かは学校に通っていた私は、その過程で何度も死のうとしていたからです。それを引き留めて、生きていて欲しいのだと言い続けてくれた親友たちには感謝しかありません。私はその言葉に今も生かされています。

不登校の時期に救われたことや転機となった出来事があれば教えてください

先述した通り、私は不登校といいつつ週に何度かは学校に通って授業に出席していました。単位の関係もあったのと、両親の圧が怖かったためです。法的にいえば不登校の分類に入ることになります。

その中でどうして高校に通い続けられたのかと言われれば、私は迷いなく部活の存在を挙げるでしょう。

私は高校時代、文芸部に所属していました。ココトモやcandleで使っているこの「雪灯」というペンネームで、たくさん小説を書いていました。学校に行かない日にパソコンで小説の原稿を書くことに夢中になるくらい、それくらい文章を書くことが好きだったことももちろんですが、それ以上に文芸部が私自身の居場所になっていたのです。

文芸部の同級生は自分も入れて3人で、後輩も3人だから合計6人の小さな部活でした。だけど、このメンバーの個性がまた本当に強いこと。その場にいるだけでとても楽しかったし、何より私が不登校であることを誰も気にしなかった分、本当に居心地が良かったのです。週に1度、木曜日の放課後のその時間が、思い出すほどその時間に戻りたくなるくらい、私にとって大好きな時間でした。

今、不登校で悩んでいる人へ

まずは、今生きていて、ここで私の記事を読んでくれて本当にありがとうございます。ここで出会えたことが私はとても嬉しいし、この出会いがあなたにとっても意味のあるものになればこれほど嬉しいものはありません。

不登校で苦しんでいる方も、不登校で悩む人が周りにいる方も、どうか不登校を悲観的に見ないでください。学校に行くことだけが全てではないし、不登校だった経験もプラスになることだってあります。全てを諦めるのではなくて、できることから少しずつやってみるといいのかなと思います。そして、自分の感情や気持ちもどうか大切にしてあげてください。

 

またどこかで、みなさんのお話をきかせていただけることを楽しみにしています(´˘`*)

――インタビューは以上です。
貴重なお話を聴かせていただき、ありがとうございました。

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