大切なものを大切にできない時、どうしたらいい?
visibility12,138 edit2017.12.15
大切な誰かを傷つけてしまった。
大切ななにかを壊してしまった。
生きていれば、誰しもそんな場面があるでしょう。
きっとその時には、憎しみや、混乱、怒り、悲しみ、どろどろとした感情が交ざり合って、つらくて、しんどくて、どうしたらいいか分からなくていっぱいいっぱいになってしまっていると思います。
でも、その次の瞬間には、
「どうしてあんなに大切な人を傷つけてしまったんだろう」
「どうしてもっと大切にしてあげられなかったんだろう」
なんて、罪悪感や申し訳なさ、自己嫌悪で埋め尽くされてしまうことでしょう。
生きていると、大切な誰かを傷つけてしまったり、大切なものを壊してしまったり、大切ななにかを捨てなければならない場面に遭遇することがあります。
そんな、大切なものを大切にできなかった時、わたしたちはどうしたらいいのでしょうか。
大切なものを、大切にできない時もある。
まずひとつ心に留めておきたいのは、「大切にしたいと思う」ことと「大切にする」ことは違うということです。
仮に大切なものを傷つけてしまったとしても、それが自分の100%の感情とは思わなくていいんです。
愛情というものは、無限に湧いてくるものではありません。
自己犠牲をしてまで愛情を誰かに与えていては、きっといつか枯渇してしまいます。
自己犠牲をしていなくとも、何かつらいことがあったり、メンタル的にしんどい時期が続いていたり、十分な休息をとれていなかったりした時には、自分の中の愛情、つまり「なにかを大切にするためのエネルギー」が少なくなってしまうものなのです。
なにかを大切にするには、それ相応のエネルギーが必要ということなのですね。
その分のエネルギーが足りなくなれば、当然大切にすることもできなくなります。
それは決して、「相手のことが大切ではなくなった」「好きではなくなった」「嫌いになった」ということではないのです。
大切なものを大切にできない時があっても、「大切なものを傷つけるなんて最低だ」と自己嫌悪に陥ったり、自分の人間性を疑ったりする必要はありません。
あくまで「大切にしたい」であって、「大切にしなければいけない」ではない、ということ。
人を傷つけるのは、いけないことです。
でも、人に対して「ひどい」とか「最低」とか「信じられない」とかいう想いを持ったとしても、それは否定しなくていいのです。
むしろ、自分が傷ついた時や、自分の大切なものが侵されようとした時には、「嫌だ!」という感情があるからこそ自分の身を守ることができます。
世の中には、いろいろな人がいます。
あなたと合う人もいれば、あなたと合わない人もいます。
誰とでも合う人がいないように、誰とも合わない人もいないのです。
家族や、職場の人間関係、特定のグループなど、「大切にしなければいけない」と考える間柄もあるかもしれません。
でも、家族のことを嫌っても、職場の人とのプライベートな付き合いを避けても、合わないと思ったグループから離れてもいいんです。
あなたが大切にできなくても、その人はきっと他の誰かから大切にしてもらえるし、「人」でなくても、「もの」も同じこと。
あなたが大切にできないものも、きっと他の誰かが大切にしてくれます。
あなたが「大切にしたい」と思うものを、大切にしてください。
ぜんぶが大切なら、それもあり。
例えば、大切な誰かと大切な誰かが喧嘩したら。
例えば、大切ななにかを捨てなければいけないとしたら。
例えば、自分の大切なものを大切にすることで、大切な誰かが傷ついてしまうとしたら。
そんな場面を、わたしは何度も経験してきました。
その度に、「どれを捨てるのが一番ダメージが少ないのか」ばかりを考えてきました。
でも、結局は、大切なものを犠牲にしなくてはいけないのだから、ダメージなんて受けないわけがないんです。
だから最近は、こう考えています。
大切にしたいものは、全部大切にしていこう。
大切なものを捨てないで済むように。
大切な誰かを傷つけないで済むように。
大切なものを全部ひっくるめて愛せるまで、成長してやろう。
大切なものを全部抱えて、生きていこう。
それはきっと、つらく険しい道で、どれだけ工夫しても傷つけてしまう場面はあると思います。
その度にきっとわたしはまた「なんで大切にできないのか……」と思い悩むのでしょう。
でもそれも、きっとひとつの人生のありかたとしてはありなのだと思います。
大切なものを大切にできなくても、責める必要はありません。
でも、大切なものを無理に諦める必要もないんです。きっと。
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