うつ病の恋愛事情

―――☆うつ病でも恋愛できるか?☆―――

あなたは、気になる人や好きな人ができたとき、『うつ病だから・・・』と諦めてしまっていませんか。または、彼氏や彼女が「うつ病」になってしまった。付き合うことになった人が「うつ病」だったなど、好きな相手が「うつ病」だった場合もありますよね。

このような時、これから互いに『どんな付き合い方をしていくことが正解なのか』、悩んでしまうのは当たり前のことだと思います。

好きな人だからこそ、「うつ病」である自分と付き合うことで、『相手に嫌な思いをさせてしまうかもしれない』『自分では「うつ病」の相手を幸せにすることができないかもしれない』というように、好きだからこそ悩んでしまうこともあるわけです。

しかし、二人が『恋愛』をするうえで一番大切なのは「うつ病」というコンディションではありません。「うつ病」であることが『恋愛の悩み』となっているならば、まず「うつ病だから」ということを抜きにして考えることが必要なのです。

 

例えば、「うつ病」を発症している、彼氏や彼女がもし「うつ病」ではなかったら、皆さんはその人のことを嫌いになるでしょうか。彼氏や彼女が「うつ病」でなかったら、二人の付き合い方は変わるかもしれません。しかし、その人自身を好きになったり嫌いになったりする理由に「うつ病」は関係ないのです。その人自身を好きになったのであれば、「うつ病」であるかないかで悩む必要はないのです。

とは言っても、「うつ病」の人と長く付き合うためには、『「うつ病」という病気を理解すること』『「うつ病患者の感情」の起伏にいちいち左右されないこと』など、「うつ病」について、よく知った上で、その人に依存しすぎないことが重要になってきます。

反対に「うつ病」を発症している人も依存傾向が見られる場合があるため、状態がひどい場合は恋愛依存症やセックス依存症に陥ってしまうことも少なくありません。

 

『恋愛』のかたちは、人それぞれ異なりますが、依存傾向が強いような場合は「うつ病」の治療をしっかり受けることがまず大切です。『相手に依存する恋愛』では、互いに救われませんから、原因と考えられる「うつ状態を改善」し、依存傾向のある相手とは距離を置くようにすることが賢明でしょう。

特に依存傾向が強くなるタイプとしては、『いつも誰か好きな人がいないとダメ』『恋人がいないと不安で仕方なくなる』『恋愛をすることで精神の安定を求める』といったタイプの人です。

「うつ病」でも『恋愛』をすることはできますが、こうした依存傾向がある場合は、かえって『恋愛』によって「うつ状態を悪化」させてしまうことがあるため、注意してください。失恋した場合なども気をつける必要があります。また、「うつ病」の私達は、『恋愛』や『恋人』が自分を救ってくれると考えるのではなく、『恋愛』をすることで互いを高めていくことを考えていかなければなりません。

「うつ状態に陥っている」と考えることは、非常に難しいものですが、「うつ病」の彼氏や彼女がいる方は、こういう時こそ力になってあげましょう。

 

決して互いに依存し合うのではなく、いい距離感を保ちながら互いに助け合える関係性を目指してみてください。

 

 

―――☆うつ病の恋と顛末☆―――

「うつ病患者の男性」の場合は、自分に自信が持てず、彼女がいても別れてしまったり、彼女が欲しくても実行にうつすことが出来るのはまれです。それに比べ、「うつ病患者の女性」の場合は、「うつ病」の状態が少し上向きになると、『苦しさを誰かにわかってもらいたい』『自分をわかってくれる人が欲しい』など、男女区別なく話を聞いてもらえる人にすがり、話をきかされた男性は、『自分が守りたい。俺が治してやる!』と、弱々しい「うつ病患者の女性」を好きになることが見られます。

「うつ病」になる前から、つきあっていた場合は、上向きの時は『支えてもらうことに安堵を覚え』ますが、下向きの時は『自分の苦しみでいっぱいで、恋人の気持ちに答えないといけない』と思うことがしんどくなり、別れを切り出すケースがよくみられるようです。

 

 

―――☆恋愛でうつ病はよくなるのか?☆―――

「うつ病患者の女性」が、発病してから付き合いだし、結婚に発展した例は確かにあります。しかし、その例のうち9割が数年以内に離婚してしまったというデータがあるようです。離婚の理由は、やはり「うつ病患者の女性」の方から、自分に余裕がないのに、結婚は続けられないと訴えての破局です。しかし、例外(1割)もあります。それは、結婚をしてすぐに子を産んだ女性が、10年以上、今も「うつ病」の起伏を抱えながら、離婚せずに続いています。

ある恋愛を例にとると、彼女は病気を理由に3度プロポーズを断りましたが、彼は4度目のプロポーズをして彼女と結婚しました。ご主人は本当の意味で奥さんを全部受け入れているように見えます。

結婚後、『彼女が自殺企図したとき』も『「うつ病」になって寝込むとき』も彼女に対し、『心配だ』とか『子供をどうするんだ?』などと問い詰めることは一切なく、彼女を実家へ帰して父子家庭状態を受け入れ『早く治してこい』とさえ言わず、何も要求しません。彼女はつらくなると、ご主人とさえ連絡を絶ってしまいますが、その場合、子供から心配の連絡はあっても、夫から連絡をすることはなかったそうです。

彼女に『ご主人はすごいね』と話すと、『変わった人だからね。結婚前に散々、「私は普通は無理だから」って言ったんだけど、「自殺で死んでもいいから結婚してくれ」というの。そこまで言われたら、まあ一度は結婚してみたいとは思っていたから、結婚するならこの人しかいないかとふんぎりつけたんです。』と言っていました。

では、彼のような『全てを受け入れられるパートナー』と出会うことで、彼女の「うつ病」がよくなっているかというと・・・、関係ないというのが正直なところです。つまり、『病気をよくするわけではない』というのが結論ですし、多くのセラピストや研究家の見解なのです。

 

 

―――☆うつ病の恋愛事情☆―――

たとえ、恋人やパートナーが全面的に本人を受け入れたとしても、直接「うつ病」をよくするということはありません。「うつ病」は、その人の『考え方』や『生き方』を変えていかねばならず、一般の仕事をしている方で、それをサポートできる方は皆無と言えるでしょう。

時に、「うつ病」を経験した人が、『良いアドバイス』や『温かい見守り』をうまくやっているといったことがありますが、治癒にまで持ち込もうとするならば、その焦りがあだとなって、逆に関係がこわれやすくなってしまいます。

恋人やパートナーが「うつ病」である場合は、『私はうつ病を治せない』『パートナーがどんな選択をしても受け入れる』という覚悟をもって、「うつ病患者の望む距離」で、寄り添い続けることがいちばん長くつきあえる心構えとなるでしょう。

 

結局のところ、「うつ病」だからといって、『恋愛』はできないというわけではありません。しかし、『恋愛』や『パートナー探し』には、明らかに「健常者」と違った『条件』が必要になると言えるでしょう。

「うつ病」患者の特徴である、『苦しさを誰かにわかってもらいたい』『自分をわかってくれる人が欲しい』といった、健常者にない『必要以上の欲求』や、『自殺企図したとき』『「うつ病」になって寝込むとき』といった場合に、『全てを受け入れられるパートナー』が必要となってくるのです。

では、もしこれが「うつ病」同士なら、どうなるでしょう。「うつ病」患者の欲求に応えられる人で、理解あるパートナーとしてのスキルはあると思います。しかし、双方が『恋愛依存症』や『セックス依存症』に陥ってしまう危険性があるため、共感できたとしても、お互いの欲求の高まりが重荷となってしまうのも確かでしょう。

 

「健常者」と「健常者」、「健常者」と「うつ病患者」、「うつ病患者」と「うつ病患者」どの組み合わせであれ、『恋愛』は成立します。

純粋な『恋愛』において、「健常者」だとか「うつ病」といったコンディションは関係ありません。

すべてにおいて、大切なことは

『相手を思いやる心』

『相手の尊厳を傷つけない』

『お互いの優劣をつけない、平等・対等だと認識する』

といったところでしょうか。

 

現在、結婚されている方、恋人がいる方。相手が「健常者」であったり「うつ病」であっても、パートナーを尊敬し、敬い、認める。

現在、特定の方がいない。そんな方には、『運命』とは、すべて決まっているのもでもなく、だからといって、すべて自由でもない。

 

『~だから~できずらい』

という、ハンディキャップは確かに存在しますが、

 

『~だから~できない』

という、ことはないのです。

 

『恋愛』できるとも、できないとも、私達が、未来を推し量ろうとしても、知ることはできません。なぜなら、『未来は確定されないもの』だからです。私達は、『未来は確定されないもの』のなかで、変えられる部分は自分で作っていくものなのです。

そのためには、自分を限定しないこと。しかし、過度に期待しすぎず、コツコツ努力する、耐える。

 

『今、汝は画れり(かぎれり)*1』なのです・・・。

*1:論語の一節。孔子が弟子達にいった一節で、『君は自分自身に限界を設け自分自身に言い訳をし、全力を尽くすことから逃げている。君はもっと出来るはずだ。』という意味。

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