実存ダイアリー1ページ目
edit2024.04.14 126
「君と出会えた奇跡が
この胸に溢れてる」
「悲しい話は消えないけれど
もっと輝く明日!!」
「二人歩いてる道はなくても
どんなに深く霧に包まれても
君を見つめてる」
「忘れかけた本当は忘れたくない
君の名をなぞる」
「二度と戻らないこの時を焼き付ける」
スピッツの魅力は、よくわからないところにあると思う。
一人称が「俺」の詩なのに、「本当はちょっと触りたい」と言ったりする。
「神様の影を恐れて」いるのに、「隠したナイフ」が「似合わない僕」を、「おどけた歌でなぐさめた」とある。歌ってるのは誰で、何をしたんだろう。
「大きな力で空に浮かべたら」なんと、「宇宙の風に乗る」のはどういうことだろう。宇宙は真空なので、風邪があるわけがない。
スピッツの歌は、よくわからない。
では、だれがよくわからないのだろう?
それは、紛れもなく、リスナーしかいない。
スピッツの歌を聴く
↓
感じる
↓
よくわかんないと思う
これは、まさに実存行為と言える。
英語で言う、being、doing(何をするのか)ではなく、being(存在すること)を、スピッツの曲を聴いて感じる。
スピッツの曲がわからないのは、スピッツの曲を聴いたという経験がないとそう感じることができない。
広く言えば、生きているから我々は苦しみ、絶望し、途方に暮れる。
しかし、生きているから、楽しいと感じることができるし、120円で買える缶コーヒーの温もりを感じることができる。
我々は、実存という大地の上に在る。
五体満足で不自由がないのに、
「私には、両手足がありません」
と言う人はいないと思う。なぜなら、存在しているのを自分が理解していて、誰かも理解しているから。
従って、実存していること自体の、一切を否定は誰にもできない。
希死念慮も、絶望も、あらゆるネガティブ、ポジティブは、実存しているから感じられるから、感じていることを感じられているなら、確実に実存しているということになる。
スピッツは、こんなことを僕に告げた。
「ここまで生きてきてくれて、
そして僕らの音楽に出会ってくれて
ありがとう」
スピッツに通ずるものは、「実存」だと思った時、とある厨二病がこんなことを言っていたなあ。
一緒に生きていくこと
一緒に黙っていることは素敵だ。
もっと素敵なのは、一緒に笑っていることだ。
二人以上で、一緒にいて、同じ体験をし、
共に感動し、泣き笑いしながら同じ時間を
共に生きていくのは、
とても素晴らしいことだ
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