「あの頃」の自分はバカでだめだったのか?冷静に分析して思うこと

私は大学院時代に深く悩み苦しんだ経験があります。苦しんだ経験と、自分が乗り越えられた理由をお話できたらと思い、コラムを初投稿させていただきます。

  1. 大学院に入学した経緯
    私は優等生キャラで、学業は小さい頃から一生懸命取り組んでおりました。部活も小中高バスケットボール部に所属し、文武両道で頑張っていました。しかしながら、目標としていた大学に入ることができず悔しい思いをしました。そこで、大学院から有名な難関国公立大学を外部受験し、見事合格。レベルの高い人達に揉まれながら成長できると思い、大学院入学前はわくわくしておりました。
  2. 目標だった大学院への進学だったのに、具体的に何が自分を苦しめたのか。
    私は大学院に入ってからの2年間、人生で一番苦しみました。毎週の研究の進捗報告時では毎回涙を流しながら参加したり、研究発表の直前に偏頭痛が酷くなり起き上がれなくなってしまったり…。具体的にどんな状況が自分を苦しめていったのか、以下に書きました。

    1. 研究室は一言で言えば実力主義・能力主義であり、私は教授や先輩から指摘をたくさん受けた。また「自分で考えてやる」といった指導方針で、何も分からない状態で入った私は結果を出すのに時間がかかった。対して周りの優秀な学生は効率的に結果を出し教授から褒められ、私は周りと比較して「なんて自分はバカなんだろう」と自分を責めた。
    2. 実力主義の研究室だったため、面倒くさい研究室の運営はみんなが放置。自分がほとんど背負い込んだ。
    3. 同時期に就職活動をしていた。研究で完全に自信を失くしている中だったこともあり、面接ではうまく話すことができず必ず落ちてしまった。中々内定がもらえず、親には「ここまでお金を出して大学院まで入れたのに実力がない」と怒鳴られた。

      研究でも、就活でも、「自分はどんなにだめか」を突きつけられました。元々努力はできる性格だったため、自分はだめだ、と思うたびにできる限りは頑張ったつもりでいました。研究では、研究室の中でも大体1番遅くまで残り実験していましたし、就活は、研究の合間を縫って説明会に参加したり、面接を受けたり…。研究と就活のどちらかをやっているという毎日でした。私は幸い、信頼できる人に悩みを打ち明けることで気持ちを少しは落ち着かせることができ、休学までには追い込まれませんでした。それでも、「死にたい」と考えることも増え、自殺の方法を調べていると何か落ち着く。。。という気分になったのを覚えております。

  3. 研究、就活という「ストレス要因」から離れることができた
     就活は、なんとか最後の力を振り絞り、大学院2年の9月にある会社から内定をもらい、親がしぶしぶ納得する形で終えることができました。就活が終わった瞬間心がだいぶ軽くなりましたが、その後研究は半年ほど続きました。研究に集中できる状況になってもうまくは行かず、修士論文提出3日前に、教授に「全体を通して全然意味分かんないんだけど…も~~何書いてくれているの??」と言われてしまいました。徹夜続きだったこともあり、その日は涙が止まらず、書き直さなければいけない修士論文をそっちのけで、大学構内を泣きながら放浪したことは覚えております。修士論文発表の日も質問にうまく答えられず、発表が終わった瞬間、教授の前で号泣。これが大学院生活の最後の日となりました…笑
    すべてが終わり、社会人になるまでの春休みの間は、全力で遊びました。今まで遊んでこれなかった分を巻き返すように、旅行やバイトを楽しみました。一方で、大学院時代を少し振り返ることもしました。「私は本当にバカだったのか、だめだったのか…?」嫌だった環境から抜け出すと、視野が広くなり、冷静に考えることができるようになりました。
  4. 「あの頃」を冷静に分析すると、自分はだめではないと分かった
    私が今、つらい状況から抜け出すために必要だったこと分析すると、以下の2点ではないかと思います。

    1. 嫌な環境から全力で離れる
      私は研究室から離れた瞬間、気分と体調が本当に良くなりました。つまり私にとっては環境が劣悪だった、という可能性があります。私以外にも、同期は5人中3人は研究室に来ることができず、残り2人の同期も発表後に涙したり、体調をよく崩したりしておりました。今思えば、教授は能力主義でありかつ人格否定といった部分が少しあったような気がします。私は最初の方に「できない人」とレッテルを貼られてしまったため、教授に研究の進捗報告する際、内容を見る前から「そんなこと聞いてないでどんどん実験したら?」と言われてしまいました。故に、教授とはかなり神経使ってやり取りをしていた気がします。どちらかというと周りの反応を気にしてしまう私には、到底合わない環境でした。研究室を途中で辞め就職したり、研究室を変えるという選択肢をとっても良かったのかな?と思います。
    2. 肩書きや周りを気にせず、自分の内面と向き合う
      私は、幼い頃から学業に全力で取り組んでおりました。高校受験に成功した経験から「頑張れば報われる」という考えがありました。両親は圧倒的な学歴主義であり、よく褒めてくれました。でも、大学院ではそれが通用しなかったです。頑張っても頑張っても、周りの人には追いつけない。そして教授は頑張っているか頑張っていないかは全然見ておらず、実験結果だけで対応を判断しました。私はこのような世界に入って感じたことや、3冊のある自己啓発本との出会いにより、「肩書き」「周りの能力や実力」と比較せず、内面と向き合うことの重要性に気がついたのです。

      自分が育った環境、幼い頃の体験から、自分の考え方や価値観が形成されると思います。特に日本人は、規律を守ることが重要だと教えられ、個々人が「自分という人間は何が好きか?得意か?嫌なことは何か?」と向き合う時間はほとんど無いように思います。「自分がどういう人間か」がわかってくると、自分が「だめ」なのではなく、自分が「人とは違うだけ」ということに気づき、自分の魅力にも気づくように思います。

  5. カウンセラーになりたい
    私現在、メーカーの研究開発職として働いております。毎日決まった時間に帰れる嬉しさ、お給料をいただける嬉しさ、仕事を通して成長を感じる嬉しさを感じながら、前向きに楽しく働けております。一方で、いずれ「カウンセラー」として苦しんでいる人の役に立ちたいと思うようになりました。今自分が幸せだからこそ、「限りなく小さい希望の光」でも良いから、少しでも誰かに与えたい。そんなふうに毎日思っております。ココトモの相談員を始めた理由でもあります。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ココトモメンバーたちと交流しよう♪

ココトモメンバーたちと交流するための『メンバーのお部屋』掲示板ができました。気になるメンバーと気軽にお話することができます。ぜひ色んなメンバーのお部屋に遊びに行ってみてください♪

メンバーのお部屋はこちら

コメント一覧

まだコメントがありません。

コメントを投稿する

コメントを投稿するにはログインしてください。

keyboard_arrow_up