オルガンはこんな風に育ってきました。後編
edit2015.10.19 1,164
こんにちは、オルガンです(^^*)
昨日のブログのつづきです
めぐみさん、リクエストありがとうございます(^^)
「あんたのお父さんは男らしい人だったよ」
オルガンが16歳の冬、姉達2人から「話がある」と呼び出しをされました
恐くて行きたくなかったです。今度はどんなきついことを言われるんだろうと思って。また叱られるんじゃないだろうかと思って。
でも、久しぶりに会った長女(30歳)と次女(28歳)は、なんだか顔つきが優しくなっていました
「あんたのお父さんの話、してあげる」
え?お父さんの話?お父さんの話?オルガン家禁句のお父さんの話?
何を今更・・・まさか死体が見つかったとかかな。そうだったらいいな。
「あんたのお父さんはね、かっこいい人だったんだよ」
「絵とか、ぬりえが上手だった」
「あんたのこと、いつも抱っこしてたよ」
え?・・・・え?
オルガンは理解ができませんでした
ちょっと待って何の話?久しぶりに会って何の話?
しかもナニソレ・・・そんなん急に言われても。知らんし。
「これ、写真。写真なんか一枚もないよって嘘ついててごめん。一枚だけあったんだよ」
そう言って姉に手渡された写真には、一瞬で父だとわかったほど自分の顔とそっくりな男の人が、赤ちゃんを抱いた姿でうつっていました
「その赤ちゃん、あんたね」
涙が、でました
あぁ、わたし、お父さん似なんだ。こんなにもお父さん似なんだ。ふはは、笑える。笑える・・・
もう大丈夫だ
オルガンの中にあったドロドロぐちゃぐちゃした何かがすすす〜っと薄れていきました
自分にも、父に抱かれていた日があったんだと。
自分にも、愛されていた日があったんだと。
わたしは、間違えて生まれてきちゃったわけじゃなかったんだと。
視野も狭く人の優しさを受け入れる余裕もなく、自分の価値観だけで物事を判断し、愛することも愛されることも諦めて、未来には絶望しかないんだと、自分で自分の蓋をとじていた16歳の若いオルガンには、十分すぎるほどの「事実」でした。
一瞬の出来事でも、それがすごく短い期間だったとしても、十分すぎるほどの「承認」でした。
そこからはもう、文字通り憑き物が落ちたように、ことあるごとに気持ちに変化を感じました
なんでもかんでも、はやいとこ許せたもん勝ちだ
家族のことに限らず、経験してきた全てのことは、はやいとこ許してしまった方が気持ちが楽になると思います
誰かや何かを憎む気持ちにはとてもパワーがあって、あなたの周りに黒い空気を漂わせるかもしれません
誰かや何かの悪口を言っているときもそう。自分の口から汚いドロドロがでて、それが身体にまとわりついてしまってるかもしれません
ドロドロトゲトゲしたものに、人はよりかかってくれない
オルガンが自分のことも人のことも本当の意味で好きになれたのは、自分を含むぜーんぶを許せて受け入れられたあの日からです
お姉ちゃんへ
お元気ですか。妹はおかげさまで元気です
わたし達は本当に仲が悪かったね。あなたはわたしを大嫌いだったし、わたしも、あなたのことが大嫌いでした。
けれど、私が生きてこられたのは、あなたのおかげです
事件が起こってから、あなたはいつも家族のことを考えてくれていました
口にはださなかったけど、あなたの行動の軸はいつも「家族」だった
ひきこもりだったあなたが、国から貰える補助金が違ってくるからと、夜通し働いた身体のまま大学に通い、一流企業に就職してくれた
それがどんなに大変なことだったか、あの時はわからなくてごめんなさい
ありがとうと、言えない妹でごめんなさい
仲直りできて、うれしいです
もう何年も会えてないけれど、妹は毎日穏やかに健康に生きてるから心配しないでね
あなたの、ぐしゃぐしゃーっと笑う顔と、不器用で「純」なところがとても好きです
2ばんめのお姉ちゃんへ
お元気ですか。腰の調子はどうですか
妹はおかげさまで元気です
あなたには、未だに頭があがりません
口喧嘩をすれば完敗してばかりで、あなたはいつも正しくて、母親より長女より、次女であるあなたがわたしは一番恐かった
要領がよく、賢く、それでいて女っぷりのあるあなたを、いつも羨ましく思っていました
猛勉強のすえ奨学金制度で入学した大学を、あの事件のせいで辞めざるをえなくなった時、あなたはどんな気持ちだったでしょう
家族を養うために昼夜問わず働いていたあの時、あなたはどんな気持ちだったでしょう
いわゆるヤンキーだったあなたが仲間の誘いを断り真面目に労働せざるをえなくなった時、どんな気持ちだったでしょう
あなたのおかげで、わたしは生きてこられました
あの冬のあなたと同じ年齢に、妹はなったよ
本当にありがとう、お姉ちゃん
なかなか会えないけど、妹の憧れる女性ナンバーワンは、いつもあなたです
あなたの、いくつになっても色っぽくかわいいところと、実は心配性で泣き虫なところがとても好きです
お母さんへ
お元気ですか。娘はおかげさまで毎日とっても元気です
幸せに暮らしていますか?彼とはうまくいっていますか?
幼いわたしの扱いなんぞあなたの気持ちひとつでしたでしょうに、あなたはわたしを、あなたの元で育ててくれました
「あんたさえいなければ」と包丁をむけられた時、熱湯をかけられた時、山に捨てられた時、わたしは「あなたにこんなことをさせて申し訳ないな」と思った
自分が原因であなたが狂って壊れてしまうんじゃないかと、恐くて申し訳なくて情けなくてしょうがなかった
わたしはあなたがボーッと休んでいる姿を見たことがありません
いつも、いつもいつもいつもいつもあなたは働いていました
「人が休む日こそ稼ぎ時!」と年がら年中働きに出ていた姿を、きちんと、見ていました
わたしはあなたに守られていました
あなたを見ていて学んだこともたくさんあります
わたしは、あなたの元に生まれて本当によかった
ありがとう、お母さん。あなたが身をもって教えてくれた全部が、今のわたしの糧になっています
あなたの、頑固なところとわがままなところと、家族の中で一番「少女」なところがとても好きです
お父さんへ
お元気ですか。生きてるかな。生きてるといいな
あなたを殺したくなった日もありました。でも、今は、幸せに暮らしてるといいなと思います
できれば愛する誰かと暮らしているといいな。
あなたに会える日がきたら、どうしようかな
たぶん、いつもみたいに抱きついて、あーどうもーってすると思います
あと、泣いちゃうと思います
あなたの娘は、28歳になりました
今は毎日とても穏やかな日々で、健康で、元気いっぱいです
もしあなたが、過去わたし達にしたことを懺悔し続けているようなら、もう、しなくて大丈夫です
もう、恨んでません
感謝の気持ちしかありません
いつかもし会える日がきたら、あなたにそっくりなわたしの顔をみて、笑ってください
わたしも、わたし達も、もう、大丈夫です
あなたが幸せであることを祈ってます
どうかお元気で。できるだけ長く生きて、たくさん笑って過ごしてくださいね
お世話になった家族に、愛と感謝をこめて
それでは皆さま、こんな私ですが、また明日もよろしくお願いします(^^*)
活動BGM:かりゆし58『アンマー』
※ P.S
この「オルガンの毎日ブログ」に関してはオルガン単体の勝手な活動であり、ライターチーム並びに本部や運営側とは一切関係ない域で継続してゆきたいと思います。ごめんなさい、何か迷惑をかけるようでしたらその都度ご指摘くださると有り難いです。「副代表らしくない!」「ココトモらしくない!」「オルガンさんらしくない!」的なご意見はぼちぼちお受けいたしかねますので、予めご了承くださいますよう、何卒応援よろしくお願い申し上げます ☆
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